JR大阪環状線・市営地下鉄中央線の弁天町駅からすぐのところ、今日は交通科学博物館に来ました。400円の入館料を払って館内へ。この博物館では屋内展示と屋外展示があって、今回の目的は屋外展示、二代目京都駅の一番ホーム上屋の下にある食堂車へ。ここでは土・日・祝日、学校の春・夏休み期間の10:30~15:00に限って、実際に食堂営業されているんですね。
しかし、ちょうどお昼時とあって食堂車は満席。しかも長い行列ができています。先に展示を見て時間をずらし、行列が2~3組みになったところで再度並ぶことにしました。20分ほどでようやく店内へ。
この車両はナシ20形。ブルートレインの嚆矢となった20系客車の食堂車です。登場当時は「走るホテル」と謳われ羨望の的。20系は昭和33年に登場した日本初の固定編成の客車で、この編成に組み込む食堂車は日本車輌と日立の2社に発注してデザインを競わせたという逸話が残っています。今では当たり前の電気冷蔵庫や電子レンジを装備した、当時の国鉄としては意欲的な試みだったんですね。
この車両は日本車輌製、車内は高島屋がインテリアを担当したという。当時と比べて、荷物棚が撤去されていて、簡素になっているし少なからず痛みも目立ちます。また、子ども向けデザインのテーブルクロスや手書きの表示類がせっかくの雰囲気を損ねている…
メニューは、フライ物の定食やカレー、サンドイッチなど簡単なもの。当時の豪華な食堂車メニューという訳ではないようです。この日はサンドイッチ、カレーが売り切れていたので、エビフライランチ(1,200円)をお願いしました。
結構待たされたがようやくお料理が運ばれてきました。コーンスープ、ライスと、メインディッシュのエビフライです。スープはやけに量が少ないが、反面、ライスの盛りが大きいな。
メインディッシュは有頭のエビフライ2本と、カニクリームコロッケ、それにスパゲティが添えられています。エビフライが予想外に立派です。冷凍ものだからでしょうか、ミソの風味は失われているものの、身はプリプリしていて、しかも揚げたてサクサクの状態。期待してなかった分、ちょっとうれしい。運営しているのは駅弁で神戸を拠点としつつ今や大阪まで商圏を広げている淡路屋なので、さすがにソツがないですね。
今や食堂車も寝台車もほとんど姿を消して、食堂車のある定期列車は「トワイライト・エクスプレス」か「カシオペア」ぐらいしか残っていない。しかもそのどちらもプラチナチケットやから、そう簡単には乗れません。保存車両とはいえ、唯一現存しているナシ20で食事できるというだけでも貴重な体験です。
残念ながら、この交通科学博物館は、平成26年4月6日(日)に閉館します。そして、この食堂車でも3月1日からテイクアウト可能な軽食の販売のみになってしまいます。作り立てのお料理をいただけるのも残りわずか。急げ!
昼総合点★★☆☆☆ 2.9 <script src="http://tabelog.com/badge/google_badge?rcd=27020359&user_id=100698" type="text/javascript" charset="utf-8"></script>