国語・現代文・古文・漢文:その傾向と対策 (さくら教育研究所)(SKREDU)

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2021年度・大学入学共通テスト 「国語」

2021-06-15 | 日記

国語

現代文(論理的な文章)

共通テスト第1問の論理的な文章を主とする問題は、一部新しい設問形式を含みますが、基本的にはセンター試験の評論問題の出題傾向を踏襲しています。したがって、まずは文章の論理展開を正確に読み取り、本文全体の構造を把握する力を養いましょう。センター試験の過去問を解くことはもちろん、単に答え合わせをするだけでなく、解いた問題を使って本文要約の練習をすることも効果的です。本文をいくつかの意味段落(内容のまとまり)に分けて、それぞれのまとまりを簡潔に要約してみましょう。次に、接続語や指示語などを使ってそれぞれの意味段落の要約文をつなぎ合わせ、200~400字程度の本文要約を完成させてみましょう。こうした練習を繰り返して、本文の部分的な内容を正確に理解する力と本文全体の構成を把握する力をしっかりと身につければ、今後設問の形式が多少変わったとしても、それに惑わされずに冷静に対処することが可能になります。加えて、過去問や問題集などを通して複数の文章を関連付けて解くタイプの問題に慣れておきましょう。最後に、漢字問題に関しては、やや難しい字が出題されることもあるので早い段階から学習を進めておくことが大切です。

現代文(文学的な文章)

共通テスト第2問の文学的な文章を主とする問題も、基本的には従来のセンター小説の出題傾向を引き継いでいます。小説は時間の経過や場所の移動などを切り目として、いくつかの「場面」に分けることができ、設問では主に各場面における登場人物の心情やその変化について問われます。そのため、教科書やセンターの過去問などで取り上げられている小説を用いて、場面ごとに人物の心情の変化とその変化をもたらしたきっかけを本文に則して丁寧にまとめてみましょう。こうした練習を通して、作品を客観的に読む力を身につければ、長い選択肢の正誤も見分けやすくなり、時間短縮にもつながります。可能であれば、読んだ作品の評価や関連する他の作品などにも触れておくと、複数の文章を関連付けて解く問題に余裕をもって取り組むことができるでしょう。また、表現技法についても国語便覧などを活用して主なものを一通り学んでおきましょう。

古文

共通テスト第3問の古文は、新傾向の出題として複数の文章や和歌を比較・関連付ける問題が一部に含まれますが、本文を正確に読解する力が求められるという本質は、従来のセンター試験と変わりません。まずは古語や文法の知識を習得し、基本的な読解力を身につけましょう。大問の中に独立した文法問題が無かったとしても、設問内では文法知識が試されますので文法事項の万全な理解は必須です。新傾向問題への対策は、従来の学習方法でも対応可能ですが、過去問や予想問題で複数の要素を比較・関連付ける形式に慣れておくと安心でしょう。内容としては和歌に絡めた設問や、表現効果に着目させて深い鑑賞力を試す設問等が考えられます。特に和歌はセンター試験でも頻出だったので、過去問を使用した演習も効果的です。和歌修辞や古文特有の文化的背景も学習しておきましょう。

漢文

共通テスト第4問の漢文でも、他の大問と同様に、複数の資料の読解や新しい設問形式が注目されます。しかし根本において重要なのは、やはりひとつひとつの漢文を正しく読み解く読解力であり、その読解力を支えるものは、漢文特有の重要語や訓読(書き下し文)、解釈の仕方をしっかりと身につけることにあります。それらが身についていれば、複数の文章の共通点や対立点を素早く見抜くこともでき、これまでに見たことのない設問形式に対しても、正誤を適切に判別できるようになります。これから共通テスト対策として新しい傾向を重視した問題を数多く目にすることになるでしょう。それらの問題を解き、事前準備をしておくことは好ましいことです。しかしその大前提として、これまでと変わらず、読解の基礎力を身につけておくことが何よりも重要となります。新奇なものにいたずらに心を奪われることなく、漢文読解に必要な言葉、訓読や解釈の基礎を地道に学んでください。