北風吹いた

１０月３０日　北風吹いた



昨日迄は３１度の暑さで汗が顔や身体を流れ、
もう霜月になるのに何故これほど暑いのかと思っていた。

今朝未だ暗い６時起床し窓を開けて驚いた。
涼しい北風が吹き「わぁ涼しい！」
思わず大きな声で喜んでしまう。

沖縄に来て初めて涼しい朝を迎え、
真夏日から解放され最高気温が２８℃になる。

沖縄はイベントの多い県で毎月のように開催され、
観光客も多くなる頃である。

奥武山公園では「うちなんちゅ大会」が２６～３０日迄、
沖縄を出て海外で暮らす人々が再び沖縄に帰国し、
交流する会が賑わっている。

首里城公園でも、年間を通じて様々なイベントが開催され、
舞への誘いは毎週開催している。

１０月２８日から３０日は、琉球王朝の都であった
首里の文化にふれる事が出来る秋の一大イベント。

琉球王朝時代に、中国皇帝の使者である冊封使(さっぽうし)が訪れた時の
行列をアレンジした「琉球王朝絵巻行列」は、祭り最大の見せ場。
この行列を国際通りで見ることができる。

明けて今日は北東の風が吹き曇り時々晴れ。
最低気温も２４℃になり心地いい。

太陽は川底迄あまねく照らし、
安里川の水も何時もより流れが清らかに見えた。

思い切って一人で与儀公園に行き、樹齢何百年も経つ樹木や、
一番お花の少ない時期に様々なお花を探して撮って来た。

公園では将棋や囲碁をする人達で賑わう一方、
この公園で寝泊まりする家のない人達も居る。

首里城近辺に住む人は比較的に富裕層が多く、
沖縄も貧富の差が大きいことを考えてしまう。

平均年収全国最下位、離職率全国一位に苦しむ
沖縄の貧困も問題を調べてみた。

細かい原因を考えると疲れるので日記に記載はしない。
収入が少ない人も収入の範囲内で沖縄人らしく

優しく思いやりの気持ちを失わずに暮らして貰いたい。
明るさを失わずに生きる沖縄のお友達が好きだから。

やゝ大きめの真っ赤なハイビスカスの植木を購入し、
そのお花が北風に揺れるベランダから落ちる夕日を
眺めていれば、街の足音が消えていく。

立ち話

１０月１４日　立ち話　





ハイビスカスの花の下で生真面目な貴方と
気怠い話題でもいいから立ち話をしたい。

話しの途中で居眠りをした女性のことでもいい。
土曜日を大切に過ごしたい為に。

立ち話をしたい。
小６の同級生の貴方と気怠い仕草であってもいい、

貴方は皆の憧れの優しい優等生だったわ。
何時も机が隣で嬉しかったわ。

私は毎日のようにあがって言いたい事も言えず、
何か問われても真っ赤になって答える事も出来なかった。

あの時の貴方が同窓会で会った頃は痩せ細り、
顔に皺も深く子供時代の面影が消えていく。

それでも彼は優しくて誰にも愛されていた。
私、沖縄に来ているの。

他のお友達も機会があったら遊びに来てね。
沖縄の浜辺で立ち話をしましょう。

明るい日差しを浴びて、
暫く立ち話をしたあと、

今朝、食べたお野菜のこと等、
生真面目な貴方と話し合ってみたい。

私に色々な事を教えて欲しい。
博識な貴方と笑い合えたら嬉しい。

ほら、秋の鰯雲がじっと見ているわ。
秋風がすーっと半袖の下を通り抜けていく。

川の水が清く澄んでさらさら流れて、
秋って心地いい。

散歩に行く途中、
黄色いハイビスカスの花がいっぱい咲く道で、
鰯雲がずっと立ち話を聞いていた。

雲よ、私を見守って居てね。
私は、心のなかで一言だけ呟いた。