今年も、『サクライロ』の季節が訪れました。
毎年忘れずに、必ず私達の元に来てくれる、『サクライロ』。
私の住む地域は、今が正に満開です。
でも、どうしてだろう…
満開に咲き誇るその姿も、どこか儚く切ない感じ。
間もなく、「また来年ね」と、春の風に吹かれて、『サクライロ』の絨毯を広げる日が近づいてるからかもしれないね。
『サクライロ』に重なり合う、満開の花の下で見上げた空はとても青く、ずっとずっと遠くまで繋がってました。
ある方の勧めで、斎藤工さんの『サクライロ』のCD・ショートムービーを観ました。
これは工さんの、齋藤工としての、初監督作品です。
この作品は、工さんの世界観が凝縮されていて、彼の繊細な感性が作品全体に溢れてます。
また、工さん自身の描く水彩画が、作品の中で心を持ち、登場人物の心情を見事に表現してます。
3人の若者達の、夢への憧れ、焦り、未来への不安、友情、嫉妬、孤独、愛…苦しくなる程の心の機微が、台詞だけではなく、眼差しや仕草、背中にまで感じとれます。
切ないストーリーですが、最後は、心に薄っすらとかかり続けた霧が静かに晴れ、冬の景色が『サクライロ』に染まっていくように感じられる作品です。
監督として、役者として、丁寧に、誠実に、ひたむきに作品に向き合う工さんの姿は、観る人の心の奥に、きっと忘れられない何かを残してくれると思います。
CDも、いつもの声より少し高めで、優しく伸びやかな歌声が、とても心地良く、この季節に聴くのにぴったりな曲。胸の奥がキュンとする歌詞とメロディーです。
youtubeで当時の歌う姿を見れるけど、今の工さんの歌う姿を見てみたいな…
私は、この作品を紹介していただかなかったら、観ずに過ごしていたかもしれません。
その方のお陰で、出逢うことが、手にすることが出来た『サクライロ』。私の宝物の一つです。
もしも、工さんファンの方で、まだ観たことない方は、私からも是非お勧めしたい、素敵な作品です。
それにしても工さん、『サクライロ』の撮影当時、今のご自身の活躍を想像出来たかな…
今あなたは、俳優のみならず、クリエイターとしても大きな活躍をしています。そして今年は、齋藤工監督の長編映画『blank13』が、大きく羽ばたきましたよ。
当時の工さんに、そう教えてあげたい!