大勢のカップルが一堂に会し一緒にまとめて結婚式を挙げるという「集団結婚式」は、「自分たちだけの特別な演出を」という結婚式を望む人の多い日本人、特に女性にはあまり受け入れられないスタイルではないかと思います。
また日本では、一定以上の年齢の方なら、「集団結婚式」と聞くと、その昔世間を騒がせたワイドショーの話題などを思い出し、あまりよいイメージを持っていない方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、イベント好きでにぎやかなことが大好きな台湾の人たちには、「集団婚礼(集団結婚式)」は思いのほか人気のようです。
オリジナルの演出などはできませんが、「普通の結婚式とは違う事がしたい」「派手にやりたい!」「にぎやかでよい紀念になる」など、わざわざ望んで集団結婚式に参加する若者が増加中です。
中には、「自分たちだけでやるより経費節約になるので」なんていうちゃっかりした理由もあるようです。
上の写真は、高雄市政府が5月に行った集団結婚式です。カップルたちの背景に映っているステンドグラスは、高雄新交通システム・美麗島駅のシンボル。
地下鉄の駅構内で結婚式なんてちょっとびっくりですが、幻想的な芸術世界を表現している、高雄のランドマークの一つでもある美麗島駅でのこの記念イベントは大人気だったそうです。
この日は、「民国100年」を記念して100組が参加
陳菊・市長(前列中央)が立会人となり、順番に記念撮影
ちなみに、日本では海外ウエディングも人気ですが、台湾の人たち(というより、日本以外の多くの人たちも同じようですが)は、「なぜ、縁もゆかりもない見知らぬ場所で大切な結婚式を挙げるの?」と考える人がけっこういるようで、海外挙式はあまり一般的ではありません。
以前台湾の友人とこんな会話のやり取りをした事があります。
「私の従姉妹がハワイで挙式をしたの」
「じゃあ旦那さんはハワイの人なのね」
「いいえ」
「じゃあハワイでお仕事を?」
「いいえ」
「あ、ご両親があちらにいるのね?」
「いいえ」
「???」
「新郎新婦とも日本人で日本で仕事をしていて家族も全員日本にいるけど、挙式場所にハワイを選んだだけ」
「・・・・・・・・・なぜ???意味が分からないだけど」
ところ変われば違うものですね。
台湾の多くの人たちにとっては、自分たちが日々生活している場所で、大切な人たちに見守られながら結婚式を挙げることにこそ意味があるようで、その点でも、「地下鉄駅構内での集団挙式」はとても思い出深いものになったようです。
今年は民国100年のおめでたい節目ということで、特に集団結婚式が人気。
1月1日には総統府前での年始国旗掲揚式典に合わせて100組のカップルが集団結婚式に臨みましたし、各地方自治体や観光地などでも、続々と集団結婚式が行われています。
大勢の新郎新婦ででワイワイと盛り上がる集団婚礼、これもまた、自分たちだけの特別な紀念なのかもしれません。(華)
末永くお幸せに!
そこが「世界の中心」なのだから。
あはは、大昔式を挙げたオジサンも当時を思い出しますよ。
若い二人に幸有れ、人生の大洋にこれから船出する船の船長・舵取りは彼らなんですから。
ではまた