林芙美子著『夜猿』

　夜、ラジオをつけたら林芙美子の『夜猿』を朗読していた。
　たぶん再放送で何日分かをまとめて放送していたと思う。
　お風呂に入らなければならないのに続きを聞きたくて時間を延ばしていたが
結局途中で止めてお風呂に入った。
　続きが知りたくて、図書館にリクエストしてその小説を読んだ。

　それは明治の洋画家青木繁の最後を書いたものだった。
　彼の作品（絵：海の幸・わだつみのいろこの宮など）はよく知っていたが、
人となりやどんな生涯を送ったかは知らなかった。
　放浪の末、旅先の病院で肺病でなくなるまでの闘病中の様子（葛藤？）書いたものだった。

　彼の作品の「女の顔」のことが書かれたくだりで彼の子が尺八奏者の福田蘭童と書かれてあった。
　この名前に聞き覚えがあった。
　私が子供のころ毎日聞いていたラジオ番組『新諸国物語　笛吹童子』
で流れていた名前だった（音楽担当？）。
　そしてその子（つまり青木繁の孫）がクレージーキャッツの石橋エータローだということも知った。