5月25日月曜日 AM11:00
起立
裁判官入廷
着席
情状酌量の余地はないとし懲役22年とする。
以下、理由を述べるとする・・・
と、始まった4回目の裁判
判決の日でした。
6月5日事件から1年
5月31日は一周忌法要
私とrustyの日課は、午後のお散歩後
隣接する母屋に住むじいちゃんとばあちゃんと
お茶を飲むことでした。
rustyは母屋の雰囲気を和ませる役目でした。
2008年6月5日木曜日曇りのち雨
この日は違いました。
5月19日 私がバスから降車する際、転倒をして
指の腱を切って以来、持病も重なり、
朝夕のお散歩が出来ない状態で
三週間程、じいちゃんが代わってしてくれていました。
私が気を遣って無理をしないようにと
朝が決して強くないじいちゃんが早朝5時半私より早く起きて
rustyをそっと連れ出してくれる日々が続いていました。
町内や役所の事で忙しい日でも午後のお散歩前には
「ママ、この用事が済んだら俺が連れって行ってやるからな
rusty、じいちゃんと行こうな」と優しい笑顔でした。
この日も忙しそうなじいちゃん。
雨も降りだしそうな日でした。
「じいちゃん、雨降って来るといけないし、私が行って来る」
といつもより1時間早い2時過ぎでした。
じいちゃんは母屋の2階にいて慌てて「俺が行ってやるから」
と降りてきました。
じいちゃんとrustyはお散歩へ
私とばあちゃんは母屋の居間でお茶を飲みながら待っていました。
1時間ほどしてお散歩から帰って来ました。
3時
じいちゃんがrustyを腕の中に置きながらお散歩の様子を語ったり、
珍しくばあちゃんを茶化して笑いがこぼれていました。
最近の二人にはない笑顔だったのです。
20分後、談笑は悲劇へと変わった。
外から男の怒鳴り声がしました。
猫がどうとか、糞がどうとか
じいちゃん達は、裏に建つアパートの住人だと直ぐに分かり
様子をうかがっていました。
ばあちゃんが「昨日、家賃を払いに来た時に猫に餌をやらないでと
言ったので、酒を飲んで騒いでいるんだ」と言いながら
見に行こうとしたばあちゃんに
「お前、そんな事は言うなよ。何があるか分からない」
「男の俺が行って来る。rusty、ちょっと待っててな」と
じいちゃんは裏口から出て行きました。
被告人は逮捕1時間後のアルコール検知では殆ど酔いの反応はなく
朝から缶ビール2缶、ワンカップ2~3杯を飲み
2階の角部屋自室から顔を出し、腹いせに騒いでいました。
アパートの下からじいちゃんは「何を騒いでいるんだ」
「近所迷惑になるから」
優しい物言いで諭すように言っていたのを
何人かの証言がありました。
部屋で待っていた私に状況は分かりませんでしたので
じいちゃんの声は聞こえず、Tの騒いでいる声だけでした。
やがて静かになったので、じいちゃんが部屋に連れて行ったのだと
おさまったのだと安心していました。
ところが、同じアパートの住人女性が裏口で
「お父さんが刺されたよ」
何を言っているのだろう?聞き返し、
ばあちゃんの後に続いてrustyを部屋に残して出ました。
じいちゃんが出て行って10分後のことでした。
アパートの階段を駆け上がるとTはうつ伏せになり
男性が馬乗りになり押さえている傍らに
Tの動きを封じようと自分の首の傷を押さえながらも
片手はTを必死に取り押さえているじいちゃんの姿でした。
意識が遠のきながらも他に危害が及ばないように
と守ったのでしょう。
知らされるまでの10分間に・・・
制止しに行ったじいちゃんに「ぶっ殺してやるから上がってこいよ」
「何を言っているんだ。馬鹿を言うんじゃないよ」
と言いながら階段を上がり、Tの玄関へ向かってしまったじいちゃん。
隣の住人は怖くて出られなかったそうです。
あっという間の出来事でした。
部屋の外で揉み合う2人を通り掛かった小学生が
アパート前に止めていた宅配業者の運転手に知らせました。
その男性は怯まず制止に向かってくれました。
私が駆け付けた時、男性が「誰かナイフを取ってくれ!」
私はTの手元からナイフを外そうとしましたが
堅く握られ、指を1本1本外そうにも動きませんでした。
アパート住人男性が上がってきて取り上げられました。
凶器もなくなり、同じ住人の中でほっとした空気が流れ
なぜか取り押さえていたのも外され、Tは悪態をついていました。
ばあちゃんがいては…と思い、rustyを見ていてと帰しました。
じいちゃんに「大丈夫?楽にして」と声を掛けると
頷いたのが最期になりました。
じいちゃんの手当てをしている際、私の背後を通り
自室に戻ろうとしたTは私の後頭部を殴り
背中を蹴飛ばして行きました。
部屋から出てきた瞬間、包丁とバールを振り回し
殺気に満ちていました。
じいちゃんがやられてしまう
とっさに私はじいちゃんをかばい、じいちゃんとTの間に入り
「これ以上はじいちゃんにしないで!」
その瞬間、バールを振り上げ、私の顔面へ
また振り上げ横から目の下を殴打されました。
怯んでしまった私は体をじいちゃんから離してしまいました。
目の前で、じいちゃんの背中を2回「ほれ、ほれ」と
包丁を突き刺しました。
私は叫ぶだけがやっとでした。
救急車と警察が到着したのはその後でした。
遅い
なぜ、こんなに遅かったのか!!
救急隊員のじいちゃんへの対応も私より後だったので
「じいちゃんが刺されてるんだ」と叫びました。
立ち上がると野次馬がいっぱいでした。
知った顔が・・・
なぜ見ているだけなのか…腹立たしかったです。
rustyが気になりながらもじいちゃんと私は救急車で
別々の病院へ搬送されました。
私に付き添った警察官にじいちゃんの様子を聞くと
大丈夫だという事でした。
主人が私の所へ駆けつけ、パトカーで
じいちゃんの病院へ向かいました。
救急車の中で既にじいちゃんは還らぬ人になっていました。
これが全てです。
どこにじいちゃんが殺される理由があるのでしょう。
報道で取り上げられている理由がどこにあるのでしょう。
私が怯まなかったら・・・
私が、雨が降るといけないと言わず、いつもの時間に
お散歩に出ていたら、じいちゃんは家にいませんでした。
今もrustyと笑っていられました。
怖くて家族にも言えない事です。
じいちゃんの冥福を祈ります。
そして、私の中で全てを封印出来ればと書きました。
起立
裁判官入廷
着席
情状酌量の余地はないとし懲役22年とする。
以下、理由を述べるとする・・・
と、始まった4回目の裁判
判決の日でした。
6月5日事件から1年
5月31日は一周忌法要
私とrustyの日課は、午後のお散歩後
隣接する母屋に住むじいちゃんとばあちゃんと
お茶を飲むことでした。
rustyは母屋の雰囲気を和ませる役目でした。
2008年6月5日木曜日曇りのち雨
この日は違いました。
5月19日 私がバスから降車する際、転倒をして
指の腱を切って以来、持病も重なり、
朝夕のお散歩が出来ない状態で
三週間程、じいちゃんが代わってしてくれていました。
私が気を遣って無理をしないようにと
朝が決して強くないじいちゃんが早朝5時半私より早く起きて
rustyをそっと連れ出してくれる日々が続いていました。
町内や役所の事で忙しい日でも午後のお散歩前には
「ママ、この用事が済んだら俺が連れって行ってやるからな
rusty、じいちゃんと行こうな」と優しい笑顔でした。
この日も忙しそうなじいちゃん。
雨も降りだしそうな日でした。
「じいちゃん、雨降って来るといけないし、私が行って来る」
といつもより1時間早い2時過ぎでした。
じいちゃんは母屋の2階にいて慌てて「俺が行ってやるから」
と降りてきました。
じいちゃんとrustyはお散歩へ
私とばあちゃんは母屋の居間でお茶を飲みながら待っていました。
1時間ほどしてお散歩から帰って来ました。
3時
じいちゃんがrustyを腕の中に置きながらお散歩の様子を語ったり、
珍しくばあちゃんを茶化して笑いがこぼれていました。
最近の二人にはない笑顔だったのです。
20分後、談笑は悲劇へと変わった。
外から男の怒鳴り声がしました。
猫がどうとか、糞がどうとか
じいちゃん達は、裏に建つアパートの住人だと直ぐに分かり
様子をうかがっていました。
ばあちゃんが「昨日、家賃を払いに来た時に猫に餌をやらないでと
言ったので、酒を飲んで騒いでいるんだ」と言いながら
見に行こうとしたばあちゃんに
「お前、そんな事は言うなよ。何があるか分からない」
「男の俺が行って来る。rusty、ちょっと待っててな」と
じいちゃんは裏口から出て行きました。
被告人は逮捕1時間後のアルコール検知では殆ど酔いの反応はなく
朝から缶ビール2缶、ワンカップ2~3杯を飲み
2階の角部屋自室から顔を出し、腹いせに騒いでいました。
アパートの下からじいちゃんは「何を騒いでいるんだ」
「近所迷惑になるから」
優しい物言いで諭すように言っていたのを
何人かの証言がありました。
部屋で待っていた私に状況は分かりませんでしたので
じいちゃんの声は聞こえず、Tの騒いでいる声だけでした。
やがて静かになったので、じいちゃんが部屋に連れて行ったのだと
おさまったのだと安心していました。
ところが、同じアパートの住人女性が裏口で
「お父さんが刺されたよ」
何を言っているのだろう?聞き返し、
ばあちゃんの後に続いてrustyを部屋に残して出ました。
じいちゃんが出て行って10分後のことでした。
アパートの階段を駆け上がるとTはうつ伏せになり
男性が馬乗りになり押さえている傍らに
Tの動きを封じようと自分の首の傷を押さえながらも
片手はTを必死に取り押さえているじいちゃんの姿でした。
意識が遠のきながらも他に危害が及ばないように
と守ったのでしょう。
知らされるまでの10分間に・・・
制止しに行ったじいちゃんに「ぶっ殺してやるから上がってこいよ」
「何を言っているんだ。馬鹿を言うんじゃないよ」
と言いながら階段を上がり、Tの玄関へ向かってしまったじいちゃん。
隣の住人は怖くて出られなかったそうです。
あっという間の出来事でした。
部屋の外で揉み合う2人を通り掛かった小学生が
アパート前に止めていた宅配業者の運転手に知らせました。
その男性は怯まず制止に向かってくれました。
私が駆け付けた時、男性が「誰かナイフを取ってくれ!」
私はTの手元からナイフを外そうとしましたが
堅く握られ、指を1本1本外そうにも動きませんでした。
アパート住人男性が上がってきて取り上げられました。
凶器もなくなり、同じ住人の中でほっとした空気が流れ
なぜか取り押さえていたのも外され、Tは悪態をついていました。
ばあちゃんがいては…と思い、rustyを見ていてと帰しました。
じいちゃんに「大丈夫?楽にして」と声を掛けると
頷いたのが最期になりました。
じいちゃんの手当てをしている際、私の背後を通り
自室に戻ろうとしたTは私の後頭部を殴り
背中を蹴飛ばして行きました。
部屋から出てきた瞬間、包丁とバールを振り回し
殺気に満ちていました。
じいちゃんがやられてしまう
とっさに私はじいちゃんをかばい、じいちゃんとTの間に入り
「これ以上はじいちゃんにしないで!」
その瞬間、バールを振り上げ、私の顔面へ
また振り上げ横から目の下を殴打されました。
怯んでしまった私は体をじいちゃんから離してしまいました。
目の前で、じいちゃんの背中を2回「ほれ、ほれ」と
包丁を突き刺しました。
私は叫ぶだけがやっとでした。
救急車と警察が到着したのはその後でした。
遅い
なぜ、こんなに遅かったのか!!
救急隊員のじいちゃんへの対応も私より後だったので
「じいちゃんが刺されてるんだ」と叫びました。
立ち上がると野次馬がいっぱいでした。
知った顔が・・・
なぜ見ているだけなのか…腹立たしかったです。
rustyが気になりながらもじいちゃんと私は救急車で
別々の病院へ搬送されました。
私に付き添った警察官にじいちゃんの様子を聞くと
大丈夫だという事でした。
主人が私の所へ駆けつけ、パトカーで
じいちゃんの病院へ向かいました。
救急車の中で既にじいちゃんは還らぬ人になっていました。
これが全てです。
どこにじいちゃんが殺される理由があるのでしょう。
報道で取り上げられている理由がどこにあるのでしょう。
私が怯まなかったら・・・
私が、雨が降るといけないと言わず、いつもの時間に
お散歩に出ていたら、じいちゃんは家にいませんでした。
今もrustyと笑っていられました。
怖くて家族にも言えない事です。
じいちゃんの冥福を祈ります。
そして、私の中で全てを封印出来ればと書きました。

何年経過しようと決して残されたご家族の皆様の怒り・お悲しみは癒える筈はありません。
あんなに地域のためにと力を尽くし、弱い立場の方々に穏やかなお人柄で接してこられたお義父さまの最期がこんな無慈悲な凄惨な死とは・・・
ママさま始めご家族みなさまのお気持ちは懲役22年で償われるとは思いませんが・・・
あの穏やかなお顔で天国から見守って下さっていると信じております。
前日、rustyを連れて動物病院へ行きました。
一緒に行くことなどないじいちゃんが
診察室の中にまで入り、孫の様子を見る様に
ニコニコしていました。
たろくんママさま&たろくんも病院へ来られ、
外のベンチで待ち時間を談笑していたのを
思い出します。
たろくんもじいちゃんに会うと自転車の籠から
身を乗り出してくれていましたよね。
ただただ、現場でも苦しい顔ではなかったので
それだけが私の心の救いです。
いつもお話を聞いてくださり感謝致しております。
辛かったことと思います。
お義父さまは本当に優しい方で、いつもruruと私に声をかけてくださいました。
rusty君を連れて笑顔で・・・
今でも思い出します。
きっと、お義父さまは 千の風になって見守ってくださっていると思います。
私の机にある日めくりカレンダーのことばです。
耳を澄ませば きっと聞こえる
「だいじょうぶだよ」
みなさんが癒されますように・・・
書類申請などに追われて
1年はあっという間でした。
還って苦しみに暮れてばかりより
助かったのかもしれません。
地域活動して顔の広いじいちゃんでも
わんこ繋がりは、とても嬉しそうで
帰ってくると今日はこんなワンちゃんに
会ったよと楽しそうに報告してくれました。
rustyを可愛がっていたので
側にいるような気がします。