【日時】2007年7月6日 午後13時30分~17時
【場所】広島地方裁判所
【罪状】詐欺、殺人、殺人未遂、現住建造物等放火
【被告人】中村国治
【審理予定】審理
【裁判官】細田啓介
事件のあらまし
詐欺事件で2006年5月に逮捕、起訴された広島県東広島市西条町寺家、会社員中村国治被告(36)が、広島県警の調べに対し、同被告の母親の小夜子さん(当時53歳)方が全焼し、小夜子さんと中村被告の娘2人が死亡した5年前の火事について、「寝ていた母親を殺し、家に火をつけた」と供述をしていることがわかった。
県警は23日、殺人と現住建造物等放火容疑で中村被告の逮捕状を請求した。中村被告は、生命保険金約3500万円を受け取っているといい、県警は保険金目当てとみて追及する。
調べでは、中村被告は2001年1月17日未明、広島市西区の自宅1階で寝ていた小夜子さんを殺害して放火。木造2階建て住宅延べ約60平方メートルを全焼させ、2階で寝ていた小学2年の長女彩華ちゃん(同8歳)、保育園児の二女ありすちゃん(同6歳)を死亡させた疑いが持たれている。<読売新聞より>
ついに裁判傍聴デビューを果たしたわいや!
光市母子殺人事件では、抽選に涙をのみましたが、今回は先着ということで、しのつく雨の中、勇んで1時間前には法廷前に到着。でも、あれ?誰もおらんし!?
結局、余裕で傍聴席には一番乗り。最前列のド真ん中に陣取って、裁判の開始を待つ。空席もポツポツと。凶悪事件のわりに、注目度は低いんかのお?
開廷前の風景。弁護人席の一人(真ん中の人)が、漫画家の富永一郎先生似。髪型が弁護士というより芸術家みたいなアヴァンギャルトさ。そのすぐ後ろの出入り口でウロウロしてる、ちょっとヤクザっぽい初老男性。誰じゃろ?人相からして、被告人?!まさか。
裁判官が入ってきて、一同起立礼。しばらくして、左側の出入り口から、制服姿のイカつい刑務官3人組に伴われて、被告人・中村国治が登場。
第一印象は...これが、実の母親と二人の幼娘を保険金目当てに焼き殺した極悪鬼畜!?と、にわかには信じられなかった。黒いスーツ(細薄い白いストライプ入り。ノーネクタイ)、ほっそり細身で、全体的にコザッパリした感じ。メガネをかけた顔(小顔で色白美肌!)は、男前ではないが、ブ男でもない。どちらかというと、知的な優男。女にも案外モテそうな。態度は、落ち着いているというより、何だか淡々と飄々としてる。暗い翳りとかドス黒いオーラとか、思いつめた感じとかもないし、ふんぞり返って開き直ってるフテブテシさもない。凶悪殺人犯というより、市役所の職員もしくは大学の研究員風だ。
傍聴席にチラリと目をやった後、被告人席について背中を向ける被告。間近に見る彼の首筋や頬も、男とは思えないほどツルンとしている。刑務所や拘置所って、生活が規則正しくてヘンなもの飲食できんけえ、健康にはええんかのお。
まず、証人①として、被告人の実妹が証言台に立つ。彼女も兄に似て、ほっそりしていて色白。長い茶髪が印象的。
まず、検察側からの証人尋問。主任検事さんは、人の善さそうな小太りのおじさん。口調と声音が、女性みたいに優しい。被告人との面会の様子や、被害者のことなどについて、証人に尋ねる。証人は、あまり感情に淀むこともなく、的確に受け応え。火事の原因が寝煙草とは考えられない、被害者の幼娘二人は、父親である被告人を怖がっていた(時に被告人は軽い暴力など振るうことがあった)、通帳や印鑑の入った大事な袋を、母(小夜子さん)はいつも肌身離さず持っていたのに、火事のあった夜にはなぜか車のダッシューボードの中にあった、などといった証言が、彼女の口から引き出される。
実妹の証言を聞くかぎりでは、被告人はかなり金にだらしない、そして狡猾な男に思えた。妹の名前で借金したり、後妻とグルになって児童扶養手当を不正に受給しようとしたり(こちら)。あげくには、火事でおりた保険金を妹と折半しながら、姑息な手段で妹の分をチョロまかしてたり。悪いやっちゃなあ。妹さんは、兄の借金返済のため、実家の軽食店で働いた分の給料を貰えなかったりもしたとか。可哀想。交通事故も何度か起こして、そのたびに母親に金をせびりに来たという被告人。うわあ。ほんまロクでもない息子、最低な兄貴じゃのお。ここまでなら世間でもよくある話じゃけど、行き着いた先が放火殺人じゃあ、みのもんたに相談どころじゃないで。
検事から、被告人に何か言いたいことがありますか?と問われた実妹は、本当に罪を犯したのなら、それなりの罰を受けてほしい、と(彼女も事件当夜家にいて、唯一難を逃れた殺人未遂の被害者。助かって良かったけど、何とか子供たちの命は救えんかったんかのお、と返す返す残念)。
10分間の休憩を挟み、弁護士側の証人尋問へと続く。
【場所】広島地方裁判所
【罪状】詐欺、殺人、殺人未遂、現住建造物等放火
【被告人】中村国治
【審理予定】審理
【裁判官】細田啓介
事件のあらまし
詐欺事件で2006年5月に逮捕、起訴された広島県東広島市西条町寺家、会社員中村国治被告(36)が、広島県警の調べに対し、同被告の母親の小夜子さん(当時53歳)方が全焼し、小夜子さんと中村被告の娘2人が死亡した5年前の火事について、「寝ていた母親を殺し、家に火をつけた」と供述をしていることがわかった。
県警は23日、殺人と現住建造物等放火容疑で中村被告の逮捕状を請求した。中村被告は、生命保険金約3500万円を受け取っているといい、県警は保険金目当てとみて追及する。
調べでは、中村被告は2001年1月17日未明、広島市西区の自宅1階で寝ていた小夜子さんを殺害して放火。木造2階建て住宅延べ約60平方メートルを全焼させ、2階で寝ていた小学2年の長女彩華ちゃん(同8歳)、保育園児の二女ありすちゃん(同6歳)を死亡させた疑いが持たれている。<読売新聞より>
ついに裁判傍聴デビューを果たしたわいや!
光市母子殺人事件では、抽選に涙をのみましたが、今回は先着ということで、しのつく雨の中、勇んで1時間前には法廷前に到着。でも、あれ?誰もおらんし!?
結局、余裕で傍聴席には一番乗り。最前列のド真ん中に陣取って、裁判の開始を待つ。空席もポツポツと。凶悪事件のわりに、注目度は低いんかのお?
開廷前の風景。弁護人席の一人(真ん中の人)が、漫画家の富永一郎先生似。髪型が弁護士というより芸術家みたいなアヴァンギャルトさ。そのすぐ後ろの出入り口でウロウロしてる、ちょっとヤクザっぽい初老男性。誰じゃろ?人相からして、被告人?!まさか。
裁判官が入ってきて、一同起立礼。しばらくして、左側の出入り口から、制服姿のイカつい刑務官3人組に伴われて、被告人・中村国治が登場。
第一印象は...これが、実の母親と二人の幼娘を保険金目当てに焼き殺した極悪鬼畜!?と、にわかには信じられなかった。黒いスーツ(細薄い白いストライプ入り。ノーネクタイ)、ほっそり細身で、全体的にコザッパリした感じ。メガネをかけた顔(小顔で色白美肌!)は、男前ではないが、ブ男でもない。どちらかというと、知的な優男。女にも案外モテそうな。態度は、落ち着いているというより、何だか淡々と飄々としてる。暗い翳りとかドス黒いオーラとか、思いつめた感じとかもないし、ふんぞり返って開き直ってるフテブテシさもない。凶悪殺人犯というより、市役所の職員もしくは大学の研究員風だ。
傍聴席にチラリと目をやった後、被告人席について背中を向ける被告。間近に見る彼の首筋や頬も、男とは思えないほどツルンとしている。刑務所や拘置所って、生活が規則正しくてヘンなもの飲食できんけえ、健康にはええんかのお。
まず、証人①として、被告人の実妹が証言台に立つ。彼女も兄に似て、ほっそりしていて色白。長い茶髪が印象的。
まず、検察側からの証人尋問。主任検事さんは、人の善さそうな小太りのおじさん。口調と声音が、女性みたいに優しい。被告人との面会の様子や、被害者のことなどについて、証人に尋ねる。証人は、あまり感情に淀むこともなく、的確に受け応え。火事の原因が寝煙草とは考えられない、被害者の幼娘二人は、父親である被告人を怖がっていた(時に被告人は軽い暴力など振るうことがあった)、通帳や印鑑の入った大事な袋を、母(小夜子さん)はいつも肌身離さず持っていたのに、火事のあった夜にはなぜか車のダッシューボードの中にあった、などといった証言が、彼女の口から引き出される。
実妹の証言を聞くかぎりでは、被告人はかなり金にだらしない、そして狡猾な男に思えた。妹の名前で借金したり、後妻とグルになって児童扶養手当を不正に受給しようとしたり(こちら)。あげくには、火事でおりた保険金を妹と折半しながら、姑息な手段で妹の分をチョロまかしてたり。悪いやっちゃなあ。妹さんは、兄の借金返済のため、実家の軽食店で働いた分の給料を貰えなかったりもしたとか。可哀想。交通事故も何度か起こして、そのたびに母親に金をせびりに来たという被告人。うわあ。ほんまロクでもない息子、最低な兄貴じゃのお。ここまでなら世間でもよくある話じゃけど、行き着いた先が放火殺人じゃあ、みのもんたに相談どころじゃないで。
検事から、被告人に何か言いたいことがありますか?と問われた実妹は、本当に罪を犯したのなら、それなりの罰を受けてほしい、と(彼女も事件当夜家にいて、唯一難を逃れた殺人未遂の被害者。助かって良かったけど、何とか子供たちの命は救えんかったんかのお、と返す返す残念)。
10分間の休憩を挟み、弁護士側の証人尋問へと続く。