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■2005年 アメリカ 164分
■2006.2.19 バトル11 with t/h(ワンピース試写会)
■監督 スティーヴン・スピルバーグ
■出演 エリック・バナ(アヴナー・カウフマン) ダニエル・クレイグ(スティーヴ) キアラン・ハインズ(カール) マチュー・カソヴィッツ(ロバート) ハンス・ジシュラー(ハンス) ジェフリー・ラッシュ(エフライム) マチュー・アルマリック(ルイ)
《story》
「わたしは正しいのか」
イスラエル機密情報機関は暗殺チームを編成し、リーダーにアフナーは任命した、仲間4人とともに11名の殺害を実行していく。無関係の人を巻き込まないなど、始めは正義を通しているような気でいたが、次第に自分たちがしていることに疑問を持ち始める。
【ミュンヘンオリンピック事件(フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より)】
1972年9月5日早朝、オリンピック会場内のイスラエル選手村に、武装した黒い九月メンバー8名が乱入した。犯人グループはイスラエル人選手とコーチの2名を殺害し、残りの9名を人質に取った。これによりオリンピックの競技は中断される。
黒い九月は犯行声明を発表し、イスラエルに収監されているパレスチナ人234名の解放を要求した。イスラエルの首相ゴルダ・メイアはこの要求を拒否すると共に、イスラエルによる事態解決を西ドイツに打診するが、西ドイツは自国で対応するとしてこれを拒否した。交渉の末、西ドイツ当局と犯人グループは飛行機でエジプトの首都カイロへ脱出することで合意する。選手村から飛行機の用意されたミュンヘン国際空港までは2機のヘリコプターで移動し、その後は用意された飛行機に乗り移って国外に脱出する手筈であった。だがこれは表向きの話で、実際は空軍基地に移動させて犯人を狙撃し、人質を解放する計画だった。
ヘリコプターがフュルステンフェルトブルック空軍基地に着陸し、犯人のうち2名が用意されたルフトハンザ機を確認しヘリコプターへ戻ろうとしたその時、狙撃手が発砲。しかし銃弾は犯人グループ全員を倒すに至らず、生き残った者が応戦を始めて銃撃戦になってしまう。犯人らがヘリコプター1機を手榴弾で破壊するなどして銃撃戦は長時間に及び、人質となった9名全員及び警察官1名が死亡するなど事件は最悪の結果で終結した。犯人側は8名のうち5名が射殺され、残りの3名は逃走を図るが逮捕された。だが、この3名は1972年10月29日のルフトハンザ機ハイジャック事件で解放されることになる。
翌日、イスラエル選手団の追悼式が行われ、オリンピックは34時間ぶりに再開された。
◎家族との対比。殺される命、生まれる命。自分のそばにあるものと同じように、人のまわりに愛はある。しかし、それを奪う正義はどこにもない。奪われたから奪う、終わりのない繰り返し。殺しても、またもっと強力な後釜が入る。そして自分も復讐の的となってねらわれる。とても重い映画だった。殺人の連鎖。前に進む勢いが、いつのまにか人をけ散らかし、自分が落とされる恐怖へと変わっていく。終わりのない恐怖。受け継がれる恐怖。ただ、指示を出す者はいつの世も罪も恐怖も感じない。実行するものだけが味わう恐怖と悲しみ。まさしく戦争だ。