笑うかどには福きたる

日常生活で見たこと、聞いたこと、感じたことを牧歌的にのんびりと書いています。

「負け組になっている」、「当社は今、普通の会社ではない」にショック

2012年11月01日 17時52分07秒 | 日々雑記
11月早々というか、年の瀬2ヶ月前になって、ちょっとショックなニュース。

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「パナソニック、2年連続巨額赤字見通し 新たなリストラ策発表」
フジテレビ系(FNN) 10月31日(水)23時7分配信

2年連続で7,000億円にのぼる巨額な赤字に陥る見通しとなったパナソニックは、経営の立て直しに向け、不振事業からの撤退など、新たなリストラ策を発表した。
パナソニックの津賀一宏社長は「今回、極めて厳しい決算を発表することになり、社会の皆様に対する責任の重さを痛感しております。当社は、この(薄型テレビなどの)領域で、負け組になっている」と述べた。
パナソニックの中間決算は、薄型テレビの販売不振などから、6,851億円の最終赤字となり、2012年度の業績予想についても、500億円の黒字から一転、7,650億円の赤字に大幅に下方修正、2年連続で巨額の赤字となる見通しとなった。
今回の業績悪化を受けて、パナソニックは、株主への配当を62年ぶりに見送ることを決めたほか、役員報酬の削減や、ヨーロッパのスマートフォン事業から2012年度中に撤退することなど、新たなリストラ策を発表した。

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「日の丸家電”苦境…パナ・シャープが巨額赤字」
テレビ朝日系(ANN) 11月1日(木)13時18分配信

国内を代表する電機メーカー「パナソニック」は、今年度の決算が7650億円の巨額赤字になる見通しを明らかにしました。
また、経営再建中の「シャープ」も、赤字が4500億円規模と過去最大になることが分かりました。
シャープは当初、今年度の決算について2500億円の赤字を予想していました。しかし、主力の液晶テレビ事業などの不振が響き、赤字は当初の2倍近い4500億円規模と過去最大になる見通しです。シャープは1日午後、奥田社長が会見します。
一方、パナソニックは31日、今年度の決算が黒字の予想から7650億円の赤字になるという見通しを示しました。過去2番目の大きな赤字で、63年ぶりに株主配当を見送り、事業を拡大する路線から採算を重視する経営に転換する方針です。
パナソニック・津賀一宏社長:「当社は今、普通の会社ではないというのを、我々自身がしっかり自覚するところからスタートしなくてはならない」
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パナソニックの場合の「負け組になっている」、「当社は今、普通の会社ではない」という社長の台詞には正直びっくりしました。

私が社会人になった頃は「松下産業」という企業名で、当時知り合った社員の女性(その後結婚退職されましたが)の言う「松下の人間」という言葉に、家族的な大企業の良い意味でのプライドを感じたものでした。いいなぁ、こんな会社で働けて、とごくごく素直に感じたものです。

その後、研修で地方の営業所などを訪問すると、所長さんは皆さん親切。
「松下は紳士的な上司が多い」というのが、仲間内の松下への評価でした。すべて大昔のことですが。
その後のITバブルやリーマンショック、市場の変化などに「紳士たち」がすっかり飲み込まれてしまったのだなぁ、と今しみじみと感じます。

シャープにしてもパナソニックにしても大きくなりすぎて、船首を変更しようにもできなかったのか、タイタニックのように目の前に迫る氷山を知っていてぎりぎりまで気づこうとしなかったのか…。そのあたりは外野の私などにはわかろうはずもないのですが、今はもうお付き合いのない、あの「松下の人間」だった彼女は、この一連のニュースを知ってきっと悲しんでいるんじゃないかなと思います。

もはや、「(自分たちが考える)良い製品」イコール「(相手に欲しいと思われる)売れる製品」ではない、ということを目の当たりにした今日のニュースなのでした。
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