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Sliding Cafeマスターのブログ

中国製管楽器その16(喜望峰)

午前中に喜望峰に行ってきました。先日セイヤーバルブの再調整をお願いしてあったトロンボーンの再確認。バルブの回転は大分改善されていました。僕の注文した特別仕様の楽器とは別に通常モデルの楽器の在庫があったので試してみましたが、まるで違う吹奏感。そこで、2本の楽器のスライドと主管を交換した組み合わせで試したところ、元々の組み合わせよりも遥かにそれぞれが良い楽器の鳴りになりました。また元に戻したり、組み替えたり何度も試しましたが、やはりスライドと主管を組み替えたパターンがベストコンディション。これならG社の製品と比べても全く遜色ありません(というかG社製よりいいいかも)。2本目のセイヤーバルブの調整をお願いして年明け早々にまた再々確認です。この2本をじっくり吟味してみたいと思います。

他の管楽器はまるで衝動買いのように買ってしまいますが、さすがにトロンボーンとなると自分の中での合格基準がかなり高いようで、選定には時間がかかります。トロンボーンは今までに数百本試してきましたから、楽器の善し悪しについてはかなりシビアにわかるようになりましたよ。いくら安いとは言え、仕事レベルで使えない楽器を買ってしまっては意味がないですからね。トロンボーンだけは、かなり慎重に選定します。


あと、とても楽しみにしていたソプラノトロンボーンとピッコロトロンボーンを試奏しました。画像の真ん中の楽器がソプラノトロンボーン、下がピッコロトロンボーンです。最近おもちゃ系楽器で人気のスライドトランペットとは別カテゴリーの楽器です。ソプラノトロンボーンは管も太くマウスピースもトランペットよりも大きいサイズを使います。

楽器付属のマウスピースは全く使い物にならず、持参したヤマハのアルトホルン用マウスピースで試奏しました。音は少しコルネットに近い音色。アルトトロンボーンの高い音域の延長上にある感じの音なので、バス→太管テナー→細管テナー→アルト→ソプラノと下から積み上げれば、とても音色のつながりの良い響きのアンサンブルが構築出来そうです。今日はまだ入荷したての状態だったので、調整後にまた再確認です。この楽器は是非トロンボーンアンサンブルで使いたいところです。ただし、トロンボーンとトランペット両方吹ける人でないと演奏は相当難しいかも。


このソプラノトロンボーン、細管トロンボーン用マウスピースも入ります。が、トロンボーン用マウスピースだと音色が暗過ぎるのと、音程も悪くなります。やはりアルトホルン用がベストマッチングです。試しにフリューゲル用のマウスピースでも吹いてみましたが、少しフリューゲルっぽい音色になって、これはこれで面白いです。いずれにしても、楽器が小さくシンプルな構造のため、マウスピースによって音色がかなり変わります。マウスピースの選択がとても重要な楽器ですね。



ピッコロトロンボーンは、まずあり得ない位小さいので、これを楽器として演奏するのはほとんど不可能に近いです。このスライドの長さで7ポジションに分割しないといけない訳ですから、1ポジションの間隔は1センチにも満たないですね。ピッコロトランペットの得意なトランペット奏者なら吹けるかも。いずれにしても飛び道具的な楽器。でも飛び道具にしてはあまりにも難しすぎる楽器。もしこの楽器でまともに曲を吹けたならまさに天才です。



ついでに入荷したてのフロントベルのユーフォニアムも試奏しました。その昔、JJ.ジョンソンとカイ・ウィンディングがバルブトロンボーンの代用として演奏していた時期もあるようですし、フランク・ロソリーノもレコーディングで吹いていましたね。バルブトロンボーンより音程も音色も良いです。ベルが客席に向かっているので、聴いているお客さんに音の粒立ちがハッキリ聴こえます。普通のユーフォニアムだとベルが上向きため、モゴモゴと音の輪郭が分かりにくいですからね。普通のユーフォニアムよりもレスポンスも軽快で、確かにジャズ向きの楽器です。あとは、この独特の形に馴染めるかどうかですね。決して洗練されたデザインとは言えませんからねぇ。

そして、やっぱり今日もワーグナーチューバを試奏。大分演奏のコツを掴めてきました。喜望峰に行く度にワーグナーチューバの演奏が上手くなっていきます。簡単な曲ならほぼ問題なく吹けるようになりましたよ。今もっともハマってる楽器。楽しい楽器ですね。


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