長野県佐久里親会

長野県にある佐久地区の里親会です。社会的養護をされている子ども達の家庭的養護の場である里親のためのブログです。

修復性愛着障がいワークショップに出席して。

2016-05-19 13:28:36 | 児童福祉
今年も、修復性愛着障がいのワークショップに出席しました。
普段よりもっともっと吸収したいと思いこのワークショップに参加しました。3日間実りある素晴らしいワークショップでした。
私は、佐久里親会の会長なんというすごい立場ですが、実際には、里親という存在の渦中にあり、必死に子どもを育てている人間です。
はい、去年もこのワークショップ参加しました。おととしもヘネシー先生のワークショップ参加しました。でも、今年ほど、このワークショップが身にしみて、自分も癒されたいと涙を出した年はありませんでした。
 うちの最初の子は、赤ちゃん委託でした。だから、まったく普通の兄弟と同じように、家の中で、家の中が普通に育ちました。ところが、3か月前に妹ちゃんが里親委託されました。2年9カ月で、今、3歳になった妹ちゃんは愛着障がいまっしぐら。横目も向かず愛着障がいの症状をひしひしと出します。
 何で、こんなに長い間、児童相談所はこの子を乳児院に入れておいたのかというのは、本当に怒りの矛先になるのですが、それは、さておき、そこで突っかかるともう前に進めないので。。。

考えたことその一。
親としての親業の大事さ。そして、一貫性を持ち、夫婦で、養育に臨むこと。
愛着障がいのお子さんは、結構コントロールをするらしい。今、3歳児を見ていても、私になつかず、旦那になつくそして、なんと私の顔色をうかがいながら、旦那にべとべとする。結構、夫婦のきずなはここであらわれるから。そういう隙を与えず、夫婦仲良くして、私たちが夫婦。この旦那のワイフは私なの。とふるまう。あなたはあくまでも子どもです。という位置づけを明確にしていく。

考えたことその二。
ノーマライゼーション。当たり前のように感じるかもしれないけど、もし自分が乳児院に3年近く入れられて、親との交流がなかったら、そりゃ、さみしいし、夜中に絶望すると思うんです。それを、今まで考えてあげられなかった。私になつかいということは、いつかまた、捨てられると言う怖さ。だから、この人を心の底から信頼すると、裏切られた時の気持ちは図り信れない。だから、この人には、ママにはくっつきたくない。本当は心の底から一番愛されたい人間なのに、壁を作ってしまう。だから、私が、この子の心に共感する。「そうだよね。私だって、そうなっちゃうかもしれない。」子どもの気持ちを理解してあげる。こういう行動をとるのが当たり前だよね。そうだよね。って、思う事がとても大切なんだと思いました。

 このほかにも沢山もっともっとインフォメーションやテリー先生の思うところは有りました。でも、自分がフォーカスして、この子と向き合わなければいけない事を少し絞ってやってみようと思います。

 子どものできないご夫婦で、里親登録された方も、子どもがいるご夫婦で、それでも社会的養護をされているお子さんの為にとお家を開けてくださる方も、里親って、里親登録をするのが必死で、やっと里親登録をすると、お子さんはいつ来るんだろう。いつ来るんだろう。と不安で、だんだんその不安が、全然来ないじゃん。来やしない。と絶望に変わり、そして、実際に、声がかかり、いざ子育てと言うと、愛着障がいまっしぐらで、何が何だか分からない嫌がらせをさせ、それで、不和子どもが施設に帰ったりなんかする。そうすると、「里親さんはね。。。」となるんですよね。
難しい境遇の子どもを、愛着障がいをつけ、もっと難しくして、子育ての経験のない里親さんに預けること自体が、ちょっと違うんではないかと首をかしげてしまいます。

 この子が生まれた時から、かかわっている心理司さん、福祉司さんは、この子の変貌に気が付いていないんでしょうか。そして、その子のこの愛着障がいをまるで、私たちの問題だけのように考えて、「里親さんが勉強して一所懸命やってくれているので。。。」って。。。なんですかその対応は?思ってしまいますが。
この子の為に出来るサポートはしていかなければいけません。
 
 今、お子さんがご家庭に来ていない里親さんたち、あせったり、嘆いたりする前に、愛着障がいの本を読んでみてください。愛着障がいについてもっと知識を得てください。そうしても、実際に愛着障がいのお子さんを預かった時、泣く思いをします。その、愚痴が言える里親仲間を近くに作ってください。そうすれば、「あれ、自分だけじゃないんだ、苦しんでいるのは。」って思えます。自分ひとりが抱え込まないようにしてください。


「子どもが来た」と言うことがゴールじゃないんです。そこからがスタートです。愛着障がいで、苦しんで一生苦しみぬくお子さんでなく、どこかではきださせて新しい一歩を進ませるのが私たち里親(養子縁組、養育)の使命なんだな。って改めて感じました。



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