水は人体のもっとも大きな構成成分であり人体重の約50%~60%を占めています。
(乳幼児では約75%~80%)
このうち40%は細胞内、20%は組織間、5%は血液内に存在しています。
人はその正常値の20%の水を失うと生命を維持することができません。
水は物質溶解に特に優れており、体細胞、体組織などの体液として栄養素の消化・吸収
運搬・老廃物の排泄、体温の調節などの重要な役割を果たしています。
1日の水の摂取量と排泄量(1人当たり)
摂取量(ml) 排泄量(ml)
飲料水 1,400 尿 1,500
食物中水分 800 汗 600
代謝水 400 呼吸 400
便 100
計 2,600 計 2,600
*代謝水:各栄養素が体内で代謝される際に生じる水
○ 成人一人当たりの水の量は上表のとおり通常摂取する量と排泄される量は同じです。
この排泄分を補給しなければなりません。
1日に最低限度必要とされる水分量は、体内で生じた水分を考慮すると1.1ℓ程度です。
○ 水分の摂取量の少ない食事は血液中の代謝産物の濃度が高くなり肝臓に負担がかかるため
注意が必要です。
○ のどが渇いてから飲むとかえって体がだるくなります。
○ 特に高齢者は、のどの渇きを感じにくくなることがあり、抗利尿ホルモンの分泌も少なく
(汗をかきにくい)水分不足に陥りやすいので意識してこまめに飲むことが大切です。
○ 腎機能が正常なら水を飲みすぎることはありません。いらない水は尿になって出ます。
夏は発汗によって体から水分や塩分が失われる量が多くなります。
放っておくと熱中症や脳梗塞の危険が高まりますので、水をあなどってはいけません。
その補給方法は?
1.起床後はまずコップ1杯の水
2.その後はこまめに摂る
3.日中は塩分の含まれたスポーツ飲料がベスト
(ブドウ糖・ナトリウムイオン・カリウムイオン等が含まれているもの)
* 水だけでは熱中症になる危険度大
吸収しやすい水分の手作り
水1リットルに対して
塩1~2グラム
砂糖(好み)
* 岩塩や塩をなめてもダメ
* 室内でも熱中症になります
* 冷たすぎる水は、吸収されにくい
* ビールは水分補給にはなりませんヨ!!