本を読むのだ

主に飛躍した感想文。

そして、バトンは渡された

2021-10-10 15:16:04 | 漫画
 毎年、この日は本屋さんで本を買うのだ

 というわけで、お久しぶりです。元気にしてますか、私は元気です。
 去年は『蜜蜂と遠雷』。あれも素晴らしい作品でした……。ピアノの曲聴きながら読みたくなっちゃうそんな内容……そして、すぐ感想書きたくなっちゃう本でしたが、こっちも滅茶苦茶面白かったです。

 『そして、バトンは渡された』 瀬尾まいこ先生です。もう皆様、ご存知の通り、本屋大賞受賞作品ですね!

 当然、前々から気にはなってました。というのも、前にラジオで紹介してたのでした。若手芸人さんがプレゼンするコーナーで「7回も家族形態が変わる女の子が主人公。2人の母親、3人の父親、3回も苗字が変わる……さぞかし大変な思いをするのだろうと想像するでしょう。しかし、出だしは『困った。全然不幸ではないのだ』」このフレーズはすっごく心に刺さりました。

 未読の方はもうこの時点でごーとぅ本屋さん or ネットブックス で 今すぐBuyなうです。

 それはさておき、それだけ家族形態が変わるとものすごい悲劇を想像しちゃいます。一回離婚があっただけでも人は容易にそして安易にそのバックボーンを想像しようとしてしまいます。
 ものすごく悪い大人が出てきたり、いじわるされたり、そんな環境にも耐える健気な主人公……みたいなステレオタイプのあらすじはとりあえずゴミ箱にしまっておいてください。

 『この話は普通の女の子が普通に育って普通に大人になっていく話なのです。』

 それも確かプレゼンで言ってたかな。
 とにかく、もうそれ以上のあらすじは必要ないくらいのざっくりとしたあらすじでした。

 以下、ネタバレありです。
 ネタバレなしで読みたい方は本屋さんへGOです。

 読後の感想は「不思議だな」
 というのも、悲劇的に書こうとすればいくらでもできると思うの。
 例えば、二人目の母親、梨花の子どもっぽさ。それを強調して、かわいいと思ったから実の父親から引き離し、でもカネに困ったら、それをダシにつかって、色んな男のところを渡り歩く、だが、成長し、邪魔になったから捨てた とも書ける。
 もちろん実際はそうではない。
 梨花なりのポリシーがあって、”2つの明日”のために奔走した結果がこれだったのだ。
 水戸(優子の実の父)がブラジルに行って、日本に残って、慣れない子育てしたけど、お金が足りなくなっちゃって、その解決方法が”お金持ちの人と再婚する”だった。
 なんじゃそりゃー だけど、決して間違いでもなかった。あのまま、二人暮らしを続けていたら、きっと優子は進学を考えなかったかもしれない。

 5人の親、もっというと、じいばあ大家さん、さらに先生までいれちゃって、9人の大人は、子ども(優子)の最善を考えて行動していた。その最善は時に普通の最善や優子の望む最善とは違っただろう。
 考えてみると、出てくる大人はみんな我儘でもあった。でも、決して、愛を忘れた人ではなかった。一人一人愛があって、その形が違うだけだった。
 
 優子もきっと子どもを生むのだろう……と思うけど、早瀬くんは正直ちょっと心配だよね…… そのままピアノの道進んでピアニストになってたらー! って思っちゃうけど、あれはあれで厳しい道……。アスリートと同じよ、ある意味。稼げるプレイヤーになれるのはほんの一握り。もうある一定のとこまで上り詰めたらあとは、技術の優劣とか関係ないステージになっちゃう……。

 なんて色々余計なこと考えちゃう……。

 けど、大人になる、社会に出る、ってことを考えてしまう…… バトンを渡された ある意味、親権のことのようにも見える。
 あとは、昔、バトンって流行んなかった? 100の質問とかのあれ。100番目くらいに次の人を選ぶとかあるの。
 あれみたいに、想いを託す、みたいな意味が取れた。
 まさに、結婚式の、あ、チャペルとかの方のあれ、なんて、バトンよね。育てた父親から旦那さんとなる人へ、という…… まあ 私はやってないけどね! 和風の方だったから! そっちの方が安かってん! でもウェディングドレスも着たよ!

蜜蜂と遠雷

2020-10-11 15:57:24 | 漫画
 1年経ってた!
 相変わらず、暇して生きてます。
 物語読んでるし漫画も読んでる。けど、最近はなろうばっかり、電書ばっかりです。
 そんな私が久々に紙の書籍をげとぅ! それが! 恩田陸先生の「蜜蜂と遠雷」!

 いまさらか! とツッコミ入れられるのはわかってます。文庫待ちだったのですよぅ。ぼんびぃなんですゆるしてぇ。
 恩田陸先生はずっと好きだったの。小夜子も夜ピクもいいけど、「ドミノ」が一番好きなの。
 直木賞も映画化も世の中フィーバーしてるの横目でずっと待ってたのですよ。

 で、蜜蜂と遠雷! ざっくりとしたあらすじは、「ピアノコンクールの話」 というと火花バチバチな感じのイメージじゃない? 小細工して負けさせたり、審査員買収したりとかがセオリーじゃない?(どこのだ。)
 全く違います。そのセオリーポイしちゃってください。
 物語は、ある地区予選?(だっけ?)から始まります。退屈な演奏が続いて、退屈してる審査員達(変人トリオ)
 そこに出場してた少年が一風変わった子。みんな正装でピシっ! としてるのに、彼は普段着で来ちゃったり。お手々も泥だらけだったり。
 なんじゃこいつは? と思ってると…………演奏はとんでもない異彩を放っていたのです。
 トリオの評価は割れに割れ…… その際にわかるのは、ある有名な先生の最後の弟子だったということ。そしてその先生が残した推薦状のメッセージ「劇薬で、音楽人を試すギフトか災厄だ」と。

 これはクラシックの音楽聴きつつ読むのがおすすめです!

 って、待って! まだ、上の序盤しか説明してなかった(;・∀・)

 あと、主要な出場者少なくとも3人いるんだけど、うん! 読めばわかります!

 というわけで、以下は、ネタバレありです!

 まず、今作品は、恩田陸特有のおどろおどろしさが良い意味で抜けてたなと感じた。
 今まで、七番目の小夜子とか、何気ない日常の中に潜むおどろおどろしさがあった気がしたの。そのスリリングも好きだった。
 でも実は、この作品の緊張感も、そういう旋律が常にあったような気がしてた。

 というのは、塵くんが災厄になってしまう可能性はずっとピシピシと感じていた。常に、評価は荒れに荒れていた。(失格? の話も実は塵くんじゃないかなぁと想像している。もちろん、説明に出てきたその人もだったのだろうけど。)

 じゃあ、なぜ、彼は災厄にならなかったのか。
 ギフトとして受け取った人がいるから。

 私の大好きな漫画「ちはやふる」 その中に「団体戦は個人戦 個人戦は団体戦」みたいなセリフがあるの。どういうことかというと、団体戦でも一人一人勝つことが大事! 個人戦の中でも、どっかで仲間が助けてくれてる、みたいな。(雑すぎてごめんなさいぃぃぃ、末次先生、ちゃんと原作読んでくださいぃぃぃ。ちはもめっちゃ面白いよ! 一気読みしちゃうと思う!)
 そんな感じで、コンクールの中で、直前の塵くんの存在が亜夜を支えていた。
 本来はライバルだし、競い合う相手のはずなのに、団体戦で作り上げていった…… それぞれがベストを尽くして、自分の音楽を追求していた結果、そんなコンクールになっていった……。

 それは、一見、塵くんのおかげで、亜夜がトリとしてビシっと終わらせることができてた、とも考えられるけど、亜夜が成長できたことは、塵くんを一人ぼっちにしないで済んだとも思えるような気がする。

 それに対して、マー君はずっと自分のペースを守っていた、かも? 塵や幼馴染のアーちゃんの存在にも揺るぐことなく。この辺王子(プリンス)、ゆくゆくは王(キング)となりそうな風格。

 マー君、アーちゃん、蜂蜜王子の関係は想像するとニヨニヨしてしまうよね!?

 ジェニファ・チャンの女ランランはちょっと笑ったw というのも、ちょい前に、ピアノ聞くのにめっちゃハマってたの! ランランくんじゃなくてエフゲニー・キーシン様です。キーシン様のリストとか良い良い。音がキラキラしてるのよ! そもそもは、リストのマゼッパを狂ったように聞きまくっててですね……あの地震速報みたいな不協和音で気持ち悪いのが気持ちよくて……

 まあそれは置いといて。キーシン様と同年代のランランくんもひっかかってくるのですよ。
 彼はなんというか、ファンサービスが素晴らしい! ジェニファとは違うので、探して見ると良いよ。

 ところで、タイトルの蜜蜂は、バタフライエフェクト(ちょうちがバタバタしてんのもなんか気象とかにも影響及ぼすんじゃね? 的な理論(雑な説明))なのだろうと思う。では遠雷は?

 恩田陸先生の作品は、「終わらせる話」なんだなぁと思ったことがあるの。
 この作品は色んなものを終わらせた。まずはコンクール。(そりゃあ終わらなきゃだ)
 それから亜夜の苦悩。高島さんも、マー君アーちゃんも、おそらくトップバッターアレクセイも、ナサニエルと三枝子もそれぞれが一旦終わらせるのだろう。
 だけれど、高屋先生がフルバに書かれたとおり「別れの次は出会いですから! さよならの次ははじめましてですから!」

 おそらく、作中に何度か出てきた「万雷の拍手」が遠雷なのだろうなと。しかし遠いのは、きっと未来の万雷なのかな。蜂が羽ばたくように、地球から宇宙から見れば矮小な存在にも見える、それぞれが、一生懸命頑張って、雷を呼ぶような…… まさにそんなストーリーだったし、そんな話が続くのだろうと想像してしまう。

 きっときっと、ジェニファはもっと成長して彼らの前に現れるだろうし、アレクセイは二度とあんな想いはするものかと努力するだろう。更なるライバル、仲間は現れ、その度に悩みもするし成長もするのだろう。

 審査する方もまた、突きつけられる、「これを自分は審査できるのか」と。
 少し笑ったよね。「蜜蜂と遠雷」を審査する方々の心境を考えると。

 今日も、また良い本に出会えて幸せ……。

テラモリ10巻

2019-08-25 05:47:05 | 漫画
 そういえば、大事なことを書き忘れてた!
 はーい皆さん、お手元の、テラモリ10巻 最終話もう後ろから数えた方が早い トイレ男が店に駆け込んでくるシーンにご注目!

 紳士服の隣には……?

 確かテーラー森 中央店は、紳士服オンリーで、それで高宮ちゃんも悩んでいましたね。
 ってことはー。そこまでの道筋も色々妄想してしまう一コマでした。
 
 もちろん皆様お気づきの最終コマも好き!
 そこもまた、想像してしまいます。店長以上の諸々がきっとあったはず……。入社後もきっと……。
 
 最終巻の時点で、みんな気付いて居そうだけど作中で名言してるのは、真っ先に気づいた大橋、他は高宮の相談バレのあーさんと、合格のシーンでバレた平尾弟くらいなのです。あと彼女経由で、柳川も知ってる可能性もあるかな? つまりメンズ会メンバーくらい。
 結婚式でも、人前では側にいないくらい徹底してる。
 こういうのは、徹底できちゃう程、カミングアウトが難しい。多少うっかりさんで、名前よび間違いからバレた方が実はすんなり行くかもしれない。周りから、いつ結婚するのよぉーってツンツンされるから。
 
 そういう点では、お互いすっごいもやもやしそうw
 こっからがまた楽しそうな展開だよねえ。遠愛で結婚する前。しかも、付き合いはじめから遠愛かよ! っていう。
 黙って行っちゃうところは、個人的には超絶許せない。
 ま、でも陽ちゃんも個人主義だしな。
 
 そうなると今度は、お互い仕事が大事になっちゃいそうだし、お互い、異性にモテそうだし……大変そうだよねー。

テラモリ

2019-08-24 01:02:00 | 漫画
 また素晴らしい漫画に出会えたことをこの世に感謝します。

 お久しぶりです。暇人です。
 物語を考えて生きてるけど、考えるのは簡単だけど、考え続けるのってむずかしーね! と実感する毎日です。
 煮詰まった時は、偉大なる作家先生たちに力をお借りするです。

 で、今回は、iko先生の『テラモリ』です。小学館、裏サンデー女子部より発売中。10巻完結。ただ今、いろんなところで期間限定、1,2,3巻 無料配信中なのです。

 めっちゃハマった!!!
 いつものように、ざっくりとした説明をすると。
 主人公はゲーマーな女の子。なんやかんやで、紳士服のテーラー森<※縮めて、タイトルのテラモリ> 中央店でバイトすることとなった。が、主人公は、服にも興味なく、接客業も全くの初心者。
 バイトの仲間に支えられて成長していくラブストーリー………… と思いきや、副店長はめっちゃ鬼!!! 「ゾンビ」呼ばわりするし!!! それに対し主人公も「ハゲろ」と全然負けないところが、こう…………イイ……。

 恐らく鬼灯様とか、黒執事のセバスチャン様とか、のだめの千秋様とかがお好きな方なら、お好きなはず!!!

 1,2はちょっと好みじゃなくても、3までは!!! 3は絶対読んで!!! そしてきゅんきゅんしようぜええええええ!!!

 という感じで、以下から、ネタバレします。
 
 この作品は、ギャグテイストにして大正解の作品な気がする。
 お仕事ものは結構すでにたくさんあるからな。しかも、健気系ヒロインが熱血に周りを巻き込んで変えていく系とか、説明くさいのは敬遠されがちなところからしても、ちょうどいいバランスだったと思っている。
 好みが分かれるとしたら、まず、タイトルとか、表紙とかかなぁ……。タイトルは、作者もおっしゃるとおり、ちょっと内容がわかりにくいものとなってしまった。
 加えて表紙からの印象は、『たくさん主要のキャラが出てくる物語』でした。で、ちょっと魅力がわかりにくくなってしまったかなと。あの雰囲気ある中央店あるともう少しイメージが違ったかも。
 小物に目がいくという点では、7巻辺りが一番この物語を表しているかもしれない。

 好きなんだけどね! iko先生の男性の服は全部めっちゃオシャレなの。スーツは、紳士服店ということもあって当然、と思うかもだけど、私服も素晴らしい。浴衣もいいよ。あと、密かに足バタバタポイントは、平尾さんの髪型。ロンゲ好き、しかも、アジア系の髪紐好きぃぃぃぃ。
 もちろん、スーツの話なので、洋風テイストもあって、もう、萌えゲージはマックスです!!!!!

 はっ、ここまで、主人公の話、全然してなかった!
 高宮ちゃんは……まあ……面白いキャラです。突然、絵柄が変わる手法も嫌いではない。
 ハマる人はハマるし、ハマらない人はハマらなそう。

 それよりも、ただただ、ひたすら、平尾さん可哀想……。店にいない店長、売上の責任言われまくり、人員少ないのに、使えない新人バイト、それが無理して倒れたって、ハァ!? 言えし! って思う気もしなくもない。その後、わかる店長と花ちゃんがデキてたとかマジかってなるし、柳川の気持ちはどうなんだよ……ってなる一方で、社内恋愛って面倒くさいの話が生きてくる。振られた方の気持ちまで考えるのは、考えすぎな気もしなくもない。
 
 ただ、そこを踏まえて、2巻あたりの初詣を見るとちょっと面白いよね。その後も。花ちゃんは散々、高宮高宮言っておきながら、初詣の時はあっさり消える。しかも、着物も、高宮のためってよりかは、自分が目立たなくするためな気がすんじゃん、ちょっと浮かれてても。
 で、花ちゃんはたぶんその時点で既に、平尾の高宮への好意を見抜いてそうな気すらする。
 だとすると、当然、柳川の気持ちも気づいた上で……利用しまくってたって気がするけど、どうしようもないもんなぁ……。
 考えてみたら、初期メンバーの女子2人が役職者がもってってるっていう……。
 微妙に、新人ちゃんたちの扱いはいたりいなかったりで可哀想。

 個人的に一番好きなのは、3巻で、終盤あたりはきゅんとする。脚立から落下した人、受け止めるって無理やん、って思うんだけど、でも良いシーンだよね……。
 
 平尾様の愛の深さは、柳川だけじゃなく、朝倉にも、薬院にも、向いてる。
 この辺は、腐の人たちの妄想も広がリンクなはず。

 こうみると、大王道 普通の健気系ヒロインやツンデレよりも、どっちともいえない、リアリストでぶっとんだ感じのキャラが受け始めている気がしますね。

 何はともあれ、完結おめでとうございます。大変楽しませていただきましたー!
 iko先生の次回作はとても期待しております。

いまさら翼といわれても

2019-06-21 18:42:48 | 紙の書籍
 お久しぶりです無職です。

 まあ生きてます。最近、なろう系に入り浸ってます。やっばいね。ちょー面白い! 食わず嫌いしてたけど、そういうの良くないって知った。たまに書いてる。

 そんなんどうでもええねん。

 やっぱ紙の本は面白いよね(手のひらくるー)

 米澤穂信先生の新刊、いまさら翼といわれても 文庫化キタ━(゚∀゚)━!!

 古典部のシリーズの最新刊です! もうね、めっちゃ楽しみにしててん。いつからだろ、一作目の氷菓は10年くらい前かね。毎作毎作本当に楽しみで、すっごい嬉しくて狂喜乱舞よ。
 昨日買って(正しくは、買ってもらって)読むのもったいなーい♡ とか言ってた癖に、2日で読み終わってしまった!

 そんなんどうでもええねん!(二回目)

 いつも通り、ざっくりとしたあらすじを。
 学園モノ、日常系ミステリィ。人死なない推理モノ。
 それまでの話は、主人公の探偵役、折木奉太郎(省エネ主義)が、なんやかんやで古典部に入って『1作目』、学園ものの日常系名探偵して『2、3作目』、地域貢献して『4作目』、2年生に進学した『5作目』って話でした!
 今回の話は、主人公たち4人の将来を匂わせた話です。まあ、それまでも、ほのめかす程度に、流れていたものを、がっと切り込んできた感じ。

 まあ読めばいいと思うよ。角川文庫より、絶賛発売中!!! もうどこの書店でもあるはず、売り切れてなければ。

 以下、ネタバレ有りの感想です。
 もう、本を開いた瞬間から懐かしさを感じたよね。ちょっと物悲しい雰囲気のストーリー。穂信先生の作品は大体好きなんだけど、ギャグでも救いのあるストーリーに見えていても、いっつも、どこか物悲しい旋律がある。
 「いまさら翼といわれても」ももうタイトルからその旋律びっしびし! これは短編集なんだけど、最後の作品がそのタイトルの作品。1つ1つの感想というよりは、まずこの作品の1つの醍醐味は、福ちゃんの成長だよね……。それに対して、他の3人の変わらなさ。つまり、3人とも、それぞれ、普通であれば、成長していくはずなのに、抗う何かを持っている。折木であれば、彼の掲げるモットー「やらなくてもいいことはやらない、やらなければならないことは手短に。」から、摩耶花は部活のしがらみとか、えるは、跡取りとかかなぁ…… この作品で、彼らはそれらの鎖から解き放たれようとしている。
 で! というね。
 ところで、素晴らしい作品っていうのは、きっと、描かれてないところが見えるものだと思うのよね。この「いまさら翼といわれても」がすごいのは、これによって、シリーズで描かれなかったところが見えるところ。福ちゃんと摩耶花の関係とかさ。それできっと、福ちゃんは大きく成長したんだろうなと思うの。
 先に飛び立っているの。
 なんだかもう、不安になることはないと思えるのよね……。機は満ちようとしていた! という感じ。これがなー 恋愛小説ならなー あっさりくっつきそうなのにー!
 穂信先生は意外とドSなんでwww ~季限定のシリーズなんてすっごいところで寸止めする鬼畜なんでwwwwww
 は、うそやん、恋愛的なハッピーエンドない……。竜骨なんて……さよなら妖精なんて…… うっそー! まさかのまさかですよね!? やだやだー! ハッピーエンドにしてー! ハピエンじゃなかったら、妄想してでもハピエンしてやるぅぅぅ!!! 卒業後大人になって再開して、いちゃらぶルートにしてやるんだぁぁぁぁぁ

 あれ、ちゃんと感想になってる? っていうかネットにあげられる文章になってる?

 気にせず、うpして、次は、鬼嫁のシリーズよんできまっす!