2015-16 SERIE A 第24節 Roma 2-1 SAMPDORIA 終盤の猛攻も及ばず、追いつけず・・・

2016-02-09 19:46:39 | ほぼ週刊サンプ通信 '15-'16

SERIE A 第24節 2/7(日) 20:45@オリンピコ(ローマ) 主審:チェーリ氏(Bari出身)

サンプドリア 12 ローマ(前半0-1)

Marcatori 

  • (前半45分) ローマ[1] フロレンツィ
  • (後半4分)  ローマ[2] ペロッティ
  • (後半12分) サンプ オウンゴール(ピアニッチ)

 早くもアウェイ8敗目。ローマの不運な夜は、長いトンネルの出口を闇で覆い隠す

[試合前情報]

 トリノ戦から中3日でのローマ戦。5位のローマの勝点41に対して、17位サンプの勝点は24。今年は大分差をつけられている。ローマ相手にはここ2試合連勝で来ているが、通算成績はかなり分が悪い。特にローマホームではローマ36勝に対してサンプ9勝、12引分け。ローマ104ゴール、サンプ46ゴール。厳しい戦いである事は間違いない。ただ、ローマも決して本調子では無く、チャンピオンズリーグでの大量失点から調子を崩し、セリエAでも引き分けばかりで勝てず遂にガルシア監督は解任。元サンプのスパレッティが返り咲いている。名波がヴェネツィアに在籍した監督、そして’98-’99にサンプをB落ちさせてた監督と言えば聞き覚えが有るか?ちなみにモンテッラは選手としてサンプ時代、ローマ時代両方でスパレッティ監督の指導を受けている師弟関係。

↓↓試合前もこの表情↓↓

 アンダータの対戦では2-1で勝っている。この時は4位だったのになぁ・・・http://blog.goo.ne.jp/shussissi/e/c93fb023b3f216fc33f86b9c10233ec0

 サンプは前節の3-4-2-1をそのまま継続。出場停止のシルヴェストレとフェルナンドが、パロンボと怪我したサーラの代わりに入って後は変わらない・・・・・はずだったが、試合前のウォーミングアップ中にモイサンデルが負傷。DFではディアキテも今節出場停止の為に、急遽お休み予定だったバッレートがボランチに入る。イヴァンが右WBとなり右WB予定だったカッサーニが左のCBへ。ややバタバタしたが前線は変わらず。2試合連続得点のムリエルをコレアとソリアーノのダブルトップ下が支える。サンプにはローマにゆかりがある選手も多く、まずモンテッラ監督。そして言わずと知れたカッサーノ。トッティとは親密だったり喧嘩したり腐れ縁だ。さらにはドドもローマでセリエAデビューした。この日のユニは青-青-青

 一方のローマは、スパレッティの4-3-3。スパレッティは0トップを初めて世に広めた監督として有名であるが、この日も一応4-3-3だがセンターフォワードのポジションは本来MFのペロッティ(宿敵ジェノアがこの冬ローマにかっさらわれた)。両ウィングにサラーと加入したばかりのエル・シャーラウィ。中盤はキャプテンのケイタと司令塔ピアニッチ、サイドを走る元気印フロレンツィ。DFでは左SBで、1週間前まで共に練習していたズカノヴィッチが先発で出場。昨日の友は今日の敵。CBのリュディゲール(イタリア語読み)はドイツ代表ながら黒人の、将来を期待されている選手だ。

 この日はローマのユニは、中国の旧正月を祝ってクラシックユニが採用。その胸には中国語で「金猴報喜」の文字が。スポンサーが付いたのかと思ったが、実はこれ、ローマが中国人ティフォージにむけて「良いお年をお迎えください」というメッセージを送ったものだった。ローマの試合が中国の国営テレビ局で放映されたり、中国版ツイッターやフェイスブックのようなSNS『シナウェイボー』のクラブ公式アカウントを作成したことへの記念でもある。2011年にアメリカ資本が投入されて以来、サッカー新興国であるアメリカへの積極的な投資をしてきたローマ。次なる経済大国、中国への投資も欠かしてはいないようだ。

★日曜ナイターで行われたPOSTICIPO

SAMPDORIA <3-4ー2ー1> 監督ヴィンチェンツォ・モンテッラ

        ムリエル(56分クアリアレッラ)

    コレア   ソリアーノ(Cap)

 (77分カッサーノ)

ドド               イヴァン

   バッレート  フェルナンド

 (71分アルヴァレス)

  カッサーニ    ラノッキア

      シルヴェストレ 
             
      ヴィヴィアーノ

ベンチ:GKプッジョーニ、ブリニョーリ DFペレイラ、シュクリニアール

MFパロンボ、クリストドゥロプーロス、クルスティチッチ FWロドリゲス

Roma (4-3-3): Szczesny; Maicon (21′ s.t. Džeko), Rüdiger, Manolas, Zukanovic (1′ s.t. Digne); Florenzi, Keita, Pjanic; Salah, Perotti, El Shaarawy (41′ s.t. I. Falque).
A disposizione: De Sanctis, Castán, Totti, Vainqueur, Emerson, Uçan, Sadiq, Nura.
Allenatore: Luciano Spalletti.

備考:警告:前半10分バッレート,34分ズカノヴィッチ,38分コレア,後半10分ラノッキア,16分ケイタ;年間チケット保有者数23.744人(1試合平均574.894 euro), 有料入場者数4.557人(234.793 euro);芝状態最高

<あらすじ>

 前半8分 オープニングシュートはローマ。右からのアーリークロスからピアニッチのヘッド

   10分 ハンドを取られてバッレートにイエロー

   15分 ローマのCKをクリアしてカウンター。ムリエルがドリブルでマイコンと長い1対1。マイコン一人なら抜けそうだったが、すごい勢いで戻ってきたサラーに挟まれ、シュートコースが狭い方に追いやられ、無理やり打ったシュートは枠外

   18分 右サイドのペロッティが切り返して左足でクロス。ピアニッチがヘッド→ヴィヴィアーノダイビングキャッチ

   20分 右サイド・ピアニッチのスルーパスからサラーがマイナスの折り返し→フリーのエル・シャラウィのシュートは宇宙開発

   21分 右サイド・マイコンのアーリークロスはDF2人の間に落ちる絶妙なボール。突っ込んできたフロレンツィがスライディングシュートを見せるが、わずかに合わず

   34分 トラップがやや流れたズカノヴィッチ。コレアがすかさずそのボールをかっさらうと、ズカノはたまらずファールで旧友を倒してイエロー

   37分 コレアがペナ内でリュディゲールに引っ張られて倒されたかのようにみえたが、審判の判定は逆。シミュレーションでコレアにイエロー

前半45分 フロレンツィGoal 0-1:

 →サンプのドドのFKをクリアしてローマのカウンターが始まる。中央から右のエル・シャーラウィへボールが渡り、エル・シャーラウィのミドル。これはブロックするも、高く上がったこぼれ球に、突っ込んできたフロレンツィがヘッドで叩き込みゴール。先制を許す・・・

 ロスタイム0分。そのまま0-1で終了 

前半は0-1。ポゼッションはサンプ9分29秒対ローマ19分32秒。数字を見ればわかる通り序盤からローマペースで試合が進み、サンプの両サイドのドドとイヴァンは押し込まれて度々ディフェンスラインに吸収されて5バックのような形に。しかし耐えに耐えて、ようやく終盤に何度か反撃のチャンスをつかむ。そして0-0で終わりそうな残り1分、しかも自ボールでチャンスのFKから食らったカウンターで先制を許したのだから痛かった。後半は引いてばっかりはいられない

 後半 1分 元サンプのズカノヴィッチに代わっディーニュ投入。イエローを1枚貰ってたからか

後半4分 ペロッティGoal 0-2:

 →ペナ内の混戦からエル・シャーラウィがちょんと浮かしたラストパス。このボールをペロッティが走りこんで右足ボレー。目の覚めるようなシュートで突き放される・・・

  

     9分 ペロッティを倒したラノッキアにイエロー

    11分 ムリエルに代わってクアリアレッラ投入

後半12分 オウンGoooooooooooL!! 1-2:

→ペナ内の混戦からイヴァンの落としをフェルナンドがミドルシュート。低いシュートはピアニッチに当たってコースが変わり、そのままゴールイン。フェルナンドのゴールかと思ったが、結構コースが変わっていて記録はオウンゴール。さぁ1点差!

 

    16分 コレアを後ろから倒したケイタにイエロー

    21分 マイコンに代わってゼコ投入。フィオレンツィが右SBに下がる。この交代はラッキーじゃないかな?

    26分 バッレートに代わってリッキー・アルヴァレス投入。攻撃的に

    27分 ゼコのポストプレーのこぼれから、エル・シャーラウィのシュート。わずかに右に外れる

    32分 コレアに代わって遂にカッサーノ投入。2トップ、3-5-2へ

    41分 エル・シャーラウィに代わってイアゴ・ファルケ投入。元ジェノア勢同士の交代

    42分 ビッグチャンス!カッサーノ→アルヴァレス→カッサーノ→クアリアレッラ→カッサーノとダイレクトでワンツーが2回決まりGKと1対1に。ただGKシェズニーの飛び出しも良く、カッサーノのシュートはナイスセーブされてしまう・・・

ロスタイム 3分

    46分 カッサーノの落としからドドの右足シュート。クアリアレッラがGKの目の前でコースを変えようとするが、GKキャッチ

    47分 最大のチャンス!CKの崩れからドドのクロス。GKの目の前でカッサーニが身体をひねりながら左足で会心のジャンピングボレー!しかし無情にもバー

そして終了のホイッスル。そのまま1-2で終了…

(ポイント)

・ポゼッションは最終的にサンプ23分14秒対ローマ26分39秒

・前半から大分差を詰めた事からわかる通り、0-2になってからは圧倒的にサンプの方が良かった

・追いつけそうな流れはずっとあった。カッサーニの最後のシュートも入ったと思った

・カッサーノはやはり何かを期待させるプレーをわずかな時間でも見せた

・ドド、イヴァンの両サイドは再び評価をあげた

・サッカーでよく言われる最初と最後の5分間

・ここの失点が多いと言う事は、チームとして成熟していない、集中していないと言う事

・毎試合2点取られてからエンジンがかかる。最初から引き過ぎずに、もっとおそれずに高いラインを取るべき

 

 試合後にはこの元ローマコンビの2ショットも。カッサーノがローマに入ったのが2001年、15年前だからその2人がまだ現役でしっかりやっていると言うのはやはりすごい。あの頃はまだセリエA全体が今よりレベルも高く盛り上がっていた。

 さて、モンテッラはここ2試合インタビューで「不運」を強調していたが、もう不運では済まされない。モンテッラの意思も汲みとられた冬の移籍もあり(100%ではもちろん無いが)、今節でゼンガ監督時代と試合数も並んだ。

ゼンガ政権   12試合 4勝4分4敗 得点19 失点17

モンテッラ政権 12試合 2勝2分8敗 得点17 失点26

もちろん、途中の就任、ゼンガ用に与えられた面子、単純に比較はできない。またモンテッラのサッカーは成熟に時間がかかると思う。だから今年の結果はどうあれ、来年は夏の移籍からフルシーズンもちろん見たいが、今シーズンもそろそろ結果を出していかないと最悪B落ちも冗談では無い。ミハイロビッチ監督はやはりディフェンスの構築には長けていた。去年のチームは、それほどメンツは変わって無いが失点は明らかに少なかったし、引き分けは多かったが負けなかった。そろそろモンテッラのテイストを味わいたい!ただ、やはり今のメンバーを考えると2トップが良いと思う。コレアのトップ下は絶対。それプラス「カッサーノ&ムリエル」か「カッサーノ&クアリアレッラ」。ソリアーノはフェルナンドとダブルボランチで組ませる。右サイドは怪我人続出だがイヴァンがここでも出来る事を示した。けが人戻れば、攻撃的ならカルボネーロ、本来のレギュラーならデ・シルヴェストリで良いと思う。左サイドはドドを絶対来季以降も買い取るべきだ。3バックはラノッキアがもうこれ以上は醜態をさらさない事を祈って・・・

次節、ホームでアタランタ戦。もう言い訳は無い。勝点3あるのみ!

Foooorza Saaaaamp!!

   次節:セリエA第25節 2016年 2/14(日) 対アタランタ @ジェノヴァ 現地15:00Kick Off(日本時間23:00)

 ’15-’16 SERIE A

24試合 6勝6分12敗 勝点24 得点 36 失点 43 得失点差 -7 現在17

今日のカッサーノのアフォリズム(格言)

numero42:

 Nella vita puoi essere un difensore,nato per proteggere le tue ricchezze,

oppure un attaccante,pronto a mescolare tutto.Io sono attaccante.

格言42:

 人生において、あなたは一人のディフェンダーである事が出来る。あなたの財産、富を守る為に生きる事が出来る。

もしくはアタッカーとして生きる事も出来る。人生にまつわる様々な物をかき乱すような。俺はアタッカーだ



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2 コメント

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不満 (不良中年)
2016-02-11 06:37:34
最後に見せ場はあったものの、ローマが勝ちに値するゲームだったと思います。

やはりうちはチームとして機能していない。
個人の能力やネームバリューからしたら20チーム中10位ぐらいだと思うんだけど...。
前半最後の大事な時間帯に格上のチームと相手のホームで戦っててカウンターくらうなんて問題外。

ときにメルカートですが...。
アンドレア・コスタのころからウイークポイントになってる左SB。
なんでズカノヴィッチとレジーニを両方放出してドドなんでしょうか?
ドドを見てるとディフェンダーというより左ウイングで、守備のほうはいまいちのような気がしてなりません。
現在の3バックではスカスカで強豪相手には通用しないんじゃないでしょうか?
4バックプラス、アンカーにフェルナンドというのが理想でしょう。
そもそもズカノをCBで使ってたこと自体適性を見抜いてないように思います。
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左サイドバック (周死氏@管理人)
2016-02-11 14:19:04
おっしゃるとおり、前半終了間際に喰らったカウンターは酷いものでした。あれはFK蹴ったドドのミスですね。そのドドは、確かに守備は下手です。ドドが下手なのとデ・シルヴェストリやサーラも4バックの右SBより3-5-2とかのサイドの方が合ってるから、モンテッラも3バックに踏み切ったはずです。決してCBに満足しての物ではありません。
ズカノヴィッチの放出は、金の面でも戦力的にも本当にわけわからんですが、現状を見つめてやっていくしかありません。今3バックにしたこの選択は間違っていないとは思います。ドドがもう少し守備上手くなったら、センターバックのメンツと前線を生かす意味でも4バックの方が良いと思いますが。

 ですが、とにかく2トップにして欲しい。1トップをムリエル、カッサーノ、クアリアレッラで1枠争うのはもったいないです。アタランタ戦はコレアトップ下のカッサーノ&クアリアでやってくれると信じていますが。そして後半相手が疲れたところでムリエルを投入すれば、誰もあのスピードを止められないでしょう。

 ドドは個人的には期待しています。守備はクソ下手ですが、若いし純粋な左利き。SBとしては有り余る攻撃力があります。レアルのマルセロみたいになれる可能性はあります。確かにサンプは1990年代から左SBが常に泣き所で、僕の中で認められるのはセレーナとトネット、かろうじてベッタリーニぐらいですか。将来を期待して長くいてくれればいいですが、まぁ無理でしょうね。仮に残り試合でブレイクすればすぐインテルが値段吊り上げるでしょうし。今、ドド(推定価値700万)+ラドゥ(若手GK、推定価値200万)+600万ユーロでソリアーノなんていう話がインテルと出ているみたいですけど・・・
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