スカーレット手帖

機嫌のいい観客

赤鬼

2014-06-18 | 観劇ライブ記
思い出し舞台感想その2




「赤鬼」6/7 マチネを見てきました。
もうすぐ閉館予定の青山円形劇場。1度は行ってみたいなと思ってた劇場でした。
演目調べたら、出た! 赤鬼! 野田秀樹脚本×柿喰う客中屋敷演出!!
出演、黒木華! 柄本時生!! 玉置玲央!!!
 あと一人だれか知らないけどなんか演劇畑の人っぽい!!(小野寺修二さん) シズル感まんさいや!!
今年の2月、雪で大阪の「夜迷言」を泣く泣く見送ったワイ、行くなら今や!この演目や!
てなわけでレッツゴーアンドウォッチしてきました。

主演4名+アンサンブル3名 というごくごくコンパクトな座組ながら見応えがめちゃくちゃあった。
上手い。小学生並みの感想ですいません。

セットはナシで、円形の舞台があるだけ。状況の変化は、照明とBGM、
あと場面によって使われる布、台、ガラス瓶、花、(ぐらいかな?)といった小物。
開演前から、衣装を着けた出演者(アンサンブル)が会場内をゆるゆると動きまわっているという
イントロダクションがあり、客席と舞台上の境界のなさにびっくりしつつ、作品世界に巻き込まれていく気分になる。

ストーリーをかいつまむと、
浜に流れ着いた異形の「赤鬼」を発見した「あの女」。
「あの女」自身も、自分の村の中では異端なものとして扱われている存在だったが、唯一赤鬼と心を通わせることができた。
そのうち赤鬼にまつわる様々なうわさが広まり、危険を感じた「あの女」は自分の兄(とんび)と
幼なじみの男(ミズカネ)と一緒に赤鬼を逃がそうとするが…
って感じ。(超適当)

結末を迎えたときに演じられる部分が、まったくの冒頭と同じシーンの再現。なるほど、そう繋がっていたのか。と思った。
「赤鬼」も「あの女」も赤鬼が唯一食べられる「花」も、きっといろんなものの比喩なんだろうなぁと思わせる。
初演は、「赤鬼」を外国人が演じていたそうで、きっとわかりやすく異形を示していたのが受けたのかな?と思う。
今回は全員日本人演者。パンフレットを読んでたら、中屋敷さんが赤鬼をやってる小野寺さんと
他3名との「世代差」という違いをあげていて、なるほどと思った。
でも観ている人が、それぞれの解釈で文脈をつけて見るのが楽しいお芝居だと思う。
すっごくいわゆる、「演劇」っぽい演目だった。心にざわつきを与えるタイプのやつですね。
これ、演じられる方もすごく面白いだろうなぁ…。


玉置玲央くんがやっぱりものすごい。
そんな大きな人じゃないんだけど、骨格がものすごい美しいし、声めちゃくちゃ出る。
飛び回る、止まる、ゆらぐ、あおる、といった身体性のアピールがなんかよくわかんないけどすごい伝わってくる。
緊張感あるわ。これは惚れる。
初見は「露出狂」だったけどやっぱ印象変わらない。この人に演劇あってよかったね、って感じ。

柄本時生は存在がなんかもう、ずるい。
若手俳優でこういう個性的なことを演ってもらいたい役があった場合、彼の代わりになるような存在感のある人いないでしょう。
兄ちゃんの方が顔は整っているけど代役はいろいろいそうな気がする。
若干母(角替和枝さん)似なのがポイントなのかもしれないと思った。
その方向性で、もっと技を磨くがいいよ。偉そうにすみません。

そして紅一点の黒木華ちゃん。かわいい。ふつうに上手い。
二の腕をめちゃくちゃガン見してしまってごめんなさい。かわいかったので…
(なんか玉置くんと付き合っている?というような報道もあったので、
だとすると余計ドキドキするなと思って見てました。才能爆発。)

あと、これもう観た人全員思ってると思うけど、蒼井優には似ています。


けっこう演劇関係者も観に行った芝居だったようで、私が行った時には
劇団新感線のいのうえひでのりさんを見かけた。
なんかもう、新感線のパンフレットに載ってるままの風貌のおっちゃんが目の前を歩いて行ったので、
私の瞳孔はめちゃくちゃ開きました。

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