多くの再会と多くの掘り出し物とともにお名残惜しくStockholmを去る日と相成りました。寂しい~。余韻に浸りながらタクシーでアーランダ国際空港へ向かいます。が、だんだん空港に近づくに連れて余韻よりももっと基本的疑問が脳の大半を占めるようになる。「こんな荷物で飛行機乗れるのか??」行き先はコペンハーゲンですから、距離は大したことないんだけれど、何しろチェックインカウンターという名の関所を越えなくては隣国へは渡れない。延々と続くSASのカウンターに並び、だんだん列の前の方へ。いよいよ次になりました。通信簿渡される時のようだ。心臓が口からどころか毛穴から出そうなほどの極限状態。「ハイ、次の人。」恐る恐る担当係官の脇にあるベルトコンベアに荷物を載せ、顔色を下斜め45度からうかがう。うーむ、眉がぴくりともしない。実に嫌な予感・・・。「はいっ、これ持ってexcess baggageカウンターへどうぞっ。にこっ、終わり!」げげ、やっぱり"通行手形"を切られてしまったか・・・。今回の旅、二度目の重量オーバー。なんとかコペンハーゲンまでは渡れそうだが、この先本当に東京に帰れるのだろうか・・。コペンハーゲンまでの1時間、真剣に東京まで陸路・シベリア鉄道で帰るか、らくだによる逆シルクロードでの帰国(砂漠なら万一アラビアのお皿が地面に落ちても割れないしね・・)も検討したくなったのだった。しかしいよいよ旅も後半戦、悩んでいる時間もだんだんもったいなくなって来ました。とりあえずコペンハーゲン・カストラップ空港からホテルに移動のため、空港でタクシーをキャッチ。ふむふむ、ちょっと薄毛の(もともとそうか?)フィル・コリンズみたいな人の良さそうなドライバー氏だ。車中、雑談などしてみようかと試みたところ、ちょっと様子が変。彼はとても良い人なんですが、どうも極度のあがり性らしく、何を言う時もセンテンスの出だしが必ず”サンプリング”しています。「き、き、君たち、ど、ど、どこから、き、き、来たのかな?」もしかして、あなたはデンマークの山下清?そう言えばランニングシャツみたいなのを着ているし。車中でビデオを回しているだんな氏などは、笑いをこらえるのに必死で風景を楽しむ余裕など全くありません。市内にある教会の話をしていた時が山下清度最高潮で「教会」を言うのに「チュ、チュ、チュル、チュル、チュル・・チャーチ!(計10秒)」。何を言いたいのか判明するまでつい息を飲んでしまうので、ちょっと私も酸欠気味です。あまりのインパクトのため、今日から彼の名は「チュルチュルチャーチ」に決定しました。笑いをこらえたり、悶絶したりと息継ぎに忙しい移動もそろそろおしまい。と、と、と、とても疲れたんだな。う、うん。
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チュルチュルチャーチさんはビデオを回してるから緊張しちゃったのでは?自分の声が入ってはいけない。と思うと余計緊張しちゃったんですよ。あまりイジワルはいけませんよ(笑)
それにしても、ビ、ビ、ビ、ビデオ。な、な、な、悩むぅ。
察するにビデオはまだ検討中ですね?海老で鯛じゃありませんが、ビデオで相方殿を釣れますように!