I'll Play For You / Bill Watrous

以前このブログで紹介したビル・ワトラス1980年録音の「I'll Play For You」というLPが遂にCD化されました。以前も書きましたが、このアルバムの演奏こそがビル・ワトラスの絶頂期、ベスト・アルバムと言えます。これを聴かずしてワトラスは語れない。超絶技巧フレーズ、超高速ドゥードゥル・タンギングはもちろん、バラードでのあまりにも美し過ぎる音色、ビブラート、歌心、どれをとっても本当に素晴らしい。ビル・ワトラスの超絶技巧プレイについては賛否両論あるようですが、ジャズ、クラシック問わずトロンボーン吹きなら是非とも聴いて欲しいアルバムです。90年代以降のワトラスの演奏しか聴いた事がない方も是非聴いて下さい。その淀みなく溢れ出てくるフレーズからは、決してただ単なる超絶技巧ではない深い音楽表現力を感じます。力まかせにバリバリ吹くだけがトロンボーンではない。

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