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12月17日は覚えておきたい「BCLの日」

2009年12月17日 18時02分14秒 | 台日交流

(2007年7月22日、東京でのリスナーの集いにおける山田耕嗣さん)

「BCLの神様」、山田耕嗣さん。このブログを読んでいる人の中には「知らない」という方も少なくないと思います。私たちが台北で書いているこの文章、パソコンとインターネット環境があれば世界のどこでも読んでいただけますが、インターネットのなかった時代、海外の情報はテレビや新聞を通じて得るのが一般的で、海外から発信される情報を直接キャッチする機会はなかなか無かったはずです。

しかし、今から半世紀前から、今のインターネット環境を先取りしたような人たちがいました。この人たちは、海外から短波で放送される国際放送をラジオで受信し、リアルタイムでその国の政治、経済、社会、文化、芸能などについての知識を得ていました。この人たちのことを表すBCL(ブロードキャスト・リスナー)という言葉は、短波放送で外国からのラジオ放送を聴く趣味の総称「ビー・シー・エル」となりました。日本では1970年代、BCLブームが起き、大人も子供も、はるばる海を越えて飛んでくる雑音交じりの放送を聴こうとラジオにかじりついたのです。

ブームに火をつけたのが山田耕嗣さんでした。レコード会社でのディレクターというお仕事の傍らBCLに熱中、「一台のラジオで世界旅行が可能」と呼びかけて若者たちをワクワクさせ、初心者用の入門書も多く執筆、BCLファンの子供たちからは「BCLの神様」と呼ばれました。後にライターとして独立してからもBCLの魅力を様々な形で伝える「伝道師」として活躍しました。実際に番組制作にも携わり、放送研究家、評論家、リスナー、発信側というマルチな活動を続けられ、台湾国際放送の「リスナーの集い」でも毎回、貴重なアドバイスや激励をしてくださいました。しかし、山田耕嗣さんは昨年夏に急逝。BCLファンは突然の訃報に驚き、深く悲しんだのです。

山田さんの死を惜しむBCLファンの有志の方々は、山田さんの誕生日である12月17日を「BCLの日」として広めようとしています。山田さんへの追悼という意味はもちろんですが、私たちは、様々なメディアが現れたことで一般に知られることの少なくなったBCLについて、もう一度その魅力を認識し、広めたいという気持ちが込められたものだと理解しています。

私たち「台湾国際放送」はかつて「自由中国の声」と呼ばれた国際放送局です。今でも毎日、日本語の番組を東北アジアに向けて短波で放送しています。外国語で海外向けに放送するわけですから、かつては政府の立場に立った政治的な宣伝放送という色合いもあったかと思います。しかし、時代は変わりました。今では台湾の実情を台湾からの視点で日本の皆さんにお伝えすることで、台湾について知ってもらい、台湾を好きになってもらい、出来れば台湾を応援してもらいたいと願っています。BCLはそのための、かけがえの無い架け橋であり、2000キロ離れた台湾と日本とを結んでくれる絆です。お手元のラジオから聴こえてくる音、それは一生懸命空を飛び海を越えてやってきた「台湾の声」。皆様の元へ台湾をお届けします。
謝謝!BCL!

RTI台湾国際放送は、故・山田耕嗣さんを追悼し、12月17日を「BCLの日」とすることに賛同いたします。

台湾国際放送
日本語課
スタッフ一同
2009年12月17日

 



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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
BCLは・・・ (KM)
2009-12-17 23:55:06
インターネット時代になり BCLは死語になっていると思いました。
懐かしい言葉です。
受信レポートを出してベリカードを頂いて喜んだ世代です。
残念ながら外国の放送は聞いてもわからなかったので国内専門でした。

御冥福をお祈りいたします。
RE:BCLは・・・ (HIROKI)
2009-12-25 14:43:19
初めましてKMさん!

当時BCLを楽しんだ方々が最近BCL復活組みと呼ばれ再びラジオ聞きだしております。

高性能な中国製短波ラジオが1万円を切る値段で売られております。昔を思い出し、始められたらいかがでしょう?(^.^)
Unknown (山田耕嗣さん)
2009-12-28 21:14:01
HIROKIさん、

再開しようかな。
東京に住んでいるのでノイズ源が多いから・・・


山田耕嗣さんの追悼サイトを見つけました。

http://sky.geocities.jp/yamada_god_of_bcl/

Unknown (Hi)
2010-01-16 19:09:42
BCLの日とは何ですか?

この爺さんをBCLの神様だと思う人が何人いるでしょう?

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