『SROⅠ 警視庁広域捜査専任特別調査室』 富樫倫太郎

2011年01月23日 21時08分21秒 | 読書
イチゴが好きです。


「警視庁に新設された広域捜査専任特別調査室、通称「SRO」。総勢7名の小所帯にもかかわらず5人がキャリアという、管轄の枠を越えた花形部署のはずが、その内実は訳ありだった。山梨で発見された白骨死体をきっかけに、史上最凶の連続殺人犯「ドクター」を追う調査員たち。警察組織の限界に迫る、新時代警察小説の登場。」(中公文庫より)

7人の部署に、警視長が一人、警視正が二人、警視が一人、警部が一人、それと事務担当の課長と若手。
警察小説ファンならこのいびつな組織に不自然さを覚えないわけがありませんよね。
警視庁の役職は上から、警視総監、警視監、警視長、警視正、警視、警部、警部補、巡査部長、(巡査長、)巡査。

どれくらいの役職に就くかというと、(【 】は会社でのたとえ、≪ ≫は県庁のたとえ)
警視総監:警視総監【社長】≪知事≫
警視監:副総監、本部部長【事業部長、取締役、専務、常務・・・】≪部長、顧問、次長≫
警視長:参事官級【部長】≪技監等≫
警視正:本部課長、署長【本社課長、支社長】≪課長、事務所長≫
警視:本部課長、署長、本部理事官、副署長、本部管理官、署課長【本社課長、支社長、支社課長】≪主幹、事務所課長≫
警部:署課長、本部係長、本部課長代理【支社課長、本社係長】≪課長補佐≫
警部補:本部主任、署係長【本社リーダー、支社係長】≪主査≫
巡査部長以下:ひら≪主任以下≫

余計分からなくなる??(笑)

簡単に言うと、一つの部署に部長がいて、課長が三人いて、係長がいて、平社員がいないという感じ。
こんな部署に行きたくない(笑)息ぐるしくてたまらない。。。

この組織、「SRO」がシリアルキラー(連続殺人犯)を追う話です。
前半はなんかあんまりスピード感がなくて、また個性が強すぎる登場人物にちょっと違和感を感じなくもないですが、
後半に行くにつれて、どんどん犯人を追い詰めていく、その緊張感からどんどんスピード感が出てきて、最後は一気に読み進めてしまいます。

最後は少し犯人にたどり着くのが急な感じもしたし、犯人を確保するのも少しあっけない感じでしたが、それを考慮しても楽しく読めました。
警察小説は卑怯ですね。楽しいです。

★★★☆☆

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