
新十津川から折り返しのディーゼルカー。来た時と反対側の席が空いていたので、そちらに座る。簡素な駅をいくつも横手に見ながら、気が付けば終点の石狩当別まで戻ってきた。

石狩当別駅。街に戻ってきた実感が湧きだす。

ここからは都市近郊の電車区間。特に何があるというわけでもなく、そのまま札幌に着いた。
さて、飛行機の出発までは時間がある。実のところ、この間の予定は事前には考えていなかったのだが、札幌市電の新型電車があるという話を聞いたので、ならば乗ってみたい、無理なら見るだけでもと、電停に向かう。

札幌駅からは街歩き。わずかな区間に地下鉄代を払うのは惜しいし、時間はあるし、どうせなら札幌市街の風情を楽しみたいではないか。
大通を横切って西4丁目に着いて、時刻表を見る。新型電車は出てしまった後だった。しかし、すすきのまで行けば折り返しの電車に乗れるはずだ。迷わずすすきのまで足を伸ばす。

札幌は北海道神宮例祭の最終日。街中にも神輿が出ている。時期的には、に夏の到来を告げる行事となるのだろうか。

お約束のすすきののネオンサイン。ファイターズもいつの間にか紛れ込んでいる。しかし、「北海道を語れない」とは随分大きく出たものだ。

近道を使ったおかげで、新型電車を途中で追い越し、西4丁目からすすきのまで、大幅に早く着いた。電車が着くのはかなり後の話だ。
と書くと、事情を知らない人は何事かと思うかも知れない。が、間違ったことを書いたつもりはない。
ともあれ、待ち時間で市電撮影を堪能することに。

広告電車は種類が多く、興味は尽きない。

しかし、ときにオリジナルの塗装が恋しくなることがある。緑一色は、北欧的な車両に似合うのだ。

そうするうちに、いよいよ新型電車到着。これまでの国産型車輛をベースにしたスタイルに、白地に黒の塗装。個人的には、スタイリッシュで好きなデザインである。
年季の入ったディーゼルカーでのローカル線を楽しんだばかりだが、いまや新車がもたらすわくわくとした感覚を覚えつつ、電車に乗る。

すすきのを出た電車は、札幌市内西部を大回りして、大通南西にある目的地に向かう。
間接照明が照らす車内。3両の車両が一体のものとして連なっている。かつて札幌市電では、連接車と呼ばれるこのような形式の車輛が活躍していたが、それらが時を越えて、最新の技術で復活したのだ。

ただ、運転台は意外に従来型。
鉄の気のない人には何のことかと思われるかも知れないが、最近の車輛ではマスコン(アクセルのようなもの)やブレーキは前後に押し引きするレバー型が一般的で、このように回転させるものは、いわば旧式なのだ。
もっとも、モーターやブレーキの数が限られる路面電車で、あまり高度な技術に走る必要はないのかも知れないし、この方が安くつくのかも知れない。この辺はよく分からないが。
ともあれ、電車は札幌市内をのんびり遊覧し、西4丁目に着いた。

生憎の曇天とはいえ、大通の解放感は大阪では味わえない。もう少しのんびりしていたいが、流石に飛行機の時間を考えなければならない。

妻と落ち合って大阪に戻るべく、快速で新千歳空港へ。この辺の電車には流石に見慣れてきた。
写真を撮ってから乗り込むと、もはや空席はない。仕方なく、運転台そばのデッキで立席乗車を決め、札幌出発。

ふと見れば、これから上野に向かう北斗星が出発を待っている。
トワイライトエクスプレスの旅を満喫したばかりなのに、いや、ばかりだからこそ、次は北斗星、いやカシオペア、あるいは帰路のトワイライトエクスプレス……旅の夢はまだ終わらない。
〔2013初夏・北向きに〕終

石狩当別駅。街に戻ってきた実感が湧きだす。

ここからは都市近郊の電車区間。特に何があるというわけでもなく、そのまま札幌に着いた。
さて、飛行機の出発までは時間がある。実のところ、この間の予定は事前には考えていなかったのだが、札幌市電の新型電車があるという話を聞いたので、ならば乗ってみたい、無理なら見るだけでもと、電停に向かう。

札幌駅からは街歩き。わずかな区間に地下鉄代を払うのは惜しいし、時間はあるし、どうせなら札幌市街の風情を楽しみたいではないか。
大通を横切って西4丁目に着いて、時刻表を見る。新型電車は出てしまった後だった。しかし、すすきのまで行けば折り返しの電車に乗れるはずだ。迷わずすすきのまで足を伸ばす。

札幌は北海道神宮例祭の最終日。街中にも神輿が出ている。時期的には、に夏の到来を告げる行事となるのだろうか。

お約束のすすきののネオンサイン。ファイターズもいつの間にか紛れ込んでいる。しかし、「北海道を語れない」とは随分大きく出たものだ。

近道を使ったおかげで、新型電車を途中で追い越し、西4丁目からすすきのまで、大幅に早く着いた。電車が着くのはかなり後の話だ。
と書くと、事情を知らない人は何事かと思うかも知れない。が、間違ったことを書いたつもりはない。
ともあれ、待ち時間で市電撮影を堪能することに。

広告電車は種類が多く、興味は尽きない。

しかし、ときにオリジナルの塗装が恋しくなることがある。緑一色は、北欧的な車両に似合うのだ。

そうするうちに、いよいよ新型電車到着。これまでの国産型車輛をベースにしたスタイルに、白地に黒の塗装。個人的には、スタイリッシュで好きなデザインである。
年季の入ったディーゼルカーでのローカル線を楽しんだばかりだが、いまや新車がもたらすわくわくとした感覚を覚えつつ、電車に乗る。

すすきのを出た電車は、札幌市内西部を大回りして、大通南西にある目的地に向かう。
間接照明が照らす車内。3両の車両が一体のものとして連なっている。かつて札幌市電では、連接車と呼ばれるこのような形式の車輛が活躍していたが、それらが時を越えて、最新の技術で復活したのだ。

ただ、運転台は意外に従来型。
鉄の気のない人には何のことかと思われるかも知れないが、最近の車輛ではマスコン(アクセルのようなもの)やブレーキは前後に押し引きするレバー型が一般的で、このように回転させるものは、いわば旧式なのだ。
もっとも、モーターやブレーキの数が限られる路面電車で、あまり高度な技術に走る必要はないのかも知れないし、この方が安くつくのかも知れない。この辺はよく分からないが。
ともあれ、電車は札幌市内をのんびり遊覧し、西4丁目に着いた。

生憎の曇天とはいえ、大通の解放感は大阪では味わえない。もう少しのんびりしていたいが、流石に飛行機の時間を考えなければならない。

妻と落ち合って大阪に戻るべく、快速で新千歳空港へ。この辺の電車には流石に見慣れてきた。
写真を撮ってから乗り込むと、もはや空席はない。仕方なく、運転台そばのデッキで立席乗車を決め、札幌出発。

ふと見れば、これから上野に向かう北斗星が出発を待っている。
トワイライトエクスプレスの旅を満喫したばかりなのに、いや、ばかりだからこそ、次は北斗星、いやカシオペア、あるいは帰路のトワイライトエクスプレス……旅の夢はまだ終わらない。
〔2013初夏・北向きに〕終
それによれば、木佐貫は無事に札幌市電、新型電車デビューをしたようなことを話していました。
それにしても、電車に乗ってて気づかれなかったんですかね。
すぐ次の駅がきたり、軌道上に自動車が入ってきたりとせわしないですからね。
原理は片手式なんですが、レバーが左右両側についていて、連動して動くんです。
写真があれば良かったんですが……
新しい路面電車をまだお見かけしたことありません。
地下鉄も、~福住(=札幌ドーム)メインですし。
路面電車を最後に利用したのも10年以上前のような…
なんというか、公共の乗り物を使いこなすって
時間の使い方が上手なイメージがします。
沿線に用事でもない限りは、なかなか乗る機会はないんでしょうね。
あと、東京や大阪だと駐車場を見つけるのに苦労したり、あっても料金が高かったり、
特に大阪の場合は運転自体の難度が高いこともあって、自動車には向いてないんですよ。
もっとも私の場合は、電車・バスを使う別の理由もありまして、
移動中にアルコールを摂取してもいいというのが大きな要素だったり(笑)