われらしんじんのこども

真人幼稚園の子どもたちの日々の様子や、
  楽しいエピソードなどをお伝えしています。

プール開き!

2006-06-25 01:27:03 | Weblog
 みなさん、いかがお過ごしですか。
 園の花壇に咲く紫陽花の花は青々と色づき、木曜日には今年度のプール開きが行われました。暦の上では夏至を過ぎ、今年もまた新しい夏が訪れようとしています。
 今週は運動会後の穏やかな気分もそこそこに早くも様々な活動が各学年ごとに行われています。年少組は参観やボディペインティング(写真)などが行われ、年中・年長組は運動会の思い出を絵にする絵画制作に取り組んでおりました。
 梅雨に入ってからは比較的に穏やかな晴れの日が続き、年長児たちの植えたお米の苗もプランターのなかですくすくと成長しています。今年も順調に育ってくれることを切に願うしだいです。この年長組の苗ですが、実は年中児や年少児たちの中にも密かに心の中で楽しみに生育を見守っている子どもたちがいます。彼らにはそれが尊敬すべき年長のお兄さん、お姉さんの大切な苗であることがちゃんとわかっているのです。このプランターは園庭の鉄棒の下に二列に並べられており、子どもたちは毎日これを眺めたり、その中を覗き込んだりして暮らしているわけですが、いずれの子もとても大切に扱っています。時々そのプランターの水中(田んぼなので水を張っています)におたまじゃくしやミヂンコなどを発見すると、たちまち大騒ぎになってたくさんの子どもたちがどれどれとばかりにそのプランターのまわりに群がってきます。毎年必ず誰かしらがそれを見つけるとまるで歴史的大発見でもしたような慌てぶりで私を呼びに来るので、楽しみにしているところなのです。今年もそろそろ小さなおたまじゃくしがどこからともなく現れる季節であります。

 さて、今週はいろいろなことがありました。サッカーのワールドカップではジーコ・ジャパンが一次リーグで敗退しましたね。残念でした。しかし、今回の日本代表の選手達の中で一番私の印象に残ったのは、ブラジル戦で敗退した直後にピッチの真ん中で大の字になって崩れ落ちたまま夜空を見上げて泣いた中田英寿選手の姿です。私自身はどちらかと言うと「負けて泣くなんてカッコ悪い」と思ってしまう人間なので、悔し涙なんか人前で流したことはありませんが、彼のその姿を見たときには正直に言ってドキッとしました。不覚にも胸が締めつけられるような切ない思いがしました。それくらい中田選手の涙には説得力があったのです。(試合に負けて泣くようなことを誰よりもしないはずの選手だと私は思っていたのです。)それはたぶん、中田英寿というひとりの人間の生き方がその瞬間に凝縮され、顕わになってテレビの画面を通して私に伝わってきたからにほかならないのです。つまりその時、私には彼の涙の意味がありありとわかってしまったのです。このような生き方をしていると、時には悔し涙がどうしようもなくこぼれて仕方がなくなることもあるのだ、と。
 サッカーは高度に組織化され複雑なフォーメーションによって成り立つ競技です。11人の人間がかかわってはじめて得点に結びつく。サッカーの難しさと、勝負の厳しさを知り尽くした選手だからこそ時に激しく他の選手を叱咤したり、首脳陣とぶつかったりする。しかしそれらはすべて勝つためにはどうすればよいか、という一点に注がれた彼なりの最大限の努力と実践だったのではないでしょうか。(天性の才能と実績を持っているだけに今大会においてもそれらは徹底的になされただろうと思われます。)そう思うと、この一見クールでマスコミ嫌いでとっつきにくく、愛想も笑顔もない仏頂面なサッカー選手の本当の姿が見えてくるような気がします。つまり誰かがやってくれるだろうとは思っていないのです。自分がやらなければ、と彼は思っていたのです。軟弱な組織に変革をもたらし、ひとつでも多く勝つために。そしてたぶん、これが最後のワールドカップになるだろう、と。だからこそ、あんなにも涙が流れたのだ。みっともないくらい大の字になって。胸に秘めたものが大きければ大きいほどその喪失感は計り知れず、そこにたどり着くまでの道のりはどれほど孤独なものであったことか。私の胸が締めつけられたのは、そんなひとりの人間の孤独の果てを目の当たりにしてしまったからにほかならないのです。しかしそれでも、そうであるとしても、他人がそうやすやすと真似できないような生き方を進んで生きようとする。素敵な生き方ではありませんか。
 勝負の結果はさておき、こんな素晴らしい選手が日本のサッカー界にいたことを私はこれからも忘れずにいようと思います。

 
 さて、来週は年長組の参観日や誕生会、父親参観日など盛りだくさんの一週間です。どうぞ皆様、お楽しみに。
 それではよい休日をお過ごしください。

 









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