gooブログはじめました!

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

あの時

2017-04-24 20:23:57 | 日記
4月24日 あの時





あの日、私が電車、地下鉄、バスに乗り換えて
○○家を訪問した時には、日がとっぷりと暮れていた。 

広いお屋敷にお邪魔する勇気もなく、
嫌々ながら来た為かもっと普通に来ればもっと早く着いたはず。

私が訪れた家は下町情緒あふれる大家族の暮らす家で、
門前まで来ても中々呼び鈴を押す事をためらって居た。

家の中には曾祖父母、祖父母、兄夫婦、二男、お手伝いさん達の住む
大家族だったから恥ずかしくて自分に自信がなかった。

その庭の後ろには社員寮が有り何十人か住んで居た。
聞いたお話では全員が独身男性との事。

私が思い切って玄関の呼び鈴を押すと祖母らしい方が出迎え、
笑顔で部屋を案内して頂いた。

あの資産家の家で過酷な運命が待っていようとは予想していたものの、
この時両親に捨てられた事を痛感する。 

あの時、実家に帰って居たら父は生きていなかった。
何故ならば負債を一人で返済する力がない事を知っていた。

だからと言って自分の人生を選べない私は情けない。
昭和50年代と言えば景気は良かった。

その会社で21年間、身を粉にして働き、
回りの人達にも悪い人等居ないと信じて、
気が付けば40代になっていた。

あの時両親を捨てなかったからこそ、
今の自分が有ると私はふと気付いた。






静かに降る雨

2017-04-17 22:08:22 | 日記
4月17日 静かに降る雨 




今日は雨、と言ってもざぶざぶふる雨ではなく、
しとしと霧のような静かな雨の日が多い。

傘がなくて濡れて歩いてもずぶ濡れにはならない。
この町とさよならをしなければと思えば何度も迷う。

「一人で残って暮らします。」と主人に言ったものの、
気の弱い私は迷ってばかりではっきりできない。

「どっちにするのだはっきりしろ!」
学習塾の教師をする為の勉強をしながら彼が大声を出す。

大声を出されても仕方がない程、決断できずに
数日間過ごしていた優柔不断な私である。

島に残るか、東海地方に帰るか大切な決断を
しなければならないから余計に考えてしまう。

島の夏は夜になっても30℃を下がらず
湿度が高く大変だと友達に聞いている。

その上、長年知り合いの友達も居なければ
心細いから嫌な思いをしても一緒に帰郷したら?
そんな意見も友達からアドバイスを受けた。

帰郷しても彼は真夏の七月八月は北海道へ行くらしい。
北海道の住所も教えて貰ったことがない。

生活力がない故に離婚せずに付いて来たが、
何処の家庭でも悩みは其々有ると思う。

結婚した以上は自分の義務を果たしなさい!
愚痴を言う前に主に尽くしなさい!と
昔、父に言われたことが脳裏から離れない。

愛されたことも無いのに尽くすと言う事は、
馬鹿になりきって生活をするようなもの。

北海道に行けるなら、其れで老朽化した家の一部でも
修理して貰いたいと思う。価値観の違いかも知れない。

沖縄はタクシーの数も多く、
車、車、タクシーの割合で流れるように走って通る。

自分が今迄やって来られたのは明るい点が
有ったからではと自他共に認める呑気者である。

春キャベツ 包丁入れて 雫飛ぶ sakura












清明に入り

2017-04-08 17:11:57 | 日記


4月8日清明に入り






沖縄では、二十四節気の一つ清明を清明祭(シーミー)と言い、
墓前に親族が集まり酒、茶、お重を備えた後、
皆でご馳走を頂く習慣がある。

中国から伝わったとされ「清明の節」の期間に
先祖のお墓にお花やお線香、お料理等をあげ供養する。

沖縄の人は先祖をとても大切にすると共に、
若い人はお年寄りを大事にしている。

四月は清々しい時節で春風もとっても心地よい。
ブラウスの袖口からすうすう風が通り抜けていく。

緑の葉桜になった沖縄の緋寒桜並木道には
人もまばらでツツジから百合祭りが始まる。

この暖かい時に不覚にも風邪をひいてしまい、
何をやってもうまくいかない。

買物の荷物を持ち歩き、怠い身体を自分で元気づけ、
夕方、住まいに来れば青空に白い雲が浮かんでいた。

日が伸びて午後6時40分でも明るくて、
清明の頃は、春眠暁を覚えずで増々眠くなる。

内地ではソメイヨシノが満開で
思わずその美しさに溜息をつく。

遠き我が家の空き部屋で眠っている琴を弾く人も無く、
さくら、さくら、弥生の空は、、。

習わないのでここまでしか弾けない。
もう引っ越しは面倒になり沖縄に滞在したい。

食物だけは贅沢をしない主人は今年の夏、
7月8月は北海道に行くと言っている。

私は、四月上旬で27℃の蒸し暑さに汗を流し、
太陽の日差しの強さに真夏も嫌だなと思う。

なんと我儘で勝手な人間でしょう。
午後5時を過ぎれば微かに風が出てきた。

これからの散歩は朝、外出は夕方にしよう。
窓の外からハイビスカスが私の方を向いて笑ってた。

真夏の酷暑はこんな物じゃない!
弱音を吐いたら生きていけないよ!

散れども散れども咲くハイビスカスに叱られた。

植月に 野道うらうら 陽に映えて 百合がいっぱい 島の春
sakura