俳句エッセイ わが愛憎句

毎月1回原則として第2土曜日に愛憎句のエッセイを掲載します。

第4回  ― 羽の音 ―  井東 泉

2018-01-28 16:12:40 | 日記
  ひかり合ふ石と雲との間の鳥   高屋窓秋

 私が目指したい俳句を書く俳人として、一番をつけるとしたらこの人です。一番好きな俳句かどうかはわかりませんが・・句集『河』『石の門』から『ひかりの地』へと自分の思いを転換させた心の重さを思うと涙が止まりません・・。人間がおこす戦争によって心の中に硬い石の門が造られます。そこから鳥となって心を軽くすることの困難さこそ、人間の持つ宿命でしょうか。

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