時戻素

昔の跡,やがてなくなる予定のもの,変化していくもの,自身の旅の跡など・・・

(No.95) 「猫の公園」散策

2009年02月22日 22時22分22秒 | 旅・散策の足跡
 2月22日,にゃー,にゃー,にゃーにかけて猫の日だったと思う。
猫の日にちなんで「猫の公園」の散策を紹介したい。しかし,「猫の公園」といっても,猫達を見ることはなかなかできない。自分も別の目的で何度か訪問しているが,猫達に会えたのは1回だけだ。
 「猫の公園」は,とある場所で呼ばれている呼び方だ。もちろん,その場所において,「猫の公園」の明確な場所は鹿児島市内ということと部分部分の風景だけなので,この公園が「猫の公園」である保証もない。

 その公園内で猫達が集まっていると思われる場所。


(2009年2月9日撮影)


 「猫の公園」の写真を見ていたときには,分からなかったが,太平洋戦争の戦士の墓だったようだ。1952年に重成格鹿児島県知事の名で建てられている。
 この場所はやや高くなっている。下から見た様子。


(2009年2月9日撮影)


 この築山の下に,戦士が眠っていることになる。

 この散策をしているときに,男女のグループが来て,さきほどの写真奥に見える銅像の前で記念撮影をした後,楽しそうにこの碑の場所まで来ていた。気付かずにノリで記念撮影をしそうなグループに見えたが,この碑の文字が見えたためか,手を合わせていた。他人事なのだが,なぜかホッとした。

 この公園,戦争関連のものが多い。


(2009年2月9日撮影)

 鹿児島県原爆犠牲者慰霊平和祈念碑。1998年に鹿児島県被爆者福祉協議会により建立されたものだ。建立当時も鹿児島県内に1700余名の原爆被害者がいたと書かれている。


(2009年2月9日撮影)

 第二次世界大戦敵味方戦亡者慰霊碑。1953年に勝目清鹿児島市長の名で建てられている。朝鮮での戦争に対して,島津義弘が敵味方関係なく,慶長4年に高野山に供養塔を建てたことも書かれている。


 この公園の由来は戦争とあまり関わっていないが,平和を祈って建てられた碑が3つもある。

 最初の写真の奥に見えていた銅像。


(2009年2月9日撮影)

 周りは池に囲まれている。
 池はこの公園にもともとあったものらしい。
 池は石橋と飛び石でわたることができ,銅像の下までで行くことができる。



(2009年2月9日撮影)

池の水は汚れているが,石橋の写真にも写っているように鯉が泳いでいる。この石橋は当時のもののままのようだ。


 この銅像と同じ一族の人物の銅像がもう一体ある。


(2009年2月9日撮影)


 公園入り口からも見えるこの像。
 先ほどの人物とは格好が違って見える。
 銅像脇の階段は上につながっているように見えるが,銅像よりも奥に行くには,銅像周りの囲いを乗り越えなければならず,実際に上に上がるためには,別の階段から上った方がよさそうだ。

 入口の案内板にあるように,この公園隣の宗教施設の敷地内には同じ一族の銅像が建っている。


(2009年2月9日撮影)


 この人物,この敷地の施設のご祭神だ。
 この敷地の施設に関する石碑もいくつかあるが,それは別の機会に取り挙げようと思う。
 3体のある一族の銅像は,入口の案内板によると,これらの銅像は1917年に建立されたものだそうだ。
 
 戦争,ある一族の銅像のほかに,公園内にはこのような碑もある。


(2009年2月9日撮影)


 「電信使用の地」であることを示したもので,1857年にここから約600m離れた城との間で,日本で初めて電信通信を始めた場所である。モールス信号による交信だったそうだ。西洋文化を積極的に取り入れた隣の施設に銅像がある人物の成果でもある。


 さて,散々人物名や施設名を伏せて記事を書いてきたが,この公園がどんな場所であったのかがこの碑に書かれている。




(2009年2月9日撮影)

 
 肝心の名前は一部欠けている。
 「探勝園」と呼ばれる鶴丸城二の丸にあった庭園だ。
 ここの一角には,東照宮跡もあったそうだ。
 横の宗教施設は照国神社のことである。
 銅像は,池に囲まれているのが28代藩主島津斉彬の弟の「島津久光」,階段の上に建っているのが29代藩主の「島津忠義」,照国神社の敷地内に建っているのが28代藩主の島津斉彬だ。

 ある場所で紹介されたのは,猫と周囲の風景ぐらいで,歴史的背景には全く触れられないため,情報はかなり少ない。

 自分自身,この公園がとても市内にある公園には思えなかったし,その場所において他の人が指摘したように,東郷平八郎の銅像のある公園(多賀山公園)だと思ったこともあった。写真でその場所の一部だけを見せられるとその場所の印象も変わってしまうものだ。

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