平然と犬太は言う。
「私達より全然凄いわ」
「黄菜、この犬太さん以下なんたね…」
“何やおんどれあの桃太郎の舎弟の犬か。まぁ、関西弁が出来んとはまだまだやな”
茜はメモに書きなぐる。
「関西弁は外語ではありません。方言ですよ」
“碧。おんどれ関西弁を舐めとんのか〜”
「関西の事になると茜ちゃん真剣だから…」
「おお。あの日本で一番聞こえが綺麗で気取らず気さくな言語の関西弁ですが〜美人のお姉さんが口にするとことさらにハートを揺さぶりますな」
犬太の歯の浮く様なお世辞の嵐が茜を襲う。
“ん?おんどれ、関西弁の良さが分かるのか?なら何故関西弁で喋らんのや”
「それはそれに相応しい人が口にしてこそ関西弁が生かされるからですよ。私の様な桃太郎の子分の分際が口にするなど恐れ多い」
“なんや。やけに謙虚な敵やな”
「でしょ。正直な犬太さんなのよ」
桃子は犬太を庇う様に誉める。
「単なる口の上手いだけですね。桃太郎さんや紋吉さん達もこの話術でたらしこまれたのでしょう」
「ただの胡麻擂り犬だよ」
「黄菜、こんな下心見え見えの犬さん見たことないよ。あることないことお世話のオンパレードだよ」
“何やと?おんどれ人の顎を破壊しといてその言いぐさは何や!なあ、犬太。ウチは何やった?”
「関西弁がチャーミングな美人のお姉さん」
“それや”
「拉致があきませんね」
「この嘘つき犬め」
「あんな事言ってますよ、美人のお姉さん」
“緑。おんどれ。私の親友に何たる言いぐさや。許さへんで”
「ゲッ…もう親友呼ばわりしてるし。やっぱり桃子ちゃんより単純だわ」
「単純過ぎるよ」
「犬太さん。嘘は良くないよ。今年の干支なんでしょ。桃子達をやっつける気なんでしょ」
「あれ?どうしたんですか?スリムで美人のお姉さん」
「そこは嘘じゃないけど…」
呆れ果てる碧、緑、黄菜。
“桃おんどれさっきまで自分がその気になっときながら犬太がウチの美しさを語った途端美しいウチになに焼き餅焼いとるんや。こんないいやつがウチらを狙う訳無いやろ”
「正気に戻ったの?桃子ちゃん」
「美人の皆さん。私は…私はあの桃太郎には辟易しているんです。このままでは私もあの紋吉や雉丸と同じく改造されてしまう」
「黄菜は自業自得だと思うよ。今までを考えたら」
「酷い。私は悔い改めたいんです。それなのに…」
「信用出来ないな」
「今までが今までですからね」
ブログへお立ち寄りの皆様へ
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他SNSへの投稿は継続しております。
ストーリーに引き続きご興味がございましたら、〔検索ワード【偽書】 〕などで検索頂けましたなら幸いです。
筆者敬白
「私達より全然凄いわ」
「黄菜、この犬太さん以下なんたね…」
“何やおんどれあの桃太郎の舎弟の犬か。まぁ、関西弁が出来んとはまだまだやな”
茜はメモに書きなぐる。
「関西弁は外語ではありません。方言ですよ」
“碧。おんどれ関西弁を舐めとんのか〜”
「関西の事になると茜ちゃん真剣だから…」
「おお。あの日本で一番聞こえが綺麗で気取らず気さくな言語の関西弁ですが〜美人のお姉さんが口にするとことさらにハートを揺さぶりますな」
犬太の歯の浮く様なお世辞の嵐が茜を襲う。
“ん?おんどれ、関西弁の良さが分かるのか?なら何故関西弁で喋らんのや”
「それはそれに相応しい人が口にしてこそ関西弁が生かされるからですよ。私の様な桃太郎の子分の分際が口にするなど恐れ多い」
“なんや。やけに謙虚な敵やな”
「でしょ。正直な犬太さんなのよ」
桃子は犬太を庇う様に誉める。
「単なる口の上手いだけですね。桃太郎さんや紋吉さん達もこの話術でたらしこまれたのでしょう」
「ただの胡麻擂り犬だよ」
「黄菜、こんな下心見え見えの犬さん見たことないよ。あることないことお世話のオンパレードだよ」
“何やと?おんどれ人の顎を破壊しといてその言いぐさは何や!なあ、犬太。ウチは何やった?”
「関西弁がチャーミングな美人のお姉さん」
“それや”
「拉致があきませんね」
「この嘘つき犬め」
「あんな事言ってますよ、美人のお姉さん」
“緑。おんどれ。私の親友に何たる言いぐさや。許さへんで”
「ゲッ…もう親友呼ばわりしてるし。やっぱり桃子ちゃんより単純だわ」
「単純過ぎるよ」
「犬太さん。嘘は良くないよ。今年の干支なんでしょ。桃子達をやっつける気なんでしょ」
「あれ?どうしたんですか?スリムで美人のお姉さん」
「そこは嘘じゃないけど…」
呆れ果てる碧、緑、黄菜。
“桃おんどれさっきまで自分がその気になっときながら犬太がウチの美しさを語った途端美しいウチになに焼き餅焼いとるんや。こんないいやつがウチらを狙う訳無いやろ”
「正気に戻ったの?桃子ちゃん」
「美人の皆さん。私は…私はあの桃太郎には辟易しているんです。このままでは私もあの紋吉や雉丸と同じく改造されてしまう」
「黄菜は自業自得だと思うよ。今までを考えたら」
「酷い。私は悔い改めたいんです。それなのに…」
「信用出来ないな」
「今までが今までですからね」
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筆者敬白