2016年1月31日(日)
ちょっと、遅れての報告です!
前回 2015年11月29日の、原木栽培シイタケ新規参入者研修会 2回目
から、早くも2ヶ月が経過しようとしていました。
仕事が休みの1月31日・日曜日とはいえ、参加するためには色々と調整が必要ですね!
さて勇んで出発し、午前8時には、林業研究指導所に到着しました!
午前中は、講義で、林業研究指導所の研究員から、『しいたけの生理生態、栽培スケジュール』
引き続き、森産業(株)から、『植菌技術とホダ木育成、管理』を、みっちり勉強しました。
さて、午後はいよいよ『駒打ち実習』です!
外は冷たい空気だけど気持ち良く晴れ上がりました。
黒板を使った、青空講義のはじまりです!
『接種駒数は、原木の末口(スエクチ:直径)で計算します。
末口が8cmなら、駒数は、その3倍・・・8×3=24駒 となります。
列数は、末口の半分が目安です~だから、8÷2=4列 です。
1列当たりの駒数は、24駒÷4列=6駒/列になります。
そして、駒を打ち込む穴は、千鳥に開けていく事が大事です。
どうしてかって言うと、菌糸は縦横に伸びますが、
その比率は、導管・木繊維に沿って縦に伸びやすいので、6対1位になります~
つまり、細長い楕円形なので、全面にダブり無く菌糸を回すためには、
千鳥に打つのが効率的です。』・・・・分かりやすい!
『玉切りと駒打ち作業は、一連作業。主に流れ作業でその日の内にやります。
俗に、梅の開花から桜の開花までが最適期で、寒い時期に行う事が、害菌の発生を防ぐ事になります。5℃で、菌糸は動き始めています。』
野外での、青空講義の後は、一人6本の原木を貰い、いよいよ実技演習です。
5~10cmの原木を貰って、作業開始~
さて、これは末口が10cmだから、駒数は、その3倍で、30駒。
列数は、末口の半分だから、10÷2=5列 !
ということで、5角形をチョークで下描きしていたら~。
奇数の列数は、切り上げて、1列増やしてください!との助言。
つまり、6列とした。
という事は、1列当たりの駒数は、30駒÷6列=5駒/列 になりました。
※実際は、こんなにチョークで下描きなんてしません。
穴開けドリルはこんな感じで、ストッパーが付いています。@19,100円
これは、1万回転/分 で、トルクが大きく、スイッチを外しても惰力でなかなか止まりませんので、地面や服を巻き込まないよう注意が必要です!
お手本的に、研究員がやって見せます。
原木は、たいたい100~110cmですので、あらかじめ、1列5駒、6駒の定規が作られていました。
※実際は、こんな定規を当てて穴開けはしません。
今回使用する『種ゴマ』は、『にく丸 森290号』です。
現在、乾燥・生シイタケの両方で最も多く使用される品種です。
乾しシイタケでは『どんこ』『こうこ』を中心に、亀裂の浅い茶花どんこが採れるとのこと。(腕さえあれば~)
これを籠に、一駒一駒バラして使いやすくします。
左手にいくつかの駒を持ち、片手で次々に穴に差し込むと、次々にハンマーで打ち込みます。
駒には、木片駒(木片に菌糸蔓延:写真)、オガ菌(おが屑に菌糸蔓延)、成型駒(オガ菌を駒状に成型)がありますが、一番使われているのが木片駒です。
さて、いよいよ自分のをやってみます。穿孔開始!
駒ハメ~打ち込み!
受講生は一斉に取りかかっています。
『グイーン~コン・コン・コン・コン』
6本を30分位かけて、あっと言う間に終わりました。
曲がりの小径木は、特に効率が悪い~
駒打ち演習の後は、各自持ち帰って行うのは、『仮伏せ』です。
仮伏せは、種駒を原木に活着させるために行うのですが、シイタケ菌は5℃から動き始めるので、棒積みして、ビニルやネットで包み、低温時の保温と初期活着を早めるため、低く伏せ込みます。
伏せ込み期間は、種駒の頭が白く菌糸に覆われるまでなのですが、高湿度で長期間放置すると、ゴムタケ・アオカビ等の害菌が発生してきます。
この写真は、長期間伏せ込み過ぎた、悪い事例です。
これは、仮伏せの後に行う『本伏せ(伏せ込み)』です。
一般的には、クヌギの伐採跡地や、クヌギ・杉檜の林内伏せが、されています。
条件は、日当たり・水はけ・風通りが良好な所で、『6乾4湿』を心がけます。
伏せ込み方には、
・鳥居伏せ(風通し良く理想型)
・写真の ヨロイ伏せ(乾燥地に適する)
・百足伏せ(大径木や林内伏せに適する)
・井桁伏せ(平坦地で水はけ悪い所) があります。
伏せた後は、伐採時のクヌギの枝で笠木をかけ、遮光します。
横笠木(一文字置き)・ミノ笠木(縦置き)・鳥の羽笠木(ハの字置き)があります。
水平に置いているのを枕(横木)と言いますが、風通しを良くするために、大径木を出来るだけ使う事!
『ちょっと、待った!重くて大きな木を横にすると、重みで下に転げ落ちるんじゃないですか?』
『ハイ、実際は、孟宗竹などをサスマタ様にカットしたもので、支えておいて、矢(足)(斜めに立てかけている木)を次々に乗せて押さえます。』 ガッテン!
h27年の台風15号は、竜田山にも多くの倒木被害を出しました。
ヨロイ伏せに乗りかかっています。
これは、秋子発生を促進する浸水装置です。
ホダ木を乗せて、クーラー装置を通した水を、低温性(5℃前後)、中低温性(10~15℃)、高温性(15~20℃)の管理された水に浸水し、低温刺激を与える事により発生を促す事が出来るそうです。
実際の栽培農家のはもっと大規模とのこと。
これから研修生が持ち帰るホダ木は、仮伏せ~本伏せ となるのですが、本伏せ期間で、樹皮の下が真っ白の菌糸に取り巻かれる『原基形成』に心がけねばなりません。
その適温とは、15~25℃。
このため、お盆過ぎから平均気温が20℃を下回るまで散水が必要になります。
写真の状態に、ホダ木を組み直す事を『ホダ起こし』と言いますが、
最低気温14℃の頃だそうです。
ホダ起こしが早いと、柄が長く伸び、遅いと小形化し発生量も減るとのこと~
難しい!
シイタケ栽培は時間がかかります。
今年の夏を過ぎて、来年h29年の秋子からでしょうか?
春子も好き~秋子も好き~夏子も、冬子も~待ちきれん!
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