「島原一番街」というアーケードのある昭和レトロな商店街の南の端っこにある庶民的な食堂です。入口を入ると一直線に廊下が一本、その右側が広い座敷席になっていて、4人テーブルが6席ほど並んでいます。また、入り口横に土間のテーブル席があってカウンターも設えられている。ここだけ別のお店のようにも見えます。
ここのお店で具雑煮(900円)をいただくことにしました。具雑煮はここ島原の郷土料理で、「姫松屋」という有名店があるのだが、ここは以前においしく頂いているので、今回は別のところを。雑煮に必須のお餅のほか、鶏・白菜・椎茸・ゴボウ・卵焼き・春菊・高野豆腐・穴子・蓮根・里芋などなど大量の具を入れて土鍋で煮込んだもので、味噌仕立てではない、澄まし仕立ての出汁はあっさりとしながらも、昆布と椎茸の旨味がが深い。実に美味しいですね。
この写真は以前に頂いた「姫松屋」のです。違いがよく判りますね。この具雑煮は、島原の乱のときに籠城に備えて作ったのが由来とされているが、この籠城軍が皆殺しになったために後世に伝えることができず、この由来には疑問符が付くらしい。それはともかく、餅も野菜もぎっしりの具雑煮なるもの、夏の暑さのなか、熱々の土鍋で食べるのにささか躊躇はあるが、意外にあっさりしていてスンナリ胃に収まるのが不思議です。
銀座食堂のある商店街には、ところどころに湧き水の飲み場が整備されています。水に恵まれた島原らしいですね。この水が実に美味しいんです。この具雑煮の美味しさのヒミツはこんなところにあるんではないかな?
- 営業時間:11:00~20:00
- 定休日:金曜日