本来はキリスト教の祭日であるクリスマスですが、信仰とは無関係にクリスマスを楽しむ人は多いことと思います。
日本では、クリスマスは恋人たちの一大イベントであり、子供たちにとっては待ちに待ったサンタさんがやってくる日、街中のイルミネーションやクリスマス商戦も重なって、すっかり年末の風物詩として定着しているのではないかと思います。
そして、12月25日を境に街の様子やテレビ番組などは一気に年末モードに切り替わり、お正月を迎える準備一色になりますよね。
台湾では、クリスマスは日本ほど普遍的なイベントとして浸透している様子がありません。
富裕層や若者などは、プレゼント交換や外食などを楽しむ人もけっこういるようですが、多数派とは言えません。
テレビをつけてもクリスマス特番があるわけじゃなし、雰囲気を盛り上げる街中のイルミネーションも少なく、デパートなどのクリスマス商戦も小規模です。
お店などでは店員さんがサンタ帽をかぶっていたりすることもあるのですが、台湾全体の「クリスマスモード」がどうも微妙なので、かえって唐突に見えてしまったりします。
12月25日に高雄市で行われたアドバルーン・パレード
ちなみにクリスマスとは無関係のイベントですが、
とりあえずサンタ帽をかぶってみた様子
でも・・・暖かい12月の高雄でどうも浮いている
台湾ではそもそも、家族でクリスマスにケーキを食べるなどの習慣もなく、「サンタさん」もごく一部のお子さんのところにしか来ないようです。
地元の小学校に通っている知り合いの駐在員のお子さんが「去年サンタさんに何々をもらった」という話をしたところ、笑われたどころか、意味が通じなかったというエピソードもあります。
・・・と、ここまで言っておいて矛盾するようですが、そんな台湾でも、クリスマスの飾りつけをしないわけではないのです。
家庭ではほとんどやらないようですし、クリスマスを演出するホテルやお店もまちまちですから街全体がクリスマスモード!というような雰囲気ではないのですが、よく見かけるのは、マンションや商業ビルなどのロビーの飾りつけ。
クリスマスモードが皆無に近い地方でも、大きいマンションなどでは飾り付けをしていることがよくあります。
上の写真は、RTIの正面玄関前のクリスマスツリーです。なかなか立派でしょう?
ところで、このクリスマスツリー写真、撮影日は今日12月28日です。はい、クリスマスはもう過ぎています。
日本では、お正月の準備のために26日以降はさっさと片付けられてしまうクリスマスの飾りつけですが、台湾では、クリスマスを過ぎても出しっぱなし。
毎年2月ごろの旧正月近くになって、やっとお片づけに入ります。
12月26日以降もクリスマス飾りを目にするというのは、日本の感覚からするとどうにも違和感があり、台湾に来た最初の年は、「台湾の人ってアバウトなんだな~」と思い込んでいました。
が、実は、宗教的儀式としてのクリスマス本来の習慣では、新年を過ぎてもしばらくは飾っておくそうで、1月の公現祭や2月の謝肉祭などを目安に片付けに入るようです。
日本では、クリスマス後の次なるイベント「お正月」がもうすぐ後ろに控えているので、即日撤去という習慣が定着したようですが、台湾の場合、お正月本番は旧暦の春節ですから、せっかく出した飾り物をそれまで残しておく、というのはごく自然なことだったんですね。
もともとはイエス・キリストの誕生を祝う日であるクリスマスが、日本スタイルですっかり定着したように、台湾にも台湾式のクリスマスがある、ということなのでしょう。(華)
放送局内の飾りつけ
もうしばらくはこのままです!
12月後半はあっという間に過ぎてしまいます。
そして春になると新学期や新年度と、桜も咲いて大騒ぎとなります。
お墓は仏教と、海外の方からは日本は不思議な民族と思われても仕方がないところはありますね。
というか、イベントだけを取り込んで人生・社会生活を楽しんで行く、と思ってください。
台湾のお正月も楽しそうですね。
楽しい台湾ニュースをありがとうございました。
来年も御発展を祈念します。
では