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食糧援助25万トンがもたらしたもの(1)

2005年03月27日 22時26分16秒 | 国際政治
昨年5月の小泉首相の訪朝時に約束した食糧25万トンの人道援助は、今になっても批判される事が多いようです。
しかし北朝鮮に対して経済制裁中のアメリカも含めて他の国も人道援助は行っており、“人道援助”そのものは批判されるべきものではありません。
問題なのは人道援助として送られたはずの食糧が横流しされて軍部の資金にされる事等です。

日本が表明した25万トンの食糧援助は結果的に北朝鮮国内だけでなく、世界の対北朝鮮政策に大きな影響を与えているようです。
まず、以前述べたように北朝鮮もWFPも、日本からの食糧援助を見込んでいましたが、その計算が狂ったようです。
特に北朝鮮としては農業政策の失敗が続いているので、食糧備蓄の残量の計算が狂う事は大きな痛手となるでしょう。

軍人を養い軍隊を動かすには食糧が必要であり、その備蓄は軍事において最も重要な兵站にも直結する問題です。
北朝鮮の食糧備蓄の多くが軍部にあったとするならば、食糧援助の中断は軍部を直撃した可能性が高いのです。

食糧の供給が止まれば軍部は政府を信頼しなくなるので、北朝鮮政府と軍部との関係にも影響を与えているかも知れません。
先軍政治を掲げ食糧配分においても軍部を優先していると言われている北朝鮮でるからこそ、大きな打撃となっている事も考えられます。


以下、次回に続きます。

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