時戻素

昔の跡,やがてなくなる予定のもの,変化していくもの,自身の旅の跡など・・・

(No.50) 【七つの福の旅・その4】 ~大きな焼畑~

2008年12月24日 00時46分36秒 | 旅・散策の足跡
その3からの続き。

 矢岳駅を出て,しばらくするとアナウンスが流れた。そのころ車窓からは,次のような案内板が見えた。


(2007年11月13日撮影)

 これから先はループ線を下り,スイッチバックをして大畑駅に入るようだ。ところどころ下に駅や線路が見えるなどループ線を感じられる瞬間というのも無いわけではないが,衛星写真や航空写真で見るのが,一番美しく,そして分かりやすく思える。何となく,ループ線を下っているんだなと感じながら,列車は大畑駅に着いた。ほとんどの客は人吉まで行くようだが,自分はこの駅で下車した。他の乗客の駅見学が終わってから列車が発車するので,この駅までの切符しか購入していなかったにも関わらず,車掌(というより案内のお姉さんか?)と運転手から「ここで降りるんですね」と確認があった。それぐらい,この駅で降りる客は少ないのだろう。この駅で降りた理由だが,山の中にあるこの駅に興味が無かったわけではない。周囲に人家一つしかないような場所にある駅。ゆっくりと周辺を歩いてみたくなる。しかし,それだけではない。他の列車であれば,この駅に降りてしまうと待ち時間が2時間ということもある。だが,この列車の場合は,30分経てば,今乗った列車が人吉で折り返してくる。人吉まで行って同じ列車に乗る場合,人吉には9分しかいられない。ここから先の沿線の見所も個人的にはそんなにないと思った。人吉~大畑が10km近くあるので運賃も180円上がる。そんなことを考えていたら大畑駅で昼食を取り,散策をしながら30分待つほうがいいと思ったからだ。

 
(2007年11月13日撮影)

 矢岳と同じすりガラスの駅名表示がここにもある。イラストつきの方は大畑梅園だ。高速で熊本方面へ向かうときに高架橋の下に見ることができる。駅からは山道を1kmぐらい下ったところにある。そのあたりまでは,人家もないと聞く。大畑小学校があるのも高速近くの集落だ。大畑自体も駅周辺よりも,そちらを指す地名なのだろう。駅自体も交換のためのスイッチバックを目的に作られたものであるようだし。


(2007年11月13日撮影)

 駅舎の入口。前に紹介した2駅と似ているが,郵便ポストがついている。駅舎内には名刺がたくさん貼ってある。


(2007年11月13日撮影)

 駅舎のホーム側と列車。


(2007年11月13日撮影)

 ホーム上にある水鉢。コケがついているので飲もうとも思わないが,丁寧にこの水は飲めませんとある。今も水が湧いているのには驚く。


(2007年11月13日撮影)

 給水塔と呼ばれる建物。他の駅のものも見たが,いまいち使い方や使用目的が分からない。蒸気機関車には必要だったようだ。


(2007年11月13日撮影)

 駅舎の前はすぐ崖であり,神社への鳥居がある。この写真の鳥居と道は比較的新しそうだが,もう少し奥へ行くと・・・


(2007年11月13日撮影)

 古そうな鳥居と先ほどと比べてあまり使用されていないような道が見える。


(2007年11月13日撮影)

 駅から線路が止まっている方向へ向かっていくと見える風景。

 ここまで結構な距離にわたり線路が引かれている。かつて鹿児島本線だった頃や急行列車が走っていた頃は,もっと長い列車が来ていたのだろう。(今は長くて2両の列車しか止まらないのだろうが・・・)

 行きも帰りも平日であったにも関わらず,それなりに人が乗っていた。それなりに観光資源化しているのだと感じた。

 吉松に着いた後は,大隅横川に寄って,鹿児島へ帰った。横川については別の機会に取り上げたい。

 鹿児島に帰り着いたところで4回に渡ったこのシリーズも終わった。


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