「身の丈」経営,「身の程」人生

身の丈,身の程を知って生きる・・・・・

「明日、ママがいない」 フィクションだからいいのでは・・・3 慈恵病院の見解

2014-03-12 17:58:19 | 「身の程」人生

  児童福祉施設などから批判が相次いだ日本テレビの連続ドラマ「明日、ママがいない」(毎週水曜午後10時)が,12日で最終回を迎えた。

「こうのとりのゆりかご」運営  熊本・慈恵病院の抗議

  日本テレビの連続ドラマ「明日、ママがいない」に抗議していた 「こうのとりのゆりかご」を運営する熊本市西区の慈恵病院は,日テレ側から番組内容を改善する意向が示されたとして、放送中止の要請を撤回した。

 病院の担当者が3月1日に日テレの番組制作責任者と面談し、「子どもに悪影響が出ないように最大限の努力を図る」と説明を受けた。ただ、慈恵病院が申し立てた放送倫理・ 番組向上機構(BPO)への審議は取り下げず、同病院は「弱者をテーマにしたドラマが制作される際、どういう配慮が必要なのか。事後 的にでもBPOに検証してほしい」としている。


 >>>「フィクションだから、いいのでは?」---慈恵病院の見解

 フィクションとは、ドラマを見る人が現実との境界線をある程度引けることを前提とします。
警察、学校、病院を舞台にしたドラマは沢山ありますが、多くの人がそのような施設に対する予備知識を持っています。例えば学園ドラマで過激な描写がなされても、ほとんどの人が学校生活を経験していますから、「あんな事は実際の学校ではあり得ない。あくまでフィクションだ」と判断できるはずです。


 しかし児童養護施設の場合、現代におけるその姿を知っている人は、どのくらいいるでしょう。養護施設と養護学校の違いさえ分からない人もいるのではないでしょうか。グループホームの事を知らない人は、もっと多いと思います。

 子どもがフィクション作品を評価するのは、もっと困難です。 例えば、幼稚園児がウルトラマンの怪獣は世界のどこかにいて「いつか自分の街に来たらどうしよう」と心配するようなもので、大人にとっては明らかに非現実的でも、子どもにとっては分かりません。
そのような中で、グループホームが現実とかけ離れた劣悪な環境と表現されれば、誤解が生じます。これまで施設が大集団で行われ、そのマイナス面が指摘される中、子ども達に家庭的な環境を提供できるグループホームは、厚生労働省をはじめ多くの人が推進に努力してきた事業です。

 ドラマにあるように、ごく少数の大人による運営ですので、密室状態となり外部からのチェックが入りにくいなどの問題はあり得ます。仮にグループホームで虐待が生じたとき、大集団の施設より問題が表面化しにくいと思います。ドラマにある施設長の姿はそれを表現されているのかもしれませんが、現実とのギャップが大きく読み取ることが難しいのではないでしょうか。子どもの中には「どうして大好きな芦田愛菜ちゃんが、あんなこと言うの?」と、ドラマと現実の区別ができていない子もいました。

                                           -出典:http://jikei-hp.or.jp/tv_mama/

 

 長野県上田市にまい降りたコウノトリ ・ 撮影 安藤和義氏 

 
■------------------------------------------------------------------■
 【
慈恵病院 見解を表明】  http://jikei-hp.or.jp/tv_mama/
■------------------------------------------------------------------■

 1月29日,熊本の慈恵病院は、ホームページ上で,、日本テレビ系ドラマ「明日、ママがいない」について「養護施設の子供や職員への誤解偏見を与え、人権侵害だ」として放送中止を申し入れたことについて、同病院の見解 http://jikei-hp.or.jp/tv_mama/ を改めて示した。

  声明文の冒頭で「日本テレビによる『明日、ママがいない』放送に当たりまして当院のお願いが一種の論争を引き起こす形となったにも関わらず、皆様に十分な 情報が伝わりにくくなっていることに対し、深くお詫び申し上げます」と謝罪した上で,「ご理解いただければと、私たちの考えをホームページ上に掲載させて 頂くことに致しました」と趣旨を説明した。

 

 
       
  「こうのとりのゆりかご」を見つめて (熊日新書)   揺れるいのち―赤ちゃんポストからのメッセージ   こうのとりのゆりかご検証会議・最終報告「こうのとりのゆりかご」が問いかけるもの―いのちのあり方と子どもの権利―   こうのとりのゆりかご」は問いかける―子どもの幸せのために (熊日新書)

 

2013-01-kouno01

 

  「こうのとりのゆりかご」運営開始から6年間で,92人の子どもが預けられた赤ちゃんポスト。小さな命をどう未来につなげていくのか。重い問いを投げかけている。

◆熊本県HP  「こうのとりのゆりかご」最終報告(保存)」 http://www.pref.kumamoto.jp/soshiki/173/kounotori.html

 熊本県では、ゆりかごをめぐる課題を明らかにするため、「こうのとりのゆりかご検証会議」を設置し、以来10回の会議を開催し議論を重ね、その集大成として最終報告をとりまとめた。

  本編・資料編及び概要版に分かれている。

「こうのとりのゆりかご」最終報告 概要版 [PDFファイル/3.2MB

 

 

誕生日を知らない女の子 虐待――その後の子どもたち 



第11回開高健ノンフィクション賞受賞作。虐待を受けた子どもたちは,救出された後,虐待の後遺症に苦しんでいた。
その「育ち直し」の現場であるファミリーホームに密着,子どもたちを優しく見つめる。

心 の傷と闘う子どもたちの現実と,再生への希望。“お化けの声”が聞こえてくる美由。「カーテンのお部屋」に何時間も引きこもる雅人。家族を知らず,周囲は すべて敵だった拓海。どんなに傷ついても,実母のもとに帰りたいと願う明日香。「子どもを殺してしまうかもしれない」と虐待の連鎖に苦しむ沙織。そして, 彼らに寄り添い,再生へと導く医師や里親たち。家族とは何か!?生きるとは何か!?人間の可能性を見つめた感動の記録。2013年第11回開高健ノンフィ クション賞受賞作!

 

揺れるいのち―赤ちゃんポストからのメッセージ
熊本市の一民間病院が2007年に設置した全国でも類がない施設「こうのとりのゆりかご」。「赤ちゃんポスト」という通称が先行したためか、「親の子捨て助長」「いのちの救済」という世論を二分する賛否両論の議論が巻き起こった。それから3年半、すでに50人を超す子どもが預けられた。熊本日日新聞の記者 たちが、これまでの概念に入らない特殊な機能をもった施設の計画発表から開設、そして現在までを取材。「いのち」「性」「家族」そして「人のつながり」― 社会が親と子を包み込み、支える機能をなくしてしまった今、全国各地で必読の書。
 旬報社

 


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「明日、ママがいない」  ... | トップ | 「明日、ママがいない」を総... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

「身の程」人生」カテゴリの最新記事