ハワード・ヒューズの映画と航空ビジネスに賭けた若き日の姿を描いた映画、アビエイター。
正直言って、3時間という上映時間は長すぎて、前半の引き込まれるような展開から、中盤はかなり嫌気がさすような場面が続いたのが残念でした。
しかし、それを除くと、ディカプリオの演技は素晴らしく、自身が映画化したかったというのが充分頷けるような熱演振りで、本当にハワード・ヒューズの半生を見ているかのようでした。
私財を投じてまでも、子供の頃からの夢である、映画作りと飛行機作りに半生をささげた情熱の男。
身長190センチで、ハリウッドも顔負けのハンサムぶりだったとか・・・
彼の人生は、なんとハリウッド映画よりも、作られた物語よりも、ずっと劇的で刺激的で、悲劇的で、天才と狂気の間で生きた人物だったんですね。
この映画を見て、これなら、アカデミー賞最有力といわれたのも頷けるな~と思いましたよ~。
ハワードという人物は絶対に妥協を許さない、細かいところまで自身で確かめないと気が済まない。
先見の明に秀でてて、サイレント映画はもう古い、と悟ると全部トーキーで作り直す。
航空機についても次々に新しいアイデアを盛り込んで作るし、実際に自分で実験飛行までこなす。
そのおかげで生死の境をさまよう大事故まで起こす。
その事故の影響は、生涯、残ったらしいですが。
ハリウッド女優とのロマンスにも事欠かなかったようで、中でも、キャサリン・ヘップバーンとエヴァ・ガードナーとは特別な関係だったようです。
ヘップバーンを演じたケイト・ブランシェットはアカデミー賞助演女優賞に輝きました。さすがケイト・ブランシェットの演技は素晴らしい!!愛しているのにすれ違っていくところなど、表情が全てを物語っていましたね~。
当時、ハリウッド一の美女と歌われた、エバ・ガードナーを演じたケイト・ベッキンセールもハワードの言うなりには決してならない個性的な女性を演じていてよかったです。
部屋に閉じこもり、狂気に満ちた生活から一歩外に出ると、もうすでにそこには、天才的な頭脳の持ち主、大富豪のハワードが出現していて、議会での場面は後半の山場。
なんて頭の切れる男、なんてでっかいことをやる男、スケールがでかい!!しかしその反面、子供の頃に植えつけられた潔癖症と、度々表面に現れる精神の崩壊、それが悲しいほど自然に克明に描かれていて、ハワードのこれからはどうなっていくのだろう?と思わずにはいられませんでした。
独裁者でもあっただろうけれど、その映画と航空機にかける情熱に、部下達も引き込まれ、共に作り上げていくことの喜びはきっと一緒になって味わったのではないでしょうか。
女優陣のほか、ハリウッドの放蕩児エロール・フリンを演じるジュード・ロウ(出番は少ないしこの人が出てくるのに何の意味があるんだろう?と不思議ではあったけど、このジュード・ロウは恐ろしくハンサムで素敵な役でした!!)敵対するパンナム社社長のホアン・トリップを演じるアレック・ボールドウィン、管財人ノア・ディートリッヒ役のジョン・C・ライリー、気象学者フィッツ教授に「ロードオブザリング」でビルボを演じたイアン・ホルム、ゴシップ誌記者のチョイ役にウィレム・デホー(スパイダーマン)という、豪華出演者を揃えました。
そのほか、私が好きだったのは、優秀なエンジニア、グレン・オデカーク役のマット・ロスという俳優さん。ずっとハワードの夢をかなえるため、黙々と飛行機を作り続けるエンジニア。最後までただひたすらハワードと共に求めるものを作るために努力する姿がすっごく良かったです!!
結局彼は、20年間ほど隠匿生活を送り、70歳くらいでこの世を去ったようですが、残された財産を調べると、3億ドル以上もあったようです。すごいよ~!!桁が違う~
ハワードの輝かしい(?)功績:映画界での大成功(興行成績の新記録樹立)・自身の設計する航空機での飛行スピード新記録樹立・TWA航空会社の買収・RKOピクチャーズの買収・非営利医療機関の設立・ジェット機時代の到来を予測、ボーイング707型機の大量購入・航空殿堂入り 等など
この映画が作品賞を取るほどの出来だったとは思わなかったけれど、ディカプリオの主演男優賞は取る価値はあったのに、惜しかった・・・と思いました。
日本での公開が遅かったから、レイのジェイミーを断然贔屓してしまいましたが、これを見ていたら、かなりいい勝負だったとおもうな~。今更だし、私がそう思ったところで、何の関係もなかっただろうけど・・・。
ディカプリオ、あなたは頑張った!!素晴らしいハワード・ヒューズを見せ付けてくれました!!
そうよね、毛嫌いしちゃいけないわよね・・・考え直して観に行こう(単純な私)
私的にはやっぱり大好きなケイト・ブランシェットが気になるわ~
ケイト・ベッキンセールも好きだし
それにジュード・ロウも
よし!ナショナルトレジャーの次はアビエーターだわ!
でも観に行く時間あるだろうか・・・
そのわりには、ビーチ・ロミオ・ジュリエットとか見てるんですが、TVです。
映画館ではありません。
ケイト・ブランシェットは、です。
CS・BS配信されたらを食べて飲みながらゆっくり見ようかな。
映画館で見るべきだとは言いません。
何しろ長いです。昨日は初日だったので、結構満員に近いかと思ったけど、かな~りすいていてビックリしました。
作品としてはそれほど名作ってわけじゃなかったです。
ディカプリオが熱演だったことと、両ケイトはよかったです。
ジュード・ロウなんて、何のために出てきたのかわからなかったです。ハンサムでしたが。
時間がないのならナショナルトレジャーを見たほうがいいんじゃないかと私は思いましたね。
ハワード・ヒューズという人物への興味は俄然湧きましたが
拙宅へのTBどうもありがとうございました♪
確かにちょっと長かったですが、ディカプリオ頑張ってましたよね。ハワード・ヒューズのこと、もっと予習してから観にいけばよかったなぁと後悔してます。
遅れ馳せながらこちらからもTBさせて頂きますね。
こちらからはTBしっぱなしでコメントすら入れてなくって・・・
なかなかコメント入れてる時間がなくて。
皆様の感想を読むのはとても楽しいです。
自分とは違った見方をしていたり、同じところで感動していたり、ただ見ただけで終わらず、その後も余韻に浸ることが出来るところがとても素晴らしいと思います。
これからもチョクチョクおじゃまいたしますので、よろしくお願いいたします。
最後、悲しい終わり方でしたね。
でも、彼自身が不幸な(?本人はどう思ったか知りませんが)最期をおくった人なので、それを匂わせて終わるという風にしかできなかったのかも?
ディカプリオは熱演でした!!
「シカゴ発 映画の精神医学」から辿り着きました。
やっぱり、強迫性障害を知らない人が観ると
こういう感想になっちゃいますよね。
日本での興行は失敗するでしょう。残念です。
私の場合、ハワード・ヒューズが気の毒でなりませんでした。
あの病気も含めて、彼の資質・性格・存在全てを
まるごと受け入れて肯定してくれる人がいれば
彼は立ち直れたんじゃないかと思います。
ディカプーファンの私ですが
彼の演技は、狂気を感じさせるには今一歩と感じました。
ケイト・ブランシェットは上手かったです!
助演女優賞も納得です。
ジュード・ロウが演じたエロール・フリンには
ハワード同様、私も嫌気がさしました。
それだけ彼の演技がいいってことですね。
結局のところ、本物のハワードがどういう人だったかというのはわからない訳で、ディカプーちゃまは自分で研究して納得したハワードを演じていたのだと思います。
何が言いたかったのかがはっきりと伝わってこなかったのだけが残念でしたが、それも人それぞれ、受け止め方によって感じ方は違うのでしょうね。
もう一度、見てみたいと思います。
違った部分が見えてくるかも?