そよかぜから-映画

見てきた映画の記録です
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回路

2008年02月02日 | ホラー


2000年 日本 118分
■2008.1.26 DVD
■監督 黒沢清
■出演
   加藤晴彦(川島亮介)  麻生久美子(工藤ミチ)
   小雪(唐沢春江)  有坂来瞳(佐々野順子)
   松尾政寿(矢部俊夫)  武田真治(吉崎)
   風吹ジュン(ミチの母)  菅田俊(社長)
   哀川翔(従業員)  役所広司(船長)

 《story》

「助けて」
「ボクラハ、ヒトリズツ 死に ツナガレテイッタ」


観葉植物販売会社に勤めるミチのまわりで、奇妙なことが起こり始めた。同僚が会社に出て来ないので自宅に行った。今そこにいたその同僚が消え、黒い影が壁に。次の瞬間には、その影は首を吊って死んでいた同僚に変わった。もう一人の同僚も、社長も友人も、黒い影を残して消えていった。亮介は図書室で会った吉崎の話によると、霊の世界から霊が溢れ出しているのだという。それらの霊魂に出くわした人間は、孤独に耐えられなくなり自殺していく。街から人間が消えていく。巡り会ったミチと亮介は、船で海に逃げる。貨物船に拾われるが、船内で亮介も影となって消えていった。

 しまりのない映画

霊界からあふれる霊魂。遭遇すると孤独に陥り自殺。影と人間の関わり。興味をそそられるテーマだが、あっち行ったりこっちに行ったり、突然切れる道みたいに、納得がいかない。どうして列車に乗るの? どうして降りるの? どうして家に帰るの? どうしてそこにいるの? どうしていつの間に親しくなって呼び捨てにするの? それまでの間どうしていたの? 
霊を信じる? 怖がりの私は、暗闇に何かがいそうで、そう思うだけで怖くなる。でも、きっと何もいない。自分の心がただ怯えているだけ。そう思いこんで自分で自分を恐れさせているだけ。今までそんな場面に出会ったことはない。何かを見たこともない。暗くて足下が見えない、先が見えない不安はある。つまずくのではないか。ぶつかるのではないか、どこかに落ちるのではないか、それは大きな不安となってのしかかってくる。まるで神経症みたいに。急激な変化が怖い。指先に感じる静電気でさえ絶えられない。それだけ神経が細いのだ。
不思議な世界に憧れはある。それはファンタジーの世界。温泉にゆったりつかるみたいに、そこに逃げ込みたいのだろうな。映画もその一つなんだと思う。



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