私のタイムトラベル

ある家の物語・白鷺家の人々
― 道理を破る法あれど法を破る道理なし ―

1本の電話 ― 16年後のある日 ―

2017年04月22日 | マリンの独り言

   わたしの年齢がいまよりずっと少なくて

   こころとからだがぴんと張っていたときのこと

   どこにも所属しない場所と年齢をもって

   わたしはかろやかに生きるのだ、と

   そうねがった

 

   専業主婦という身分の ながい時を経て

   目減りしてきた自分のすくない残りの時間をかぞえながら

   中也のようにつぶやく

   “おまえは いったい なにをしてきたのか” と

    結婚した相手の家で嫁というジャンルにも入れず

   「おばかだったわねぇ・・」って 

   いま わたしはわたしを嗤っている

 

             ― 母の日記 “ 私たちの日々 ”より ―

 

平和だった家に、穏やかだった家に、暖かだった家に禍がまぎれこむ。

我が家の禍は良識のある人たちが運んできたものだ。

自分たちのやっていることに何のためらいも疑いも持たず、

澄ました顔をして、まるでトゲアリのように人の生活の中に入り込み、人の生活を、平和を、壊していく。

 

私たち家族の<人間関係災害>のきっかけは、2001年5月9日、竹子伯母の1本の電話から始まった。

 

 


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