8月の末に遅い夏休みを取って、あるところ主催のバスツアー
に参加した。
ツアーの内容は靴の博物館とタンナー巡りという、また非常に
マニアックな内容で、初日、徳山にある靴の博物館を見学に行った。
実際のところ、このような地方に何があるのかと、半分は疑って、
半分は期待して行ったのだけれど、思いがけず嬉しい発見をする事に。
さてこの博物館は、この地方が下駄の産地であった事に由来する。
明治の頃、下駄を量産する機械化を進めて一大産地になった。
その後、勿論産業的には廃れてしまったのだけれど、この下駄生産地の
中心的役割だった松永下駄産業が、創立100年を記念して作ったもの。
下駄から始まり、わらじ、草履、足袋、と来て近代西洋靴に至る展示が
されている。日本だけではなく、世界各国からも伝統的な、歴史的な
靴を集めて展示している。
この博物館の中庭に、足の形をした造作物が。
それは、岡本太郎の地上造形だった。
でこぼこと、まるでデイダラボッチが歩いた後のように、
足形にへこんだところにモザイクが施されている。
2つある足形の奥の方の中足骨辺りに2つの突起があり、(本人によると
女性の乳房を表したものらしい)そこから噴水が出て、水をたたえている。
こんなところでtaroに出会えるとは思いもせず、とっても嬉しかった。
その日、徳山に来るのに、京都を出て名神を走り、太陽の塔を右手に
見つつやって来たので、なんだか感慨もひとしお。
夜は尾道に泊り、少しだけ散策。向島の造船所のクレーンのライトアップが
きれいだった。