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報道特集 ビアンキの前輪が突然脱落

2010-04-04 20:41:43 | Weblog
「自転車の前輪外れ重傷、部品に欠陥」 輸入会社を提訴(朝日新聞) - goo ニュース

イタリア「ビアンキ」ブランドの自転車で走行中、前輪が外れて転倒したのが原因で四肢まひの障害が残ったとして、茨城県つくば市の元会社経営中島寛さん(60)が輸入元の「サイクルヨーロッパジャパン」(東京)に約1億6千万円の損害賠償を求め5日に東京地裁に提訴することが2日、分かった。


 弁護士によると、中島さんは2002年4月、この自転車を購入。08年8月22日に自宅近くを自転車で走行中、平たんな路上で前輪が本体のサスペンション部分から脱落したため、前のめりに転倒。頸椎損傷で首から下がほぼまひし、介護が必要という。


 車両関係の民間安全検査機関に原因の調査を依頼した結果、サスペンション内部にたまった水が外部に排出されず、そのサスペンションと直接つながっていた左右のスプリング2本が腐食し折れたのが原因という。


フロントフォークのフォーククラウンが突然抜けて、車輪ごと脱落
前方に投げ出されて大怪我、頚椎損傷で首から下が不随。

事故車両はフロントサスペンション付きのビアンキのロゴが入ったクロスバイク、
2002年製 ビアンキ バックストリート(Bianchi/BackStreet)の
サスペンションフォーク内部の金属ばねが腐食して折れた。

雨天走行時にアウターチューブの中に水が溜まって、スプリングが徐々に腐食して折れた。

中島さんの使用状況は、雨の日は極力乗らず、保管は雨が直接当たらない玄関または縁側に保管。サスペンションの点検などはしなかったが、タイヤ、チェーン、ブレーキの手入れは行っていた。



2002年 ネット通販にて新車を購入。7万8000円
2008年 事故発生



「サスペンションの定期メンテナンスの指示も無かった。」
(中島さん談)


「サスペンションの構造が事故につながった」
(日本車両検査協会 小野田氏談)


インナーチューブとアウターチューブを接続している部品が金属バネだけという構造
バネが折損しても大丈夫なように、ロッドが通っていれば防げた。
ロッドを組み込んだ構造のサスペンションフォークも少なくない。


その後、番組ではビアンキマニアを紹介したり、過去の栄光を説明することで
ビアンキのブランドバリューを視聴者に印象付ける。


「ビアンキは老舗だし、イタリアの職人が作ったものなので非常に信頼していた。」
(中島さん談)

中島さんが乗っていたビアンキのロゴが付いたクロスバイクはイタリアの職人が作ったものでは無かった。


・ブランド
 ビアンキ ライセンスを販売しただけで設計、製造には関わっていない。

・輸入元
 サイクルヨーロッパジャパン(輸入通関手続きとライセンス管理のみ)
 サイクルヨーロッパグループの会社
 サイクルヨーロッパはビアンキの親会社に当たる

・販売元
 アキボウ(企画=設計っつーか部品指定)
 2004年まではNBS(=アキボウ)がビアンキの日本輸入総代理店
 2010年現在はアキボウではビアンキブランドの取り扱いは無い。
 今回の事故車は当時のNBS企画商品であり、
 当時のイタリア本家のラインアップには無いモデル。

・車体組付け
 台湾穂高(車体組立を受託しただけで部品の品質保証をする立場には無い
 ネジの締め忘れ等であれば相応に責任があるが、今回はそういう原因では無い)

・部品供給元
 RST(台湾の自転車用サスペンションメーカー、値段に見合った部品を作る)


「台湾で作っているのはわかったが、設計はビアンキがやっていると思っていた」
(中島さん談)

「ビアンキって会社は何をやっているのか?売れれば良いという考えなんでしょうかね?」
(中島さん談)


・・・番組の取材結果を見る限りは、事故と「ビアンキ社」は無関係である。

むしろ、ブランドに傷を付けられたという見方もできるので、被害者なのかも知れない。
ライセンスを販売する条件がどのような内容だったのか知りたいような気がするが、
当時の契約書をTBSは入手できなかったようなので、本当のところがわからない。


ちなみに、ビアンキは、ホームセンターでも見かけます。
ホームセンターのビアンキは99%イタリア無関係と思って良いようです。(ホント?)

では、サスペンションメーカーである、RST(Rapid Suspension Technology)社にどの程度の過失があるのだろうか?

過去に私が購入したサスペンションフォーク付きの自転車の場合、車体メーカーの取説の他にはフォークの取説が必ず付いて来た。(日本語でない場合もあったけど)

今回の自転車にキチンと付属していたのかは取材が明らかにしてないので不明だが、

RSTのサスペンションフォークの取説には以下の記述がある。

RST製品全てにおいて必ず下記のことをお守り下さい。
・製品を改造することはおやめ下さい。改造は事故の原因ともなります。
・製品は、定期的なメンテナンスが必要です。メンテナンスは必ず販売店にて行ってください。
メンテナンス不足で事故につながる恐れがあります。

(保証対象外)下記の項目は保証対象外となります。
・品質基準及びお客様の安全にご使用いただくために、通信販売(インターネット販売を含む)で購入された場合。
・正規販売店からの転売が行われた場合。(出荷日時が明確にならない場合。)
・購入から1年未満でも、出荷日時が2年以上経過している場合。
・ご購入後、改造その他誤用された場合。破損が見られる、曲がっている、衝突から障害、

お客様が正しいご使用方でない場合。
・お客様における使用上の誤り、不当な改造もしくは修理された場合。
・ご購入時の証明がご提示いただけない場合。または、ご提示いただいた保証書の記載事項が修正により偽造された形跡や改ざんされている場合。

全てのRSTサスペンションのフォークのメンテナンスサイクルの目安
ノーマルコンディション
短い距離を時々乗る 6ヶ月毎
長い距離を時々乗る 4ヶ月毎

ハードコンディション
短い距離を時々乗る 4ヶ月毎
長い距離を時々乗る 3ヶ月毎


2002年 ネット通販にて新車を購入。7万8000円
2008年 事故発生

インタビューの中で、事故を起こした中島さんはサスペンションは6年間ノーメンテナンスだったとハッキリ言っている。

メンテナンスをするように指示も無かったとインタビューで明言していることから、
完全にメーカーが推奨するメンテナンスサイクルは守られていないことが証明されている。
さらにはインターネット通販で購入したことが災いして、RSTの品質保証基準を満たしていない。

決定的なことに保証期間の2年も超えている為、初期不良って話ではないのである。

もし、サスペンションフォークの取説が付属して無かったのなら、インターネット通販ショップに相当の過失があるのだが、TBSはそこまで取材していない。

ビアンキの社長の言葉が状況を示しているのだが。。。
「アキボウがそのサスペンションを選び、ユーザーがその製品を選び使用した。」
中島さんはビアンキのブランドを選んだのだろうから、その発言は違う気がします。


さらに、RSTブランドのサスペンションの不具合は別の販売ブランド自転車で危険が告知されていました。
2002年 ネット通販にて新車を購入。7万8000円
2007年 RST製サスペンションの不具合告知(アキコーポレーション)
2008年 事故発生

※アキボウとアキコーポレーションは全く違う会社です。



RSTは警告を発していたのに、この情報がエンドユーザーまで伝わらなかったのだとしたら
サイクルヨーロッパ、アキボウ、通販ショップのいずれかがユーザーへの連絡を怠っていたと言うことになるが、TBSではこのあたりも取材できていないので、その当時どういう対応が可能だったか判らない。

台湾のサイクルショーで無関係な出展スタッフに無意味な直撃インタビューする暇があったら、もっと地道な裏づけ取材して欲しいと感じます。(なぜかTBS批判に・・・)


バイクソノダの場合
RSTサスペンションならびにサスペションの点検のお勧め
http://www.bike-sonoda.com/001/
アキコポレーションより、以下の文章が添付されましたのでお知らせいたします。

以下引用

自転車を安全にお乗りいただく為の重要なお知らせ
メンテナンス不備によるサスペンションスプリング破損の可能性について

平素は弊社製品をご愛顧いただき誠に有難うございます。
さて、弊社代理店をいたしておりますRST のサスペンションにおきまして、ユーザー様の
メンテナンス不足及び販売店様の定期点検の不足から起こる事故がここ数年で3件発生
いたしております。弊社RST の輸入代理店として本国と協議した結果、早急に注意の呼びかけを実施してほしいとの依頼を受け、この度、告知にいたりました。

各お店のユーザー様に、DM等でサスペンションがついている自転車にお乗りの方は定期点検を受けるよう呼びかけてください。

本件に関する案内を弊社ホームページでも告知いたします。

事故内容は3件ともまったく同じ内容です。

26”サスペンションの中に水などがたまりスプリングが錆びて切断状態のまま乗車して、段差等を越える為ハンドルを引き上げた際、アウターレッグが抜けそのまま転倒したという内容です。

最近の販売分は、新しい為問題ございませんが、5-6 年前のモデル(特に26”シングルクラウン)で起こる可能性が非常に高いと思われます。

●弊社取り扱いブランドに関して、このような状況のRST サスペンションに関しては、別紙にある交換商品を3000 円( 税別)にて出荷いたします。この度、事故が起きた26”モデルのみのご用意となっております。その他のサイズでこのような状況が見られた場合はご連絡の程お願いします。
交換工賃検査工賃等に関しては、各お店の設定金額になる為、ユーザー様への提示金額はメーカーから告知はいたしません。

●弊社としてこの事故から自転車の販売後の車検制度の導入の必要性を感じ、今後業界に対しても働きをかけたいと考えております。販売後のメンテナンス制度がなければ本当の安全をお客様に提供できないと思います。通販の問題等が目立っておりますが、どのような販売経路で購入したとしても車検制度があれば消費者はお金を出して自転車を検査することになります。ネットで購入された場合は必要以上に経費がかかることはメーカーとしても注意を呼びかけたいと思います。
2007年02月22日


セオサイクルの場合
RSTサスペンションフォーク メンテナンス不備に拠るスプリング破損の可能性
RSTサスペンションフォークにおきまして、メンテナンス不備に拠る破損事故がここ数年で3件発生しているとのことです(総輸入代理店アキコーポレーション発表)。
事故内容は3件とも同じ内容です。
雨ざらし等で保管、且つメンテナンス不足でサスペンション内部に水が溜まり、錆びが原因でスプリングが破損、走行中に段差等を超える際などにハンドルを引き上げたときにアウターレッグが抜け、そのまま転倒したという内容です。
特に5~6年前のシングルクラウンモデルで発生する可能性が高いと思われます。
アキコーポレーションの指示によりリコールではありませんが事故に繋がる可能性があるため、セオサイクルではお客様に対し以下の対応を取らせて頂きます。

該当製品をご使用中のお客様はご購入なさったセオサイクルの店舗にて点検を受けてください。
点検対象はRSTサスペンションフロントフォーク装着車であればメーカーは問いません。
1.点検は無料です。
2.メンテナンス不足に拠る破損の危険性があるフロントフォーク(又は既にスプリングが破損している)については、部品代3,150+交換工賃にてお取替え致します。
注1)無償交換、メーカーリコールではありません。
注2)交換を受ける際に保証書が必要になります(保証書のコピーを取らせて頂きます)。

破損事故は雨ざらしでの保管やメンテナンス不足が原因です。
該当製品のユーザー様は現時点で異常が無くても、自転車の保管とメンテナンスにご留意ください。


原因は使用方法とメンテナンスと断定されている。(半年毎にメンテする奴は普通いないからね)
雨天走行や野ざらし保管と定期メンテの未実施はユーザー責任となる見解である。


今回の中島さんも、雨天走行をしたことは認めているし、
6年間ノーメンテナンスだったこと、保証を受けられないインターネット通販を利用したことなど、訴訟を起こしても勝つ為の条件は整っていない気がするが、

2002年製のビアンキ/バックストリートには、このような危険があることを
少しで多くの人に知ってもらう為ならば訴訟を起こすのはとても有意義であろう。
きっとお金の問題では無いのだと思う、同じ事故で苦しむ人を増やしたくないのだろう。

しかし、あのサスペンションが粗悪製造品だったかどうかは別の話であり、
それについては裁判で判断されるのだと思う。


<おまけ>
・・・メンテナンス不足というが、水の抜き方マニュアルってあるんですか?と思ったら。
http://www2.ttcn.ne.jp/hagiworld/diy-mtb-repsusp.htm

気にするユーザーは自己責任でここまで整備をするものなんですね。
ネット通販で自転車を買うならここまで出来ないとダメですね。

それが出来ないなら、近所のリアル店舗で買って、定められた定期メンテナンスを受けるべきでしょう。




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