1992年(平成4年)に平和から登場した新要件デジパチ「ブラボーミリオンSP」
当時の地元だったO線Y駅「パチンコラ〇ド」(現存)で追っかけた、お気に入りの一台。
同社の連チャン機「麻雀物語」(1991年)で初採用された、「カラー液晶モニター」搭載。
「7」「BAR」などスロットをイメージした図柄も、当時スロにハマっていた自分にとって好印象であった。
リーチが掛かり、右デジタルがスクロールする時に、「プゥオーン、プゥオーン」という独特の甲高い効果音が鳴っていた事が、妙に印象深い。
このリーチアクションは再始動もなく、「ビタッ」と止まる潔い演出が好きだった。
実機とは20年程のご無沙汰なので、ぜひ再会を果たしたいものだ。今後、レトロパチンコゲーセン等の導入に期待したい。
★賞球…7&15
★大当り確率…1/224
・大当り判定カウンターA、Bによる2段階判定方式を採用。
・当選率はA(一次判定)=1/28、B(二次判定)=1/8で、トータルでは1/224。
★大当り図柄…「7」「チェリー」「BAR」「$」「スイカ」「ベル」の6種類(5ライン有効)
7とチェリーがW(上下段の平行ライン)で揃うパターンもあり、大当りパターンは全部で29通り。また、ベル絵柄にはアルファベットの「B」(ブラボー?)が描かれていた。
攻略とは言えないが、リーチが掛かった瞬間の右デジタルをを識別する事で、リーチがハズれるかどうかが「ある程度」分かった(右デジタルは、リーチ発生時テンパイラインにあった図柄から、3~7コマ先の図柄で最終的に停止する)。
出目処理上、1コマズレのハズレリーチが多発するのも特徴だった。
★継続ラウンド…最高16R(新要件機)
★出玉…約2300個
⇒V貯留式アタッカーを採用。これが、連チャンを引き起こす「仕掛け」にもなっていた。
(アタッカー中央に玉を1個だけ貯留。アタッカー閉鎖直後にVゾーン入賞⇒継続となる。)
★保留玉での連チャン性…あり(保留全体での連チャン率=14.3%)
ブラボーミリオンSPの連チャンシステムについて
・大当り中、アタッカーに1個貯留された玉は、アタッカー閉鎖時にV感知センサーを通過(V入賞⇒継続)。この瞬間、全保留エリアの上書き処理が行われ、カウンターB(二次判定=1/8)の値が、全て大当り値に書き換えられる。
・つまり、大当り後の保留玉4個は二次判定がフリーパスとなり、いずれも一次判定当選(=1/28)で連チャンとなる。保留トータルでの連チャン率は、1/28×4=1/7(14.3%)。
・なお、「数珠つなぎ連チャン」疑惑もあったが、解析の結果、プログラム的に仕込まれた数珠連チャンは存在しない事が判明している。
★本機の兄弟機…「ブラボーミリオン」「CRミリオン」
ブラボーミリオン(1992年)
大当り確率…1/245、保留玉での連チャン率=約22%(ネカセで変動)
・認可・製造は「SP」よりも先だが、当初は北海道など地域限定で導入。その後、「SP」のヒットを受けて、93年3月頃より全国的な導入を開始。
・図柄は「SP」と同じだが、リーチアクションは異なっていたと記憶する。こちらは、リーチが高速⇒低速と切り替わるアクションだったハズだ。
・ブラボーミリオンの大当り判定は、2段階判定の「SP」と異なり、一発抽選方式を採用(1/245)。
・また、大当り確率が低い分、保留連チャン率は約22%と「SP」よりも高い。但し、連チャンシステムは「SP」と異なる(下記参照)。
ブラボーミリオンの連チャンシステムについて(SPとの違いに注目)
大当り中、アタッカーに1個貯留された玉は、各ラウンド終了時、アタッカー閉鎖直後にVセンサーを通過した後、その先の10カウントセンサー(入賞センサー)に到達する。
この時、Vセンサー⇒10カウントセンサーの到達時間が0.5秒を超えると、「Vセンサーエラー」が発生し、保留エリアの書き換え処理が行われる(「SP」には、このようなタイムラグ処理はない)。
こうしたタイムラグによるエラーを利用した連チャンシステムは、明らかに「麻雀物語」を踏襲している。
但し、ブラボーミリオンの連チャン契機となるのは、タイムラグによるVセンサーエラーのみである。ノーカウントエラーや玉詰まりエラーでは、保留の書き換えは発生しない。
書き換え処理はエラー発生毎に行われる。書換えのチャンスは各ラウンドで1回づつ、計16回。
また、エラー発生回数(=書き換え回数)が多いほど、連チャン率も高くなる(「SP」の場合、大当り中に書き換えが何回起こっても、連チャン率は不変)。
各保留エリアのうち、最も書き換え率が高いのは保4だが、保2と保3でも乱数の書き換えは発生する。
但し、保2での書き換えが起こるには、1~16ラウンド中にエラーが多発する事が条件となる。つまり、保2連チャンが発生した台は、内部的に「エラーが起こり易い台」を意味し、狙い目となった。
一方、保1が大当り値に書き換えられる可能性はなく、保1連チャンは自力を意味する。
このように、ブラボーミリオンの書き換え処理はSPと比べて変則的だが、トータルでの連チャン率は最大で約22%と高い。
なお、エラー発生率を高める為に、各ラウンドで10個以上の玉を入れない「止打ち打法」も有効とされた。
ここで注目すべきは、台の「ネカセ」(傾斜)である。ネカセにより、アタッカーに貯留された玉の移動速度、即ち、タイムラグによるVセンサーエラーの発生率が大きく変わるからだ。
つまり、店ごと、台ごとに連チャン発生率がバラついたのは、各店(各台)の「ネカセ」に差が付いていた為である。店によっては、日ごとに各台のネカセを細かく変更していたという。
CRミリオン(1993年)
ブラボーミリオン(SP)のCR版。平和・初のCR機「CRシグマ」に次ぐCR第2弾。
大当り確率は、設定毎に3段階(設定1=1/348、設定2=1/380、設定3=1/420)。前機CRシグマには設定機能が無く、本機は「平和初の設定付きCR機」となる。
全6種類の図柄のうち、7、チェリー、BARの3種類で当ると、次回までの確率変動に突入(突入率=14/29)。変動中は、大当り確率が5倍アップ(確変ループあり)。
なお、本機には「大当り中に点灯した保留玉は、通常よりも抽選確率がアップする」という特性がある。これを利用した単発打ち攻略(保留ランプを付けずに大当りさせ、大当り中に4つのメモリーを点灯させる)が有効とされた(通常時、確変中ともに使用可)。
★裏ROMについて
ブラボーミリオン(及びSP)については、当時「64段階設定」の裏ROMの存在も話題となった。初当り8段階、連チャン率8段階を自由に設定可能で、モーニングも仕込めるタイプという。
上述のように、ブラボーミリオンは「ネカセ」で連チャン率が変わる為、この挙動を裏ROMによるものと錯覚した「ガセネタ」との批判もあった。
しかし、ネカセ不問の「SP」にも裏ROM情報があった事、64段階の具体的な数値やモーニング手順も判明している事などから、一部ホールでは、このタイプの裏ROMを使用していた可能性が高い。
★★追記★★
(2013.3.5)本日、コチラの過去記事に関するコメントを頂きました。当時の貴重な設置情報や体験などお寄せ頂き、感謝申し上げます。
http://blog.goo.ne.jp/selfconfide777mc/e/833369127349aa7bfb9422ef45b00cd9
~日活1号機「パルサーXX」(製造:山佐)の後継機「パルサーXXII」と「パルサーXXΣ」(1.5号機)~
ブラボーと聞くだけで何だか・・・
いかがわしい??
遊技したくなる響きがありましたね。
はじめまして。
貴殿の、非常に内容の濃いレトロ機ブログを拝読し、感服致しました。
小生、1986年4月の大学入学と同時にスロとパチにハマり、無事に大学院を修了して東証一部上場企業に就職した後も、現在に至るまで、時折スロを擦っております。(現在45歳、管理職、家庭持ち)
パルサーXXⅡ並びにΣの件、貴殿のご見解の通りです。
小生が大学~大学院時代を過ごした京大/吉田キャンパス(医・理・工・法・経・文・教の各学部)の周辺において、1986年=昭和61年4月時点で、1.0号機のパルサーXX/プラネットを設置していたホールは4店ありました。(百万遍モナコ・Aワン・ビクトリア・出町キング)
翌1987年=昭和62年4月の風営法改正に伴い、上記4店の既存機はパルサーXXⅡ/プラネットⅡに改修・置換され、それまでパルサーXX/プラネットを設置していなかった数店(一乗寺オメガ・銀閣寺ラッキー・他)については1~2ケ月後にパルサーXXΣ/プラネットVが新規導入されました。
大学~大学院時代の思い出と言えば、
★朝イチはパルサー/プラネットのモーニング争奪戦
★休講やコマ無しの時にはペガサス/ニューペガサスの天井狙いやファイヤーバード7/同7Uの強制パンク打法で小銭稼ぎ
★じっくり打つ時はトロピ7/同7Xの高設定台で小役抜き
★大きく狙う時は一発台(コンビ・ショーマン・ビッグウェーブ・他)やシャトル21
★まったり打つ時は羽モノ(マッハシュート・ザ拳法・ビッグシューター・他諸々)の開け返し狙いと締め忘れ狙い
★夜は家庭教師のバイトを週6~8コマ
★週末は女子大(京都女子・同志社女子・神戸女学院・甲南女子・ノートルダム・他)との合コンのため、祗園マハラジャ/四条河原町ビームスへ
という、自堕落ながらも、金銭的には充実したキャンパスライフを送っておりました。
貯めたお金で新車プレリュードをキャッシュ一括で買ったり、新築2LK賃貸マンションに引っ越したり、ヨーロッパ/アメリカ放浪の旅に出たり…
ある意味でバブリーなモラトリアムだったのかも。(思い出補正無し)
長文連投、失礼致しました。