アメリカでは、医師、ホワイトカラーや教師が貧困層に転落する人が
激増との事 長期失業者の44%がホワイトカラーで、
ブッシュが推し進めた”民営化/市場原理”の波にのみこまれてしまったとの事。
新自由主義の悲惨な末路に見える
(正社員が没落する
http://item.rakuten.co.jp/book/6001607/)
① 医師の場合
一般に医療過誤保険に外科医や産婦人科の医師は、加入していたが、
2001年全米第2位の保険会社が、”年間10億円の損失”を理由に
医療過誤保険から撤退。 同時多発テロで、保険料が急騰していた
せいで、新規保険料が、べらぼうに高く、年間600万だったのが、
年間2000万円に→その保険料の為に 2200万の収入のうち、
2000万を支払うことになり、200万の年収で、ワーキングプアに。
新自由主義の効率を重視し、利益を上げるやり方で、医療現場を競争にさらし、
そのしわよせで、過重労働と十分な治療を提供できない患者への
罪悪感が医師たちの心と体を直撃→重度の鬱病で 退社
→低所得者用食料切符の申請に
② 教師の場合
”落ちこぼれゼロ法”により教育現場に競争が導入され、全国一斉学力
テストを義務化して、その点数が低い学校の教師は、容赦なく
切り捨て→貧困地域の教師の点数が低く、一定レベル以下は、
政府の助成金カットで学校自体が廃校→教師や学校にとって
死活問題なので、不正がはびこる→テストの回答を教える、
成績の悪い子供に試験を受けさせない→スコアを上げる為、
週末も働く→過労や鬱病で、つぶされる→ワーキングプアか
生活保護に そして、”おちこぼれゼロ法”は、成績の悪い生徒の情報も
軍に渡るようになっていて、軍隊にリクルートされ、前線に送られ、
戦地で使い捨てされる
③ 中間管理職のサラリーマン
グローバリゼーションとIT革命で国際競争が激化した企業は、
コストカットをはかり、製造業は、東南アジの安い労働力に
取って代わられ、中間管理職は切り捨て→転職しても低収入になり、
医療保険の掛け金が年間8500ドルと高額で、収入のほとんどが
保険料に消える→ワーキングプアに
医療保険の掛け金は、年々上昇して、全米で従業員に健康保険を
提供している会社が減り続け、63%のみとなっている。
医療費が国民負担率が世界一のアメリカでは、まともに働いて
いる中流の人々も一度の病気で借金漬けになるのが現状
新自由主義という政策は、、弱肉強食、一部の勝者だけが良くて、大部分の競争に
負けた人には、過酷な運命が待っている。 何でも アメリカの
真似をする(アメリカの要求を鵜呑みにする)日本は、小泉政権で、
すっかり新自由主義が席巻して、アメリカ同様 ひどい事に。
医療保険のひどさがアメリカ程ないのは、救いだけど・・・
民主党の鳩山総理が アメリカのグローバリゼーションを云々したと
非難するようなマスコミがいるけど、アメリカ人の庶民は、グローバリエーションに
苦しんだ人が多いから、案外、鳩山氏に共感できるかも。
今更だけど、アメリカを反面教師に、ヨーロッパ並みの社会保障の
充実した社会になって欲しいと思う。 ヨーロッパだって、貪欲な
資本家共の為に、庶民が悲惨な生活を強いられた、みじめな歴史があったから、
そうならないように、第2次大戦後は、社会保障を大切にしてきたのだ。
ヨーロッパは、経験済みで、、アメリカの新自由主義は、うまくいかないと
見抜いていた。 アメリカの庶民は、かつてのヨーロッパの庶民の苦しみを 今
味わっているのかも 安定した市民生活には、資本家の暴走を止めて、
きちんとした社会保障や再配分が絶対必要だと思う。
日本は かつて、会社がその役割を担っていたけど、それが 壊れちゃった訳で、
それには、ヨーロッパのように、政府が その役割を
担うしかないし、そうあるべきだと思う。