住職日記

瀬戸内海の島にある寺の住職の日々の日記です。

5年ぶり・・・

2016-04-25 | 日々是好日

 朝からちょっとトラブルがありましたが、無事解決いたしました。

 福祉関係者と打ち合わせを終えて、夕方より・・・

 賀茂精神医療センターの前院長(現名誉委員長)の大森先生(前列向って右より2人目)が今春より再び外来を担当されることになり、その歓迎会を歯科の名原先生、元山先生(二列目左)と若い看護師さんの会であります「ゆとりの会」の皆さんご一緒させていただきました。

 大森先生とのご縁の最初は現在の呉医療センター精神科部長を勤められていたころに遡ります。先生の患者さんで町内在住であった方が急変し、事情により私が呉まで搬送した際にお会いしたのが最初です。

 当時、自己紹介をさせていただいた際に「何故、社会福祉協議会の事務局長が同伴しているのですか?」と質問が最初の一言でした。私は「救急車の対象でなく、また、家族も同行が事情により困難なため、私が同行いたしました。」とお答えしました。

 私にとっては、これは至極当然なことでありましたが、先生にとっては驚かれたようです。

 まず、社会福祉協議会の事務局長は当時は行政のOBの方が多く、一人のニーズのために事務局長自らが動くことは想定外のようでした。

 そして、先生が呉より賀茂に転任されてからは元山先生とのご縁もあり、いろいろと御配意をいただきました。

 いろいろと困難事例もあり、先生の御理解と御配意がなければ対応できなかったものも沢山あります。

 私自身が今でも特に思い出深いものに、元旦に病院で逝去されました町出身の患者さんを迎えにいったことです。

 12月31日に関わりのあった患者さんがお亡くなりになり、家族等では搬送が困難で困っているとの連絡をいただき、除夜の鐘に引き続きの祝祷諷経を勤め、元旦の朝迎えに行ったことがあります。

 いろいろと思い出の多い先生です。そして、多くの方々がお世話になりました。

 嘗て、先生よりこんなお話をお聞きしました。

 「あなたが紹介して、入院された方は退院後もケアをしていただけるので、安心して受けることが出来る。」

 これは後日、私が大学で看護専攻の学生に講義をもっていた当時、最初の講義で学生に必ず質問をしたことに由来します。

 学生に「何故入院するのか?」と質問をすると、ほぼ間違いなく「病気の治療のため」と答えが返って来ます。

 私の答えは抽象的かも知れませんが、「退院するために入院する」と説明をしていました。

 精神疾患の場合は「治癒」という言葉の代わりに「寛解」といい、概ね大丈夫という意味の言葉で表現されます。癌の場合も同様に「寛解」といい、様々な条件が重なれば再発の可能性があるという意味です。

 それ故に医療面での配慮は勿論ですが、特に精神疾患の場合は環境因子が大きく左右することを数々経験してきました。

 「退院する」ということは、実はそこから生活の質(QOL)をどのように支え、如何に支援していくかにかかっている部分が多くあります。

 長くなりしたが、大森先生をはじめ現医院長の坂尾先生、歴代の院長先生をはじめ多くの医療従事者の方々とも出会いは私の人生に多大な影響を与えていただいたことをここに申し添えておきます。

 本日ご縁をいただきました皆様のますますのご活躍と身体堅固、諸縁吉祥を念じ、お礼の言葉にかえさせていただきます。感謝尽々

 

 

 ところで、この会の参加の看護師さんの愛車です。

 トヨタのオーリスという車種ですが、これは特別仕様車で「シャー」に因んだ内外装がされています。

 本物ははじめて見ることができ、感動いたしました。

 県内には数台かも知れません。

 ところで、「シャー」というと・・・

 わかる方はすぐにわかると思いますが・・・ 合掌

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