うさぎのひとり言

唐突な思いつきで、脈絡なく不定期に書いてます。

ブームって台風?

2007-09-07 | Weblog


ブームは、知らぬ間にやってくる。近年では、やっぱり『ヨン様』だろう。いまでもCMが流れているからまったく消失したわけではないだろうけど、あのときの比ではない。やたらとNHKが繰り返し放送していて、連続ドラマを見ない私には、何がいいのやらちっともわからない。『お母さんといっしょ』の歌のお兄さんとそっくり、というか同一人物だと思ったくらいで、なんか、たまに外へ出てもすごく浮いてるって感じだった。あの頃は、人に会うと、最初に『ヨン様好き?』って聞いておかないと、ポロッと『どこがいいの?』なんて口走って顰蹙を買ってしまう確立がとっても高かった。最近は、『千の風』だ。とはいえ昨年の紅白で火が付いたらしいから、だいぶ遅れている。でも、例年紅白は見ないし、歌番組も見ないから、『いい曲よ』という話を聞いてもコメントのしようがない。ただ、風って気持ちのいいそよ風もあるし、家も車も牛も飛ばすような竜巻の風もあるし、どういう内容なんだろうなぁ~と漠然と思った。たまたまチャンネルを回していたら、ちょうど『千の風』が歌い始まるところだったので、断片的にしか聞いたことのない曲を聞いてみることにした。びっくりした。『死んでなんかいません』のフレーズに慈音さんがケタケタ笑い出した。今年の夏に3回忌を迎えた慈音さんのおじいちゃん。おじいちゃんの病室に見舞ったとき、いつもはおじいちゃんの手と慈音さんの足とで握手して別れるのに、その手を離さず両足で挟んで、もう帰ろう、一緒に帰ろうと引っ張ったことが忘れられない。そして、そんな慈音に、『すまんのう、今度ばかりはおじいさんは帰れそうにない』と詫びたおじいちゃん。慈音さんのおじいちゃんは、確かに死んだ。そしてお骨になり、一周忌を前に納骨をした。その揺るがない事実をそのままに受け止める以外に、どんな術があるのだろうか。 事実を事実じゃないように語る言葉に、慈音さんはダメ出しをしていた。おじいちゃんの肩車でたくさんの冒険をした。おじいちゃんが往生の後で、ふたりでやったいろんなことを初めて慈音さんはみんなに披露してくれた。身近な人を亡くすということは切なく辛いことだ。だから、その悲しみを慰めてくれるものとして、誰が何を選ぼうと自由だし、決して否定されるものではない。ただ、誰かを慰めようとして安直にブームに乗るのは如何なものか、と思う。私は、親友でもある祖父をなくした慈音さんがどうなってしまうのか本当に気がかりだった。だからといって代わりなどないのだ。そのことに『死』によって喪失するものの深さや大きさを思い知らされる。そして同時に、その人が残してくれた思いの深さに慰められ、励まされ、あたためられる。
考察・・・千の風
http://plaza.rakuten.co.jp/fukashihojo/diary/200704080001/

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