今回ご紹介するのは、サイバーバースよりコマンダークラス、オートボット戦士“ガズル”。肩や脛のキャタピラ、背中の砲門を見ても分かる様
に、彼は戦車に変形するTFです。オートボットで戦車モチーフはムービーTFじゃ珍しい。変形ギミックは一目で大体分かるものですが、その
為か肩と脛の大きい、随分とアンバランスな体型が特徴です。
ご尊顔拝見…顔面がメタリックブルーで塗装されていますが、よく見ると意外に有機的なデザイン。
クリーチャーがヘルメットを被っている様にも見えますな。
付属カードには、“高い火力とパワーを持つガズルは活動の為に多くのエネルゴンを消費する。地球での
戦いの為には多くのエネルギー源を確保しなくてはならない。”と書かれています。つまり、こいつって大
食らいキャラ?司令、お腹がすきました。司令おかわり。
可動は…ガズルはちょいと色々と特殊でして。
サイバーバースでは珍しい首可動有り(ただし数ミリ…意味ねぇ)、肩付け根、それとは別に脇にボールジョイント、肘
二重関節、股関節ボールジョイント、膝と爪先が縦方向にのみ可動。しかしあちこち干渉するので、中途半端にしか動
きません。それでいて、無駄に180度開脚だけは出来ると言うんだから…動いて欲しいのはそこじゃない。
それでは、その干渉っぷりを見ていただきましょう。肘関節を曲げた状態ですが…まぁこんなもんでしょう。
しかし伸ばすと、ここが限界でこれ以上はまっすぐ伸びないのですよ。でも上腕部の方にもう一つ関節があるので、それ
を使えば指先をまっすぐ伸ばすことは可能です。が、それやると下腕部が肩より後ろに行ってしまうので不自然な形に…。
続いて足関節、膝を曲げている様に見えますがガズルの場合はこれがデフォで、この状態で膝が後方に曲がる様に
なっています。でも前や横から見ても膝を曲げている様に見えて、なんか落ち着きません。
武器はハンドガンですが、上下に銃口のある変わったデザインです。
これは上下に分かれ、両手に持たせることも可能です。しかし元々小さいので、持たせてもイマイチ嬉しくない。せっかく
プレイバリューが増えたのに、これじゃ宝の持ち腐れだよ。
背中には戦車砲。回転は出来ますが前方に倒せません。使えねぇ…。
真下に倒し非戦闘モードも出来ますが、回転するクセに外せません。あんな小さなハンドガンよりも、これを
外して手持ち武器にすれば満足のいくプレイバリューとなったものを…。ガズルってなんと言うかこう、全体
的に“明後日の方向を向いてる”んですよね。
一応角度を変える事は出来ますが、上記の通り前方は不可。でも後方には可動…だからそんな事は誰も望んでない
っつーの。なんでこうことごとく明後日の方向を向き、遊び手の神経を逆撫でするのか。
ハンドガンが上下分割できるというのは上記の通りですが、着脱には3ミリジョイントを使用しているので、そこに他のサイバーバー
ス武器やミクロマン武器が取り付けられます。
そして、手が拳では無く指なので、ライフルやバズーカ等のミクロマン武器も装備可能です。これはなかなかかっこいい。
ビークルモードは前述の通り戦車。基本ガズルはガワ変形なので纏まりが良く見えます。いや、実際纏まりは良いん
ですが、戦車名物の砲塔回転ギミックは有りません。しかも、ロボットモードでは後ろに動いて私をがっかりさせた砲身、
てっきりビークルモードでは上に動いて対空砲撃が出来るかと思いきや、ビークルモードだと動かない砲塔に左右から
ガッチリ固定されてしまい、全く動きません!もういい加減にしてくれ!なんでこう、わざわざプレイバリューを殺すような
真似ばっかりスンノ!
あー、気を取り直して3ミリジョイントにミクロマン武器ー。ガズル本体の3ミリジョイントはこの二か所、ロボットモードだと
下腕部後方になります。何故、ロボットモードでここに武器を装備しなかったかと言うと、ロボットモードだとここがガワに
塞がれてしまうからです…。だからなんでこうも、プレイバリューを殺すような真似ばかり繰り返す…?ガワを動かせば装
備可能ですが、それだと手にガワが被るわ、ジョイント位置が後方なので、大きい武器じゃないと腕に隠れて見えないわ
…ガズルって遊びにくくて困る。
アークとの相性ですが、こちらはスロープとのサイズもあっているので発進ギミックは遊べます。
それでは変形シークエンス。武器を外し、側面中央のキャタピラを展開し、砲塔を二分割します。
そのままキャタピラ前方を斜め前に引出し、最初に展開した中央キャタピラ部をヒンジに沿って
折り曲げていき、残ったキャタピラ後方も中央から二分割します。
キャタピラ前部を完全に横に引出し、中央キャタピラ部をキャタピラ前部に完全に密着させ
ます。まぁ、これもオーソドックスな変形ですね。
これはキャタピラ後方ですが、内側からロボットモードの爪先を出します。
直立させるとこんな感じに。変形にはそんなにストレス感じないんですけどね…。
これは腕のアップです。指に被っているガワを、ヒンジに沿って180度回転させ下腕部後方に密着させます。
最初に外した武器の一方ですが、これを変形させます。
変形が完了したら、もう片方の武器を取り付けます。
手に持たせて変形完了。あー…なんか今回のレビューは我ながらやる気ねぇ…。
総評としては…もう“何考えてこんな設計したんだ???”と言いたくなるほど首を傾げてしまう出来。変形そのものはストレスを感じる事も無く、その恩恵で肩ボールジョイ
ントとは別に肩関節が設けられ、これが可動に応用できるのはいいでしょう。が、上記の通りあらゆる面で明後日の方向を向いているので、もう“開発者の嫌がらせか?”
と下種の勘繰りをしてしまう位に殺されているプレイバリューの数々に、ロボットモードで遊ぶ際はストレスが溜まる溜まる。ロボットモードのアンバランスではありますが
マッシブなフォルム、そして適度に派手さのあるカラーリングは割と好みなのに、実際にいじってみてがっかりでしたよ。ブラックアウトやパワーグライドと同じ価格帯なの
に、なんでこんなになっちゃったのか。せめて戦車砲が外せて、手に持たせられれば評価も上げられたものを…。ハイ、残念ながらスルー推奨。
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