長野県佐久里親会

長野県にある佐久地区の里親会です。社会的養護をされている子ども達の家庭的養護の場である里親のためのブログです。

長野県議会を傍聴して

2016-06-28 12:48:00 | 児童福祉
2016年6月24日、佐久里親会会長をしています、市川と、佐久里親会副会長をしています山本の2人で、県庁まで、県議会を傍聴に行きました。

 佐久から出ている県議会議員の今井正子議員が里親制度の一般質問をして下さいました。
今井議員は、委託は率の低さの問題と合わせて、登録里親の使用状況をお話して下さいました。
厚生労働省は、あたたかい家庭を待っています。里親さんになってくださいと呼びかけています。里親になるには、2日間の研修と2日間の実習、そして、家庭訪問、自分たちの収入も見せます。
 研修が年に2回しかないことから、希望をしても、認定が下りるまでには時間がかかります。そんな事をしても、あたたかい家庭を子どもたちに味わってほしいという気持ちから、里親登録を踏み切るご家庭が何家族もあります。
 佐久地域でも、そのような家庭が17組佐久里親会に入ってくれています。そして、17組の中の2組にお子さんがいたくさレています。
 え? 15組には、お子さんは委託されていません。

 先日の答弁でも、長野県の県民福祉部長が、長野県の中で196組の里親さんが登録されていますが、実際に子どもを委託されている里親さんは、44組。使用率22.4%。低すぎますよ。
 里親になっても、子どもが委託されないのが、あたりまえの世界です。
 これは、問題です。

 里親さんも登録したころは、お子さんを預かろうと思ったけど、と気持ちが続かない里親さんも出てきてしまいます。

 では、委託ができない訳は?と言うと、
1、実親さんの同意が取れないから。
実親さんの同意って。。。育てない人たち、育てられない人たちにそんなに権限があるんでしょうか。確かに産んだ人かもしれません。でも、子どもを施設に入れてしまい、その後、その子に会いに行くわけでもない。それなのに、里親委託に同意をしないのは、ちょっと身勝手ではないでしょうか。そういう時の為の児童福祉法28条ではないのでしょうか。

2、発達障害等の障害が多くて、里親委託をしにくいお子さんが多いということ。
これは、ひどいいいわけですよね。実際に私の知り合いの里親さんは、1歳の里子さんが「やっと立ち上がり、1歩進んだのよ。」と言った月に、2人目の里子さんが来ました。その子は、ダウン症の子です。最初にいた里子さんと同じ年なのですが、2年たった今でも、歩くことはできません。
 もうひとつの例は、年に何度も遠い病院まで通い、重度の心臓病を患っているお子さんが、施設から、2歳ごろ里親さんのもとに行き、それでも、何度か心臓の手術をし、先日、特別養子縁組が成立し、その子は、正式にそのご家庭のお子さんになりました。
 障害があったって、なかったって、私たち里親は、子どもを育てます。だから、里親委託が進まない訳として、障害や、発達障害をあげてほしくないですね。

根本的に、里親委託が活発では有りません。いろいろ理由をつけて、里親に子どもたちを委託しないということは、良くない事ですよね。15年計画はどこに行ってしまったのでしょうか。33.3%。1/3が里親委託されなければいけないはずなのに、長野県は10%に過ぎない。これは本当に低い数字ですよね。