砂丘日記

鳥取砂丘の自然情報を、お知らせします。

ブログ移行!

2009年09月09日 | Weblog
「砂丘日記」ブログに代わり、
現在は (財)自然公園財団ホームページでスタッフブログを更新しています。

http://www.bes.or.jp/tottori/

↑ぜひご覧ください!

春を告げる風紋

2009年03月18日 | Weblog
 すっかり青空。まったり春風。そして、くっきり風紋。

 そして、ウグイスが鳴きはじめました。

 ところでここ鳥取では、ウグイスの鳴き声がちょっと違います。“トートットリケン”と鳴きます。ためしに、砂丘に聞きに来てください。

 と、こんな日に事務所にいてはバチがあたります。というわけで、ルンルン気分の砂丘散歩。春のあったかな空気を吸い込んだ砂は干したての敷布団、スキップしようにも足が埋まって前のめり。気分だけでも、ルッルルンルッルルン。

 とはいえ砂丘の生き物たちはまだ砂の中、ここで春を一番早く知らせてくれるのは『風紋』です。冬の間、雪と雨で砂は乾く暇もなく、また風も強すぎるため、砂丘一面の風紋を見る機会はほとんどありません。春が近づくとともに砂は少しずつ乾きはじめ、風も優しさを取り戻します。そして風紋が砂丘を包み込みます。

 つくづく春だな~!

 キャンディーズを口ずさみます。「(あなたも)重いコート脱いで(砂丘に)出かけませんか?(そして)恋をしてみませんか?」

砂丘はアートだ!(湧き水編) その4

2009年03月10日 | Weblog

砂丘はアートだ!(湧き水編) その3

2009年03月10日 | Weblog

砂丘はアートだ!(湧き水編) その2

2009年03月10日 | Weblog

砂丘はアートだ!(湧き水編)

2009年03月10日 | Weblog
 砂丘に雨が降っても、砂に滲みこんでいくだけで特に変化はないでしょう。と、お思いの方に砂と水が創るアートをお目にかけます。

 このアートは、砂と水(雨or雪)が存在しなければならないのは当然として、火山灰土層が大切な役割を演じます。この層が水を砂に滲みこませない不透水層となり、その上を水が流れることによりアートが創りだされるのです。

 今冬は雪と雨が多く、おかげさまでアートに出会う機会に恵まれました。

 火山灰土層については、後日紹介します。

オアシス(尻なし川)

2009年03月05日 | Weblog
 砂丘中央部に「オアシス」と呼ばれているところがあります。雨が多いときは水をたたえ、少なくなると涸れます。しかしそこに流れ込む湧き水は、年中絶えることはありません。

 湧き水が流れたり水がたまるということは、当然この地下に水を透しにくい地層があります。数年前ボーリング調査をしたところ、数メートルの厚みの粘土層が見つかりました。おそらく、約5万年前の大山が噴火したときに降り積もった火山灰や、粒子の細かい砂(シルト)が堆積してできたものと思われます。

 そしてこの周辺からは、縄文や弥生時代の土器や、矢じりを見つけることができます。古代から、人間に親しまれていた場所なのでしょう。

 ところで、「尻なし川」という名前とそのささやかな一生に、なぜか惹かれます。人知れず湧き出で、人知れず消えゆく。ときにつかの間のやすらぎを与え、つつましやかに自己主張しつつ存在しています。


 なんとなく、イイのです。

砂柱(さちゅう)

2009年02月19日 | Weblog
 西高東低の気圧配置になると、北西風が砂丘を支配します。その風が砂を内陸に吹き飛ばし、この砂丘ができました。

 と、そんなことより、なにはともあれ風の後は砂丘へ急がねば。

 毎秒20mを超える強風にさらされると、砂は飛ばされます。しかし、細かい粒子(シルト)同士が粘着した薄膜や小石など風に飛ばされにくいものがあると、それが核となり、周囲の砂だけが飛ばされとがった砂の柱ができます。

 それを『砂柱』と呼んでいます。

 一般に、風が強くなるほど背が高く前後に長くなります。台風の後などは、全面に豪快な砂柱を見ることができます。

 砂柱を楽しむには、寒さなど気にせず裸足で歩くに限ります。適度なもろさと適度なとんがりに、足裏に快感が走ります。

 なにはともあれ、風の後は砂丘日和なのです。どうぞお越し下さい。いつもとはちょっと違う砂丘を見つけることができます。

春一番

2009年02月14日 | Weblog
 2月13日、春一番が吹きました。

 ということで、「春一番とは?」さすがに気象庁が発表するだけのことはあって、それなりの定義があります。

① 発表する期間は立春から春分までのあいだ。

② 日本海に低気圧があること。

③ 強い南寄りの風(風向は東南東から西南西まで、風速8m/s以上)が吹くこと。

④ 気温が上昇すること。  とあります。

「発表の目安は各地で少しずつ違います」ともあります。
 詳しくは、地元の気象台でご確認を。

 写真は、風速毎秒25mの飛砂。

黄砂

2009年02月11日 | Weblog
 仕事のしすぎで目が疲れたのか、500m先の馬の背がかすんでいます。

 私にかぎってそんなわけはないのでありまして、実は世間がかすんでいます。これが中国からの春の使者『黄砂』です。3,000~4,000㎞を偏西風に乗ってはるばるやってきました。遠来の使者ではありますが、当方にとっては少々やっかいものです。
 我が愛車が黄土色に薄化粧、それが日ごろの洗車無精とあいまって、なにやら触りがたき紋様を呈しています。

 閑話休題。「砂丘の砂は、中国から飛んできたのですか?」との質問を受けたことがあります。そうなんですけど、違います。
 中国は中国でも『中国山地』の岩が風化し、千代川を流れ下り、それが日本海側特有の北西風によって海岸部から内陸へ吹き飛ばされたものなんです。とはいえ、黄砂として中国から渡来した砂も微量ではありますが、含まれています。