夢を見るのは ただ だから。

 ~Shizen放浪記~

おいおいおぃぉぃ………

2011年01月17日 22時39分30秒 | Weblog
『………!!!』

そのつぶやきが聴こえた瞬間、何とも不快なモヤが頭の中を覆った………。











先日、バスに乗った。

曲がりなりにも………俺的には一応、今年の仕事?初めでもあった。
身体はどこまで行っても不調ながらも…それなりに体調を整え、早起きしてシャワーを浴び隠れ家を出発したのだった。
厳冬の空気は澄んでおり、バス停を吹き抜ける風は冷たかったが透明だった。



爽快な朝だった……。



その爽快さが曇りがかって来たのは定刻を10分近く遅れて到着したバスに乗り込んでからであった。

なぁに………通勤通学時間帯のド真ん中、バスが遅れたり客が満員でごった返している事ぐらい想定範囲内。出来れば遭遇したくは無いが…心得ている。

しかし何より先ず気になったのは………………運転手。
1番冷静でなくてはならない肝心の運転手が明らかに苛立っているのだ。
それはバスの奥の奥………運転手の溜め息まで聞き取れる車内スピーカーの真下で立っていた俺には良く分かった。



車内は賑やかだった。
確かに満員だというのに車両前方、乗車口の真ん前に陣取り大声で喋りまくって動かない女子高生には俺も辟易したが………………それは日常のバスにおいて特別な事では無い。
そんな事は他の誰でも無い運転手が1番知っている事であろう。



『ならば何が………』

そんな事を考えながら、車内でも一際高い位置に立っている180cmは辺りを見回した。………………………………と程無く、フロントガラス越しに1台の青色のバスが目に入った。
確かにそのバスは俺の待っていた停留所でもこのバスの直前を走行していた。
そして………………………………………………………………………………………………車椅子の子供達を乗せていた。



そう、それは『養護学校』のスクールバスだったのだ。



俺の乗ったバスはどうやらこの早朝の混雑する片道2車線の道路で、偶然にも養護学校のスクールバスのスリップストリーム(要するに真後ろ)に潜り込んでしまったらしい………。
遵守すべき時間のある市バスさんには少々お気の毒な気がしないでも無いが、それはさすがに……誰の目にも仕方の無い事。
しかしそのスローな挙動にこちらの運転手は余程イライラしているらしく………「ハァ~………」という溜め息が頻繁にスピーカーから漏れて来る。



そして事件?は俺が乗って10分も経たない内に起きた。

依然として前を走っていた養護学校バスが再び停車し、親と共に待っていた生徒を収容し始めた。
こちらのバスは最初後ろで待っていたのだが………暫くして舵を右に取り、前のバスを抜かそうと発進した。が、それと同時に養護学校バスも生徒の収容を終え発進を始めた。
そのまま養護学校バスは右の車線に入り、俺の乗った市バスは当然の如く左車線に戻った。
それはごく普通の光景………に俺は見えた。

しかし次の瞬間、頭上のスピーカーから信じられない言葉が………





「………っとぉしぃ!!」





吐き捨てるように発せられたその言葉はまさしく『鬱陶しい』である。
悪びれた思春期の子供が良く使うヤツと全く同じイントネーションの………アレだ。
様々な状況を加味してみても最も当てはまる言葉でもあるし………。



車内は一瞬、氷の空気に包まれた。
おそらく『それ』に気付いたのは俺だけでは無かったのだろう。
運転手もさすがにマズイと思ったか……直後に取って付けた様な咳を数回放ったが、時すでに遅し。





オマエは、言った。

イカンだろ、それ。





「オイ、コラ………」
超満員の車内で低く静かに俺の声が………………………………………………………………………いや、俺の『心の』声が響き渡った。

今までバスを含め、公共交通機関と呼ばれる乗り物に乗った事はたくさん有る。
しかしこんな車内放送は初めてだ。
運転手に同情出来ん訳では無いが仮に………もし仮に思っていたにしても口に出してはいけないだろう。
名古屋市交通局に通報すれば、当然運転手はお咎めを受けるのだろうし、何よりマスコミが喜びそうな話題だ。



ほんの数分前まであんなに清々しかった朝が、台無しになってしまった。



案の定………では無いが、その一言は俺の1日を示唆するかのように、その日は全く良い事が無かった。
というより、稀に見る最悪な1日になってしまった。




新年早々、嫌な感じだねぇ………。

お気に入り珈琲店

2011年01月10日 18時56分10秒 | Weblog
「…………」

かれこれもう2時間近く、この店にいる。
1杯のホットコーヒーはとっくに無くなっているというのに……。











俺の隠れ家の近くに1軒のコーヒーショップがある。
その店は名古屋では名の知られたチェーン店ではあるが、某有名チェーンの様に画一的では無い。



しかし、気に入っている。



俺は喫茶店に入った時、幾つかのポイントをチェックするのだが、例えばそれは………

・雰囲気
・コーヒーの味
・流れる音楽
・天井の高さ
・空気の綺麗さ
・相席の有無
・接客

………みたいな事だったりする。
ちょっと説明してみようか……。

『雰囲気』………大きな窓が沢山有る、落ち着いた雰囲気の少し暗い店…がベスト。
照明がやたら明るい店やカウンターの中の人がやたら喋る店は好きでは無い。
『コーヒーの味』………濃くてコクのある味がベスト。酸っぱい系も香りの良い物ならば美味しく頂く。
基本ブラックストレート派なので、出涸らしはお湯を飲んでいる気分になり悲しさが増す。
『流れる音楽』………録音でも有線でもいいが、歌詞の無い音楽が遠くで流れているぐらいがベスト。
以前コーヒーの美味しい某チェーン店で、店長の好みなのだろうが演歌がガンガンに流れていたが……そんな店には2度と行かない。
『天井の高さ』………高ければ高いほど良い。大きな梁の通った木の天井にシーリングファンとかが回っていたらベストだな……。
『空気の綺麗さ』………空気清浄器とかでは無くて、空調がしっかりしている事。そしてしっかり分煙されている事。
『相席の有無』………どんなに混んでも絶対相席の無い店がベスト。
2人席なのに相席になったりする店は遠慮したいものだ。
『接客』………老若男女問わず(ホントかよ…)見た目に小綺麗な店員が丁寧に接客してくれる店を好む。
ホールの中を常に店員がウロウロ徘徊していたり、目付きの鋭い店員が仁王立ちしている店は落ち着かないので好きじゃない。







オタクかよ。





オタクだな……俺。
ま、酒とコーヒーとボインへのこだわりはしゃあない。許してくれ。



話を戻そう。

件のこの珈琲店は、かなり高いレベルでShizen的水準を満たしている。
俺は毎日の様にここへフラリフラリとやって来て、1杯のコーヒーを頼りに………リラックスして天井をボーッと眺めたり、仕事をしたり、ボーッと窓の外を眺めたりカワイ子ちゃんを見つめてボーッとしたり、あんな事やこんな事を想像してボーッとしちゃったり中京スポーツやプレイボーイを読んでボーッとしちゃったり、訳も無くボーッとしちゃったりしている………………迷惑な客だ。





オタクか!!
お前は喫茶オタクか!!





と、何とかマサカズという芸人から突っ込みが入りそうな雰囲気だが………『心地よい空間で何かが見付かれば』という思いで引き籠りがちな自分を毎度此処にだけは連れて来ている。
そして毎回1ミリぐらいは何かが前へ進んでいる。

命を削って作品を描く俺みたいな人間には精神的なリラックスが大切なのだと自覚している。







今日もここで多くの時間が過ぎた。

そしてブログが1ページ、増えた。

懐かしい味

2011年01月07日 21時46分08秒 | Weblog
「!…………あの味だ」

それはそれは懐かしい、少年時代の味がした………。








先日………と言っても1ヶ月ほど前だが、帰宅途中にフラリ立ち寄ったコンビニで“彼”と出会った。

“THE PREMIUM”と銘打たれた豪華なゴールドラベルの貼られたガラス瓶………。
金髪のお姉さん好きな俺にはそれだけでも十分買い材料なのだが……元々この銘柄のサイダーは嫌いでは無いのでたま~に飲む上に『サイダーの味ってどんな風に変化を付けるのだろう』という好奇心まで後押しをして………気が付けばサイダーはレジを通っていた。



帰宅し写真撮影を終えた後、待望の試飲タイム………………………………………………………………………美味っ!

『瓶がガラスになってラベルが豪華なだけで…どうせ大した変化は無いんだろうな。』

毎日世界がピカピカに輝き、どんな貧乏人でも一生懸命働けばもれなく億万長者になれると信じていた少年時代……サイダーは芳醇だった。
エースで4番の座をコーラに明け渡してからというものの…しばし輝きを失っていた様だが、死んだ俺の親父はビールかラムネかサイダーをずっと主戦にしていた。
その影響も少し有ってか、俺もビールとサイダーは好んで飲む事が多い。


そうだ。


あれは幼い日………………………父に連れられ近所の銭湯に行った帰り、銭湯の向かいのお好み焼き屋さんで飲んだ、あのサイダーの味だ。

上手く表現出来ないが………………そんな時代の味がした。







「このネ、口に残るポワ~ンとした甘~い香りがもう………飲む“シャネルの7番”ですわ!」

食いしん坊の彦摩呂ならそんな洒落た表現をするのかも知れない。

そんな味だ。



まぁ……カレー味のサイダーとは違って誰が飲んでも不味くは無いと思うので、ちょっと高価でもヨシという奇特な人は御賞味あれ。

“貫(つらぬく)”~2011 謹賀新年~

2011年01月06日 23時05分36秒 | Weblog
誠に遅ればせながら・・・・・・・・・・・・・・・・・・・全国109名のファンの皆さん、明けましておめでとうございます。
今年は○か×か・・・どちらかしか無い年になりそうな予感がしますが、よろしくお願いします。











さて、本格始動は春からとは言うものの・・・年も明けてしまった事だし、早速本年の標題を定めよう。



“貫(つらぬく)”



2011年は自らの歩みを、意志(モチベーション)を、ポリシーを、そして・・・スタイルを、『貫く』年にしたい。
美しい花を、いや花までは届かずとも未来への蕾を携え来年へ大きな希望を繋ぐか、はたまた中途半端な伝説のアーティストで終わってしまうのか・・・・。
いずれにしても自ら定めた必要最低限のハードルすら越える事が出来なかったのならば、もう来年は無い。
『そういう気持ちだ』では無く、『そう』なのだ。

己に徹し道を貫ければ、必ず結果は残る。
そう信じているし、現にそういうハードルを設定している。



1年でいい。
たった1年でいいから思った通りの軌跡を描いてみたい。
毎年これだけ中途半端(いや、中途半端も行かないな・・・)な活動をしながらもついて来てくれている人達がいるのだから。
○にしろ×にしろそういう人々に対し、潔い1年を送る。
そう決めている。

それで砕け散れば、それもまた本望。





“貫(つらぬく)”





自らに、自らの存在価値を問われる1年が、始まった。