マグナコンボイ×コンボバット
「ただいま。」
「おかえりなさいマグナコンボイ。」
カチャリと扉を開けて入ってきたマグナコンボイに部屋の奥から駆けてきたコンボバットは笑顔で夫を迎える。そんな可愛らしい妻にマグナコンボイは顔を綻ばせた。
「あれ?マグナコンボイ、この匂い・・・」
「やはりわかったか。」
マグナコンボイが入ってきたと同時に漂ってきた甘い匂いにマグナコンボイは微笑み、持っていた紙袋をコンボバットに差し出した。
「ほら。」
「わあ・・・!」
マグナコンボイから受け取った紙袋の中身を開いたコンボバットは目を輝かせる。そこにはリンゴ、モモ、マンゴーと様々な果物が入っていたからだ。
「今日は良い夫婦の日だからね。だからバットにお土産だ。」
マグナコンボイの言葉にコンボバットは顔を上げる。コンボバットの好物は果物だ。チョコレート等の菓子ではなく、果物の自然の甘さが妻を惹きつけるらしい。紙袋からオレンジを取り出し、その匂いを嗅いでからコンボバットはニッコリと微笑んだ。
「ありがとうございますマグナコンボイ。」
コンボバットの笑顔にマグナコンボイの顔も綻ぶ。果物が入った紙袋を抱きしめながらコンボバットはマグナコンボイを見つめた。
「早速食べてもいいですか!?」
「ああ、もちろんだよバット。」
マグナコンボイの返事にコンボバットは嬉しそうに翼をパタパタと動かし、台所の方へと駆けていく。その後ろ姿をマグナコンボイは穏やかな笑みで眺めていた。
「いただきます!」
「・・・沢山切ったなバット。」
テーブルに並べられた果物を見てマグナコンボイは苦笑いを浮かべる。テーブルにはマグナコンボイがコンボバットに渡した紙袋に入っていたほとんどの果物が切られて皿の上に置かれていた。更に横には搾りたての生ジュースまで鎮座していたのだった。
「すいません、マグナコンボイがこんなに沢山果物を買ってきてくれたものですからつい嬉しくなってしまって・・・」
「構わないよ。こんなに喜んでくれて、私も嬉しいよ。」
マグナコンボイの言葉にコンボバットはパッと表情を明るくさせる。搾りたてのオレンジジュースをコップに入れ、二人はカチンとコップを合わせた。
「「乾杯」」
オレンジジュースを二人は飲む。ジュースを一口飲んでからコンボバットは目を輝かせた。
「美味しいです!程良い甘みでさっぱりしてます!」
「喜んでもらえて良かったよ。」
オレンジジュースが入ったコップを置き、マグナコンボイは笑みを浮かべる。オレンジジュースを飲み干したコンボバットは早くも切ったリンゴに手を伸ばしていた。
「蜜が沢山入ってますね。美味しいです。」
シャリシャリと音を立ててコンボバットはリンゴを食べる。マグナコンボイは手を伸ばし、一つだけ残ったリンゴを一口齧った。
「種無しブドウって食べやすくていいですよね。」
パタパタも翼を動かしながらコンボバットはブドウを食べる。房にたわわになっていたブドウはどんどんコンボバットの口に消えていく。そうして更にブドウの房だけが残るとコンボバットは桃に手を伸ばした。皮だけ剥いた桃にコンボバットはパクリと齧り付く。溢れた果汁がコンボバットの手を伝っていく。
「桃も美味しいですね。」
笑顔でコンボバットは桃を食べていく。どんどんコンボバットがもっていく桃は小さくなる。そしてコンボバットが持っていた桃が種だけとなり、種を皿の上に置いた時だった。
「バット」
向かいに座っていたマグナコンボイが立ち上がり、コンボバットの隣に座る。手を拭こうとしていたコンボバットはその手を止め、マグナコンボイを見つめて首を傾げた。
「マグナコンボイ?」
コンボバットがマグナコンボイを見つめると、マグナコンボイはコンボバットの手を取り、桃の果汁で濡れている指をペロリと舐めた。
「ま、マグナコンボイ・・・」
コンボバットの指を口に含んだりしながらマグナコンボイは妻の指を舐める。ちゅ、と最後にマグナコンボイが指にキスをするとコンボバットの湯気が立ちそうなほど頬は真っ赤に染まっていた。
「ま、マグナコンボイ・・・」
「すまない。君があまりにも美味しそうに果物を食べていたから。」
クスッと小さく笑い、マグナコンボイはコンボバットの身体を引き寄せ、抱きしめた。
「ちょっと味見したくなってね。」
「・・・マグナコンボイも遠慮せずに食べればよかったのに・・・」
「君を経由して食べたかったんだ。」
困ったような表情をしているコンボバットにマグナコンボイは唇を寄せた。
「色んな果物の匂いがする・・・」
リンゴ、オレンジ、様々な果物の匂いがコンボバットから漂う。そんな甘い匂いを吸い込み、マグナコンボイはコンボバットの聴覚センサーに向かって囁いた。
「バット、甘い君が食べたい。」
ビクッとコンボバットは身体を硬直させ、マグナコンボイを見つめる。マグナコンボイは己の妻を引き寄せ、匂いを嗅ぐように抱きしめる。 ふわりと甘い匂いがコンボバットから舞い上がる。マグナコンボイは戸惑ったようにおろおろしながらマグナコンボイを見つめていたが、恥ずかしそうにこくりと小さく頷いた。
「わかりました。良い夫婦の日ですから・・・マグナコンボイの望むままに・・・」
恥ずかしがりながらもコンボバットは顔を上げ、ぎゅっと目を瞑る。マグナコンボイはそのコンボバットに己の唇が重ねる。さっきまでコンボバットが食べていた桃の甘い味が広がる。口を離してマグナコンボイはクスッと小さく笑う。パタパタと翼を動かしているコンボバットをマグナコンボイは微笑みながらそっと抱き上げた。
「珍しいですねマグナコンボイ。貴方がこんな誘い方するなんて・・・」
「嫌だったかい?」
「いえ・・・少しドキドキしてしまって・・・」
翼を動かしているコンボバットにマグナコンボイは穏やかな黄金色の眼差しを向ける。
「バット。いつもありがとう。愛してるよ。」
マグナコンボイの言葉にコンボバットは恥ずかしそうに笑い、夫の首に両腕を回した。
「私も貴方にはいつも感謝しています。大好きです、マグナコンボイ。」
互いに微笑み、二人は寝室へ続く階段を上っていく。徐々にマグナコンボイの足音が聞こえなくなっていく。
リビングに残されたのは種が入ったお皿だけ。
マグコンの良い夫婦の日。果物が好きなコンボバットはフルーツバットという蝙蝠からネタを取りました。たまには積極的なマグナコンボイも良いよね。
「ただいま。」
「おかえりなさいマグナコンボイ。」
カチャリと扉を開けて入ってきたマグナコンボイに部屋の奥から駆けてきたコンボバットは笑顔で夫を迎える。そんな可愛らしい妻にマグナコンボイは顔を綻ばせた。
「あれ?マグナコンボイ、この匂い・・・」
「やはりわかったか。」
マグナコンボイが入ってきたと同時に漂ってきた甘い匂いにマグナコンボイは微笑み、持っていた紙袋をコンボバットに差し出した。
「ほら。」
「わあ・・・!」
マグナコンボイから受け取った紙袋の中身を開いたコンボバットは目を輝かせる。そこにはリンゴ、モモ、マンゴーと様々な果物が入っていたからだ。
「今日は良い夫婦の日だからね。だからバットにお土産だ。」
マグナコンボイの言葉にコンボバットは顔を上げる。コンボバットの好物は果物だ。チョコレート等の菓子ではなく、果物の自然の甘さが妻を惹きつけるらしい。紙袋からオレンジを取り出し、その匂いを嗅いでからコンボバットはニッコリと微笑んだ。
「ありがとうございますマグナコンボイ。」
コンボバットの笑顔にマグナコンボイの顔も綻ぶ。果物が入った紙袋を抱きしめながらコンボバットはマグナコンボイを見つめた。
「早速食べてもいいですか!?」
「ああ、もちろんだよバット。」
マグナコンボイの返事にコンボバットは嬉しそうに翼をパタパタと動かし、台所の方へと駆けていく。その後ろ姿をマグナコンボイは穏やかな笑みで眺めていた。
「いただきます!」
「・・・沢山切ったなバット。」
テーブルに並べられた果物を見てマグナコンボイは苦笑いを浮かべる。テーブルにはマグナコンボイがコンボバットに渡した紙袋に入っていたほとんどの果物が切られて皿の上に置かれていた。更に横には搾りたての生ジュースまで鎮座していたのだった。
「すいません、マグナコンボイがこんなに沢山果物を買ってきてくれたものですからつい嬉しくなってしまって・・・」
「構わないよ。こんなに喜んでくれて、私も嬉しいよ。」
マグナコンボイの言葉にコンボバットはパッと表情を明るくさせる。搾りたてのオレンジジュースをコップに入れ、二人はカチンとコップを合わせた。
「「乾杯」」
オレンジジュースを二人は飲む。ジュースを一口飲んでからコンボバットは目を輝かせた。
「美味しいです!程良い甘みでさっぱりしてます!」
「喜んでもらえて良かったよ。」
オレンジジュースが入ったコップを置き、マグナコンボイは笑みを浮かべる。オレンジジュースを飲み干したコンボバットは早くも切ったリンゴに手を伸ばしていた。
「蜜が沢山入ってますね。美味しいです。」
シャリシャリと音を立ててコンボバットはリンゴを食べる。マグナコンボイは手を伸ばし、一つだけ残ったリンゴを一口齧った。
「種無しブドウって食べやすくていいですよね。」
パタパタも翼を動かしながらコンボバットはブドウを食べる。房にたわわになっていたブドウはどんどんコンボバットの口に消えていく。そうして更にブドウの房だけが残るとコンボバットは桃に手を伸ばした。皮だけ剥いた桃にコンボバットはパクリと齧り付く。溢れた果汁がコンボバットの手を伝っていく。
「桃も美味しいですね。」
笑顔でコンボバットは桃を食べていく。どんどんコンボバットがもっていく桃は小さくなる。そしてコンボバットが持っていた桃が種だけとなり、種を皿の上に置いた時だった。
「バット」
向かいに座っていたマグナコンボイが立ち上がり、コンボバットの隣に座る。手を拭こうとしていたコンボバットはその手を止め、マグナコンボイを見つめて首を傾げた。
「マグナコンボイ?」
コンボバットがマグナコンボイを見つめると、マグナコンボイはコンボバットの手を取り、桃の果汁で濡れている指をペロリと舐めた。
「ま、マグナコンボイ・・・」
コンボバットの指を口に含んだりしながらマグナコンボイは妻の指を舐める。ちゅ、と最後にマグナコンボイが指にキスをするとコンボバットの湯気が立ちそうなほど頬は真っ赤に染まっていた。
「ま、マグナコンボイ・・・」
「すまない。君があまりにも美味しそうに果物を食べていたから。」
クスッと小さく笑い、マグナコンボイはコンボバットの身体を引き寄せ、抱きしめた。
「ちょっと味見したくなってね。」
「・・・マグナコンボイも遠慮せずに食べればよかったのに・・・」
「君を経由して食べたかったんだ。」
困ったような表情をしているコンボバットにマグナコンボイは唇を寄せた。
「色んな果物の匂いがする・・・」
リンゴ、オレンジ、様々な果物の匂いがコンボバットから漂う。そんな甘い匂いを吸い込み、マグナコンボイはコンボバットの聴覚センサーに向かって囁いた。
「バット、甘い君が食べたい。」
ビクッとコンボバットは身体を硬直させ、マグナコンボイを見つめる。マグナコンボイは己の妻を引き寄せ、匂いを嗅ぐように抱きしめる。 ふわりと甘い匂いがコンボバットから舞い上がる。マグナコンボイは戸惑ったようにおろおろしながらマグナコンボイを見つめていたが、恥ずかしそうにこくりと小さく頷いた。
「わかりました。良い夫婦の日ですから・・・マグナコンボイの望むままに・・・」
恥ずかしがりながらもコンボバットは顔を上げ、ぎゅっと目を瞑る。マグナコンボイはそのコンボバットに己の唇が重ねる。さっきまでコンボバットが食べていた桃の甘い味が広がる。口を離してマグナコンボイはクスッと小さく笑う。パタパタと翼を動かしているコンボバットをマグナコンボイは微笑みながらそっと抱き上げた。
「珍しいですねマグナコンボイ。貴方がこんな誘い方するなんて・・・」
「嫌だったかい?」
「いえ・・・少しドキドキしてしまって・・・」
翼を動かしているコンボバットにマグナコンボイは穏やかな黄金色の眼差しを向ける。
「バット。いつもありがとう。愛してるよ。」
マグナコンボイの言葉にコンボバットは恥ずかしそうに笑い、夫の首に両腕を回した。
「私も貴方にはいつも感謝しています。大好きです、マグナコンボイ。」
互いに微笑み、二人は寝室へ続く階段を上っていく。徐々にマグナコンボイの足音が聞こえなくなっていく。
リビングに残されたのは種が入ったお皿だけ。
マグコンの良い夫婦の日。果物が好きなコンボバットはフルーツバットという蝙蝠からネタを取りました。たまには積極的なマグナコンボイも良いよね。