■1995年 日本 110分
■2007.1.28 BS2
■監督 山田洋次
■出演
渥美清(車寅次郎) 浅丘ルリ子(リリー)
夏木マリ(泉の母) 後藤久美子(泉)
倍賞千恵子(さくら) 吉岡秀隆(満男)
下絛正巳(おいちゃん) 三崎千恵子(おばちゃん)
前田吟(博) 太宰久雄(タコ社長)
佐藤蛾次郎(源公) 田中邦衛(船頭)
《story》
阪神大震災が起こったあと、寅から神戸の消印の手紙が届き、それっきり音沙汰がない。心配したとらやのみんなは、新聞広告を出し、寅に呼びかける。テレビで、神戸でのボランティア活動のニュースが流れ、そこで働いている寅が写り一安心。一方、満男のもとに久しぶりに泉が現れ、見合いして結婚を勧められていると話す。満男は、つい「おめでとう」と言ってしまう。泉の結婚式当日、満男は会社を休み車で泉の結婚式の邪魔をする。その後、意気消沈した満男は、ふらふらと船に乗り奄美に渡る。落ち込んだ青年が気になったリリーは、岸壁に立つ満男に声をかけ、自宅に連れ帰る。リリーに世話になっていた寅と満男が顔を合わせる。満男の恋、寅とリリーの仲は、これからどうなるのだろうか・・・。
48作目の寅さん
ああ終わりなんだな、そんな雰囲気のある映画だった。渥美清さんの体の具合がよくないということが画面からも見えてくる。一番似合うリリーが登場したのもそこらへんのことが考えられているのだろう。以前、リリーと同居したのも南の島だったような気がする。沖縄と寅さんって合わないような、東北の村、田んぼの中を歩く寅さん、寂れた温泉宿、そんな雰囲気だ。しかし、もしひとところに腰を下ろすとしたら、一番似合わない場所かもしれない。はぶてた寅が、初めて逃げずに前を向こうとしたことも、このラストの映画ならではだと思った。それに、今まですれちがっていた満男の恋もここでゴールだ。寅が言えなかった「愛している」という言葉を泉ちゃんに言うことができた。うれしいような寂しいような。48作全部見ることができた。全部DVDに保存するとができた。また1作目から見たいと思う。いつか寅さんが歩いた町を訪ねてみたい。
沖縄って不思議な魅力がある
寅さんの映画は、同じパターンでも何度も見たくなる不思議な魅力がある。懐かしさを感じる。実は一度も映画館で見たことがない。今なら、大きなスクリーンで見てみたいなあって思う。48作目は沖縄じゃないけど、南の島、奄美だった。沖縄の雰囲気って不思議な懐かしさを感じる。ゆったりと時間が流れ、自然の中で自然と一体となって生活している。今の生活がそれと真反対なだけにとてもあこがれてしまうのかもしれない。寅さんが歩いた町の中で一番行ってみたい場所になりそうだ。もし1年中いるとしたら沖縄、南の島。夏だけだったら北海道。広々とした自然の中でのんびりと生活したいなあ。