くまだから人外日記

くまだからくまなのだ。

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新春ドリームマッチ2018 鬼のイヌ間にババ抜きを 6

2018-01-08 18:44:33 | 【偽書】シリーズ
「ああ。この世には真の正義の味方はいらっしゃらないのか?ハッ…居た!すぐそばに。こんな美人の味方が。関西弁がコケティシュな方が」
“ウチは正義の味方や。親友や。犬太の味方や”
「ありがとう。関西弁も心も美人のお姉さん」
“そういう事だから、犬太はもうウチらの敵やないで”
「ゲッ…“ウチら”ってもしかして私達も数に入ってるとか?」
“当然や、緑”
「ウッソー」
「地獄に仏。掃き溜めに鶴ですよ。関西弁が菩薩様の声の様に脳幹に響く美人のお姉さん」
“吐き駄目?”
「誤訳だよ、茜ちゃん」
「どうせ私達は掃き溜めだよ」
「いやだななあ。ものの例えですよ。いつもハツラツスポーティーな緑のお姉さん」
「聞きたくないね。掃き溜めで結構」
「緑ちゃんは容易く陥落しないね」
「いちいちお世辞にひよっていては勝負には勝てませんからね」
「緑ちゃんと碧ちゃんにはお世辞は無駄だと思うよ」
“なんやお前ら、この私の親友犬太の事をそんなにつれなくするなんて。親友の親友は親友やろ”
「親友の親友はみな親友だ!の皆さん。是非私に力をお貸し下さい。憎き桃太郎を倒して、紋吉と雉丸、そして紋吉の彼女の仇を取らせて下さい。頼みます。美人のお姉さん達」
「お菓子は貸さないよ」
「桃子ちゃんまでそんな」
「あれ?」
“相変わらず正月早々桃はいやしい奴やのう”
「それが桃子ちゃんのアイデンティティでしょうね」
「うん。桃子ちゃんらしいや」
犬太にはなびかない碧と緑は醒めた目で犬太を見つめる。
“おんどれら。ええ加減にせい。大親友の犬太がこれほど真剣頼んでいるのが分からんのか。しょうもないやっちゃ”
「黄菜も分かんないよ。勝手に酷いことしてきた罰だよ。桃太郎さんに魔改造されて、私達にアッサリ倒されて、ノンビリお正月迎えるから」
「いつになく黄菜ちゃんが毒吐いて熱いね」
「要は、お正月の深夜に特集されるアニメとアニソンをゆっくり聞きだいだけですね」
えっ…なぜそれを…と言う顔で碧を見つめる黄菜。
「図星か…」
“煮干しか…”
「だからあ…」
桃子は怪我をしながらもすかさず笑いに走る茜に呆れる。
「ところでさぁ、どうやってその桃太郎さんとかを倒す気なのかな?何か策はある訳?喋る犬の君」
それまで黙って茜の車椅子の後ろでやりとりを見ていた看護師が急に口を開く。






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筆者敬白

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