久しぶりに、図書館の東野圭吾氏のコーナーに在った本を何冊か借りて来て、その内の一冊を読んだ。ここずっと松岡圭祐氏の書籍が多かったのだが、本当に久しぶりです。多分「幻夜」以来だと思います。本当はあまり読書に時間を掛けたくはなかったのですが、なんかここの所、職場復帰目標が曖昧になっているような気もして、暇つぶしもかねて氏の書籍紹介を再開と言うか連続で紹介予定です。
さて今回紹介するのは「怪しい人びと」ですが、これは短編集です。実は短編集と知らずに図書館から借りて来て読み始めたのですが、一遍が適度な長さと、意外性のある氏のサスペンス性もミックスされ、サーアっと軽く読める物語でなかなかおもしろい。久しぶりに氏の作品を読んでみると、身近な中でのサスペンスが如何なく発揮されており、やっぱり味があるなあと感じました。
書籍名:「怪しい人びと」
発行所:株式会社光文社
発 行:1994年2月28日初版発行
定 価:1,500円(本体1,450円)
<ハードカバーの帯の紹介>
斬新なトリックに散りばめられた傑作推理集
あなたのそばにいる優しい人がいつの間にか怪しい人びとに---。
「怪しい人びと」東野圭吾
俺は同僚の片岡に部屋を貸してあげた。ホワイト・デーに恋人とのデートに、ホテル代を浮かせたいという。その相手は部下の広江だということも知っている。
片岡はその後何度か俺の部屋を借りていたが、別の二人とも同じようなことになってしまった。まるで「アパートの鍵かします」だ。
三ヵ月後のある日、いつものように車のなかから、自分の部屋に戻った。見知らぬ女が寝ていた。女は居座りを決め込んだ。俺は動転して・・・・・。
(「寝ていた女」)
と言うことでこの書籍のタイトルは「怪しい人びと」ですが、以下の短編集が収録されています。
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寝ていた女
上記で紹介されているので詳細は割愛。結果は、居座りを決めた女と、部下の広江がグルで、お嬢様ぶった広江はとんでもない悪で、片岡は広江に騙されていた男というおち。
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もう一度コールしてくれ
高校3年の夏、高校野球地区予選決勝戦で、審判の判定ミスで負けその後の人生を狂わされたと勘違いしたパチンコ店員が、金持ちお年寄りから強盗しようとするが、失敗しその審判の家に逃げ込む話。
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死んだら働けない
皆から信頼されているが、まじめすぎるが為に、仕事に熱心すぎて、業者のミスを許さず、要求が厳しい為、最後は業者に殺されてしまう工場の生産設備(ロボット設備)の担当係長の話。
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甘いはずなのに
新婚旅行でハワイに行く夫婦の話。男は再婚で最初の妻は直ぐ事故で死亡し、つい最近一人娘を失った。その失った娘を殺したのが結婚した女だと勘違いし、ハワイで殺そうとするが、実は一人娘を殺した原因は自分に在ったと分かる。
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灯台にて
友達といいながらズット虐げられてきた男が、大学の時に一人で東北旅行に行こうとするがその友人も別行動で東北旅行すると言う。男は、東北の灯台で、燈台守に誘われその灯台に泊まるが、その燈台守の目的は××だった。からくも逃れた男は、友達と約束の場所であった時に、そしらぬ顔でその灯台を紹介する。結果驚愕の事件が発生するが、その後お互いは何もない関係を続けている。
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結婚報告
友達から結婚した報告の手紙が写真と共に届いたが、その写真に写っていたのは知っている友達ではなかった。すぐ、夫婦の所(金沢のアパート)に行くが、二人とも不在。アパートの隣男性に写真を見せて訪ねると、確かに写真の夫婦らしい。友達の結婚した男には付き合っていた恋人がおり、その女性がこの写真の女でしかも行方不明となっている。友達もその旦那も手紙を出していない。手紙をだしたのはだれか?事件の真相は?
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コスタリカの雨は冷たい
海外でカナダに赴任していた夫婦が、会社から帰国辞令がでた為、最後にコスタリカに旅行に行く。がそこで、強盗にあい、何もかも盗まれてしまう。さて最後は・・・。
最後のコスタリカの雨は、おまけ的なというか他の物語とはちょっと系統が異なりますが、それぞれなかなか面白い物語です。
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