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枝下用水日記

旧放水門の石の上の草を刈る

資料室の逵です。
本日(3月16日 晴)の旧取水口の水位は98cm、石は3つ見えます。

今朝、資料室に到着すると、入り口にきれいな鉢植えが届いていました。
誰だろう?


袋から鉢植えを出すと、お手紙が入っていました。西広瀬小学校4年生の中島くんからでした。枝下町の方にお聞きすると、これは毎年この時期の恒例だそうで、本当は小学校で贈呈があるのだそうですが、コロナ禍のこともあり、昨日西広瀬小学校の児童が地域の水質汚濁調査協力者、読み聞かせボランティア、登下校見守りなどでお世話になっているところに一斉にお礼の手紙と鉢植えを届けてくれたのだそうです。
その届け先に今年は資料室も加えてもらっていたのでした。

中島くんありがとう!西広瀬小のみなさんありがとう!お手紙にあるように、また来年度も枝下用水のことをいっしょに勉強しましょう。


嬉しい朝を迎え、今日もとっても暖かい。
旧取水口に行く途中、昔の放水門のところを見てみると、岩の上の草がどうしても気になります。これまで草のすぐ奥の水準点(BM3)の目印として草が生えていた方が、水準点のある場所を説明しやすいと思っていたのですが、なんで草が生えているんだろう?土があるから?土がある状態ということは引っかかるものがある?もしや草の下にも水準点があって、そこに土が積もり草が生えているのでは?そう思うと、草を刈りたくなってきていました。(そういう気持ちになってきたのは、『続・枝下用水日記』No.7の特集が水準点ということがあります。読んでくださっている方は明日以降届くかと思います。読みたい方はご連絡ください。)


よし、この暖かさにこの水位。草の周りの石が水面から顔を出しているので上陸できます。でもここで草刈り調査している姿を撮ってほしい。枝下町遺跡調査隊にSOSを出すと、近所のSYさんが立派なカメラを持って自転車で駆けつけてくれました。
それでは草刈り調査スタートです。


上陸し草を刈る、あっという間のことと思っていたのですが、これがなんのなんのものすごく厚い土の層で、そこにヒゲのように細かな根っこが生えています。草は刈れるけれど、土が根のせいでびくとも動きません。肉をスライスするように土をスライスしていきました。


だいぶ削ったのですが、それでもまだ土と根がしっかりついています。こうなったらブラシで土に水分をたくさん送り、もろくなったところを削り出していくことにしました。


今度は私の携帯で真上から。やっと剥がれてくれそうです。ここまで1時間半かかりました。


「取ったどー」「撮ったどー」
手が痺れてしまいましたが、無事に草は無くなりました。
(なんて嬉しそうなんだ!こんな顔してたのね。)


さあ、全てを剥がして、そこに何があったでしょうか?答えは何もありませんでした。ただ、ザラザラとした花崗岩の表面に長年かけて土が積もり、そこに根が生え、びっしりと覆っていたのでした。何かがあるだろうという予想は外れましたが、草の根と格闘しているなかで、旧水路の遺構の表面の土をどかしていったら、これまでわかっていないことのなにかがきっとわかるだろうと思いました。ザラザラした石の表面は自然な状態ではなく、何か削ったりしたあとなのかもしれません。


水から上がり、もう一度きれいになった放水門のところを見てみました。「きれいになったわね」と鴨がさっそく見にきてくれていました。

コメント一覧

それが剥がれ切ってないのが大変なことです。
メルセデス
逵さんと比較するとかなり大きな草なのが分かりますね。
もう少し小さいと思っていました(*_*)
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